押し花の正しい作り方とは?コツをつかんで綺麗な押し花を作ろう!

押し花と聞くと、どこか懐かしい気持ちになる方も多いことでしょう。子どもの頃、お気に入りの花や大切に残しておきたい花を押し花にして楽しんだという経験は、誰しもあるのではないでしょうか。実は奥深い押し花の世界。大人になった今、押し花の魅力に再び注目してみませんか?

そこで今回は、簡単にできてきれいに仕上がる押し花の作り方をご紹介します。材料となる花の選び方をはじめ、シンプルな手順で上手に作るコツを解説。簡単でありながら、美しい形や鮮やかな色のまま仕上げる方法を知ることで、押し花作りがより楽しくなりますよ。また、押し花を使ったおしゃれなアレンジや保存方法についてもご紹介していきます。押し花作りに挑戦したい方はもちろん、押し花を懐かしく思った方も、ぜひ参考にしてみてくださいね。

この記事はこんな人におすすめ

  • 押し花を上手に作る方法を知りたい方
  • 押し花のおしゃれなアレンジを知りたい方
  • 作った押し花や押し花を使った作品の正しい保存方法を知りたい方

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目次

押し花ってどんなもの?

押し花ってどんなもの?
小さな子どもにも馴染み深い押し花。押し花とは、自然の花や葉っぱなどに圧力をかけ平面状に乾燥させた素材のことをいいます。押し花の歴史は古く、16世紀ごろにイタリアの生物学者が標本として押し花を残したものが始まりだと文献に記録されています。日本よりも乾燥しているヨーロッパでは押し花も作成しやすく、古来より趣味や工芸として人々に親しまれてきました。

日本では、江戸時代の頃に押し花が世間にも広まります(※)。作家の滝沢馬琴などが「押し葉帳」を作るなど、盛んになり始めたそうです。

近年では、押し花に関する保存技術や乾燥技術も進歩しており、厚みのある本などに挟んで押し花にするというシンプルな作り方だけでなく、化学の技術などを応用しより美しさを追求した押し花を作ることもできるようになりました。技術の発展に合わせて、押し花を使ったアレンジもどんどん増えてきており、さまざまな形で押し花を楽しむことができるようになってきています。

※参考資料:豊岡市立歴史博物館

押し花とドライフラワーの違い

押し花とドライフラワーの違い
押し花もドライフラワーも、「生花を乾燥させたもの」という点は共通しています。大きな違いは、「乾燥させるまでの工程」と「仕上がり」にあります。押し花は、前述の通り生花に圧力をかけることでできあがります。一方、ドライフラワーの場合は、吊るして風を当てる方法で作られるのが一般的ですが、乾燥材に生花を埋め込む方法(シリカゲル法)やアルコールに漬ける方法(グリセリン法)などもあります。

仕上がりに関しては、圧力をかけられた押し花が平面的であるのに対し、ドライフラワーは立体的な形です。このような違いを踏まえ、用途に合わせて押し花とドライフラワーを上手に使い分けるといいでしょう。

道具も作り方も「シンプル」

道具も作り方も「シンプル」
押し花は身近なものを使って作ることができるのも魅力の一つです。手に入りにくいような特殊な道具や材料は特に必要なく、もともと家庭にあるものを使って作ることができます。小さなお子様と一緒に押し花作りを楽しみたいときや、突然の思いつきで「押し花を作ってみよう」となったときでも、気軽に作ることができますよ。

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アフターブーケとしても人気

アフターブーケとしても人気
押し花は懐かしいアイテムというイメージを持たれがちですが、最近は結婚式やプロポーズのブーケを保存する方法(アフターブーケ)としても用いられています。記念に残したい大切なお花を押し花にして、フレームに入れた押し花アートはアフターブーケの人気アイテムの一つ。いつでも眺めることができて、長く楽しむことができるのは素敵ですよね。

押し花アートとは
押し花を使って平面上にブーケを形作ったり、絵画のように仕上げたりした作品のこと(後ほど詳しくご紹介します)。
一般的に額縁に入れて保存するため、お手入れいらずで長く楽しめる点も人気の理由です。

完成度の高い作品に仕上げたい場合や花をできるだけ美しい状態で残したい場合は、アフターブーケ専門の業者に依頼するのがおすすめです。大切なお花を保存する方法として、押し花も選択肢に入れてみてはいかがでしょう。ご自身で押し花作りにチャレンジしたい方は、これからご紹介する作り方やアレンジの仕方をぜひお読みください。

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基本的な押し花の作り方

基本的な押し花の作り方
押し花作りは道具も身近なもので揃えることができますが、作業にも複雑な工程はありません。まずは基本的な押し花の作り方をお伝えしましょう。

準備するもの

  • 花材(生花)
  • 四つ折り新聞紙 2枚・・・花の水分を吸わせるため乾いたもの
  • ティッシュペーパー 2枚
  • 花切りハサミ
  • 厚みのある本・・・重しに使用
  • ピンセット(必要に応じて)

手順

  • STEP. 1

    草花を摘む

     

    お庭に咲いた花などを新鮮な状態で摘みます。

  • STEP. 2

    花材をカットする

     

    完成形をイメージしながら、花材をカットしていきます。

    茎は残しても残さなくてもどちらでもOKです。

  • STEP. 3

    花材を並べる

     

    新聞紙の上にティッシュペーパーを1枚敷き、その上にカットした花を並べていきます。

    花びら同士が重ならないように注意しながら並べていきましょう。

  • STEP. 4

    ティッシュ・新聞紙を重ねる

     

    花を並べ終わったら、その上からティッシュペーパー1枚、新聞紙1枚の順番に重ねていきます。

    花の種類によって厚みが異なるため、なるべく同じ種類の花材ごとに並べるようにしましょう。

  • STEP. 5

    重しをする

     

    重しとなる本を花の上に乗せていきます。

    本を乗せる際には、花がずれないように注意しましょう。

    重しになる本の重さも重要です。

    軽すぎると、出来上がった押し花が波打ってしまい、重すぎると押し花が潰れて破れやすくなってしまいます。

  • STEP. 6

    日にちをおく

     

    重しを乗せたら、数日〜数週間ほど置いておきます。

    花びらが薄いものは3日ほど、厚みがあるものだと1~2週間ほどを目安にしましょう。

    時々、押し花の状態を確認してみるとよいでしょう

  • STEP. 7

    完成

完成した押し花を剥がす際は慎重に
水分がしっかりと抜けているのが確認できたら、押し花を丁寧に剥がしていきます。
薄い花びらのものは破れやすくなっているので、扱う際には注意しましよう。

ピンセットを使用するのがおすすめ
押し花は繊細です。作業をする際に手で直接触ると花を傷つけてしまいそう…という方は、ピンセットを用いるのがおすすめです。
ピンセットを使用することで、手で触れて花びらが破れてしまうのを防ぐだけでなく、手に付着している水分から押し花を守ることもできますよ。

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電子レンジを使用した押し花作りも可能

電子レンジを使用した押し花作りも可能
上記で説明した重しを乗せて作成する「基本的な押し花の作り方」のほかに、電子レンジを使った方法もあります。こちらの方法なら、日数をかけることなく短時間での作成が可能となるため、時間をかけずに押し花を作りたい!という方は試してみてはいかがでしょう

準備するもの

  • 花材(生花)
  • 段ボール 2枚
  • キッチンペーパー 2枚
  • 輪ゴム
  • カッター
  • 電子レンジ
  • ピンセット(必要であれば)

手順

  • STEP. 1

    段ボール・キッチンペーパーをカット

     

    電子レンジに入るサイズにカッターで段ボールをカットします。

    同じくらいのサイズにキッチンペーパーもカットしておきます。

  • STEP. 2

    花材をカットする

     

    完成形をイメージしながら、花材ををカットしていきます。

    茎は残しても残さなくてもどちらでもOKです。

  • STEP. 3

    花材を並べる

     

    カットした段ボールの上にキッチンペーパーを敷きます。

    花同士が重なり合わないように、花を並べていきます。

  • STEP. 4

    固定する

     

    花を並べたら、さらにその上にキッチンペーパーと段ボールを重ねていきます。

    花がずれないように輪ゴムで留めて固定します。

  • STEP. 5

    電子レンジで加熱する

     

    600Wの電子レンジで約50秒〜1分間ほど加熱していきます。

    加熱しすぎると花びらが変色してしまうため、途中で花の状態を確認しながら加熱していくとよいでしょう。

    電子レンジによって加熱時間は多少異なるので、様子をみながら調整してください。

  • STEP. 6

    花を乾燥させる

     

    電子レンジで加熱したら、取り出し、ゆっくりと段ボールとキッチンペーパーを取り外します。

    そして、常温で花を乾燥させます。

  • STEP. 7

    完成

電子レンジの加熱時間に要注意!
電子レンジを使用して押し花を作る場合には、加熱時間が重要になります。
花びらの薄いものや花弁の小さなものは加熱時間を少し短くしてみるなど、作りながら適切な加熱時間を探ってみてくださいね。

下記の動画では、電子レンジを使った押し花の作り方をご紹介しています。参考になさってください。

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時短で作りたい!そんな時にはアイロンを使うのもおすすめ

時短で作りたい!そんな時にはアイロンを使うのもおすすめ
ハンドメイド資材としてたくさんの押し花が必要という時や、より短時間で押し花を作りたいという場合には、短い時間で押し花を作ることができるアイロンを使った方法もおすすめです。自宅で普段使用しているアイロンを使用するだけなので、準備するものも特にありません。手順も上記で説明している工程とほぼ変わらないので、気軽に作ることができますよ。

準備するもの

  • 花材(生花)
  • 新聞紙または雑誌
  • ティッシュ 2枚
  • アイロン
  • アイロン台
  • ピンセット(必要に応じて)

手順

  • STEP. 1

    花材を並べる

     

    アイロン台の上に新聞紙もしくは雑誌をのせ、ティッシュを敷きその上に花を並べていきます。

    必要に応じて、茎などをカットしましょう。

  • STEP. 2

    ティッシュを重ねる

     

    花びらを並べたら、その上にティッシュを重ねていきます。

  • STEP. 3

    アイロンをあてる

     

    低温にセットしたアイロンを10秒〜20秒ほどあてていきます。

    アイロンを外して花材の粗熱を取り、休ませます。

    さらに10秒ほどアイロンをあてます。

    花びらの状態を確認しながら、この作業を4〜5回ほど繰り返ししっかりと乾燥させる

  • STEP. 4

    完成

焦げに注意!
アイロンを使用した押し花作りは、短時間で作ることができ時間の短縮にもなりますが、どうしてもアイロンの高熱で焦げやすくなります。
こまめに花の状態を確認しながら作業を行うようにしましょう。

手作りキットを使って手軽に
3パターンの作り方をご紹介しましたが、最近では「押し花キット」なども手芸品屋さんなどで販売されています。
キットを使うことで、より手軽に綺麗な押し花を作ることもできますよ。

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変色を防ぐためには?

変色を防ぐためには?
押し花作りをする際に注意したいのが「花びらの変色」です。せっかくの押し花が茶色などに変色してしまっては残念ですよね。下記のような工夫をすることで、押し花の変色を防ぐことができます

新聞紙を定期的に変える

新聞紙を定期的に変える
変色を防ぐためには、押し花を挟む際に使用する新聞紙を定期的に変えましょう。基本的な方法で押し花を作る場合には、完成までに数日〜1週間ほどかかります。その間に新聞紙を何度か交換するだけでも、変色予防に効果的ですよ。交換の回数頻度が多いほど押し花は綺麗に仕上がります。ただし初心者の方の場合、交換の際に花びらを破ってしまうということもあるので、注意しながら作業を行いましょう。

水分を事前に抜いておく

水分を事前に抜いておく
電子レンジやアイロンを使用して押し花を作る時には、より変色が起きやすくなります。水分の多い花をこれらの方法で押し花にする際には、事前に厚みのある本とティッシュに花材を数日間挟んでおきましょう。そうすることで水分がある程度抜けるため、茶色く変色することなく綺麗な押し花を作ることができますよ

押し花用の乾燥シートを使う

押し花用の乾燥シートを使う
ティッシュではなく、押し花作り専用の乾燥シートを使用するのもおすすめです。吸収力に優れた乾燥シートを使用することで、自然な色を残しながら、早く花を乾燥させることが可能になります。乾燥シートはホームセンターなどで購入できます。

乾燥シートは、一度使ったら何度か再利用できる点も嬉しいポイント。水分を吸ってシートが柔らかくなってきたら、電子レンジで1分ほど加熱し乾燥させれば、繰り返し使用することができますよ

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押し花にしやすい花とは?

押し花にしやすい花とは?
押し花はお庭に咲いている草花など、身近にあるさまざまな花で作ることができますが、その中でも花の水分が少なく、薄い花びらのものは押し花にしやすい花だといわれています。また、花びら同士が重なり合っていない花や厚みがあまりないものを使うことで、綺麗な押し花を作ることができますよ。

具体的には、ビオラやパンジー、アネモネ、コスモス、紫陽花、ミモザ、かすみ草、クローバーなどがおすすめです。水分が多い花や大きすぎる花は乾燥に時間がかかり、茶色く色褪せてしまったり、パリッとした押し花にならなかったりすることがあるでの注意しましょう。

押し花にしやすい花のポイントは?

  • 水分が少なく花びらが薄い花
  • 花びら同士が重なり合っていない花
  • 大きすぎない花
  • 厚みがあまりない花

花に厚みがある場合

花に厚みがある場合
ガーベラなどの厚みがあり水分量の多い花を押し花にする場合には、できるだけ厚みを減らして平らにさせることがポイントです。厚みを抑えることで、水分が早く抜けるようになり、綺麗な押し花に仕上げることができますよ

花の形が崩れないように注意しながら、茎の部分や花びらがついている花托部分をカッターなどで少しずつ削るなどしてみてください。押し花の場合、裏面は基本的に見ないため、裏側になる部分の茎や花托を削るようにすると表側は綺麗な状態を保つことができます。また、花びらが重なり合っている花の場合は、花びらを一枚ずつに分けることで厚みを抑える方法もあります。

乾燥シートの使用がおすすめ
厚みのある花こそ、水分量も多くなるので乾燥シートを使うのがおすすめです。
水分を多く含むと乾燥シートがベタついてくるため、2〜3日に一回程度で交換するのがいいでしょう。

葉っぱを使った「押し葉」もおすすめ

葉っぱを使った「押し葉」もおすすめ
花ではなく葉っぱを使うことももちろんできます。この場合は、押し花ではなく押し葉と呼ばれることもあります。四葉のクローバーなどで作ったことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。葉っぱにもさまざまな形や色のものがあり、花と違って落ち場でも作れるため材料を調達しやすいのも魅力です。押し花と同様に圧力をかけて乾燥させれば簡単に作れますよ。

色落ちを避ける選び方
落ち葉を拾って使う場合は、落ちてから時間が経っていない新しいものを選ぶようにしましょう。紅葉した葉っぱも同様です。
古い葉を押し葉にすると色落ちしやすく形もあまりきれいに仕上がりません。
摘みたての葉や、落ちたばかりの葉を選び、持ち帰ったらできるだけ速やかに作業しましょう。

葉っぱによっては、押し葉にしたときに黒い斑点が出てしまうなど見た目が悪くなる場合があります。きれいに仕上がったものだけを残すようにしましょう。作った押し葉は、押し花と同様にさまざまな使い方ができます。押し花のアレンジの仕方をこのあとご紹介しますので、押し葉も上手に使ってみてくださいね。

押し葉におすすめの葉っぱ

  • モミジ(イロハモミジなど)
  • カエデ(ウリカエデ、ハウチワカエデなど)
  • イチョウ
  • ヤマグワ
  • タカノツメ

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作った押し花をアレンジして使いたい!

作った押し花をアレンジして使いたい!
押し花を作ったけど、その後どのようにして飾ったり使ったりしたらいいかわからない…という方もいらっしゃるのではないでしょうか。実は押し花を使ったアレンジ方法はたくさんあり、少し手を加えることでおしゃれなアイテムに変化させることができます。

せっかく作った押し花を、ただしまっておくだけではもったいないので、ぜひハンドメイドの材料として活用しましょう。比較的簡単なアレンジも多いため、初心者の方にもおすすめです。お気に入りの花で押し花を作ったら、下記のようなアレンジをしてみてはいかがですか?

額縁・フレームアレンジ

額縁・フレームアレンジ
季節の草花やお気に入りの花など、身近にある花を使った押し花を写真立てや額縁に閉じ込めるアレンジは定番中の定番。手軽にできるのに、立派なインテリア雑貨にもなるのでおすすめです。花材だけでなく、フレームの素材によっても変化をつけることができます。木製のフレームであればナチュラルなインテリアに、真鍮のフレームであればアンティークでレトロなインテリアに、クリア素材を使ったものであればシンプルなインテリアとの相性がぴったりですよ

フレームのサイズも、大きなものから小さなものまでさまざま。トイレや腰窓にさりげなく飾ったり、少し大きめなサイズのフレームを使った大胆なアート作品にするなど、サイズによっても色々な表現をすることができます

押し花ブーケ

押し花ブーケ
押し花ブーケとは、さまざまな押し花を使って平面上でブーケに見立てたデザインにするアレンジです。作り方はとてもシンプル。お気に入りの押し花をいくつか使い、画用紙などの台紙に花束のデザインになるように接着剤を使い押し花を貼り付けていくというもの。バランスや彩りをみながら、ブーケのようなフォルムにデザインしていくのがポイントです

大切な記念日にプレゼントされたブーケを長く残したいという方にもおすすめのアレンジですよ。結婚式で使用したブーケなど、特別なお花をいつまでも残しておきたいという方は、ぜひ押し花ブーケのアレンジにも挑戦してみてくださいね。

しおり

しおり
押し花を使ったアレンジといえば、しおりを思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。押し花をラミネート加工し好きな形にカットして作ることができる、簡単で定番のアレンジです。子どもと一緒に作ることもできて、押し花をより身近に感じることができるアレンジ方法の一つ。最近では、100円ショップなどでもラミネートフィルムが販売されています。ラミネーターのような機械を使わなくても加工することができるのでおすすめですよ。

台紙を使ったアレンジ
押し花を直接ラミネート加工した透明のしおりだけでなく、台紙に押し花を配置してから加工したものもおすすめです。
台紙は紙のほか、革などを使うことも可能。素材や色を変えることで、同じ花を使用してもガラッと雰囲気の異なるしおりに仕上がりますよ。

下記の動画では、和紙を台紙にしてラミネートフィルムで閉じ込める押し花しおりの作り方をご紹介しています。ぜひ参考になさってください。

レジン加工

レジン加工
UVレジンを用いた押し花アレンジも人気です。レジン液を使って様々なものに押し花をデコレーションすることができます。UVレジンを使用したハンドメイドは一見難しそうにも見えますが、はじめに道具や材料などを揃えてしまえば、簡単に様々なものを作ることができるようになります。

押し花を使ったレジン加工アイテムは、種類も豊富、特に人気が高いのは、スマホケースやアクセサリー、バレッタ、箸置きなどです。透明なレジンとカラフルな色合いの押し花の組み合わせは、爽やかな印象を与えてくれるおしゃれなアイテムになりますよ

プレゼントにもぴったり
手作りの押し花を使ったレジン加工アイテムは、誰からも喜ばれやすい美しさや種類の豊富さが魅力。
特にイニシャルキーホルダーなどは気軽に使ってもらえておすすめです。
手作りのフラワーギフトを贈りたい場合にもぜひチャレンジしてみてください。

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押し花シール

押し花シール
押し花を透明のテープで閉じ込めれば、シールとして楽しむこともできます。手紙を入れた封筒を閉じる際に使ったり、プレゼントのラッピングに貼ったりすると素敵ですよ。一般的な透明テープ(押し花よりも太さのあるサイズ)を2枚用意して間に挟む方法でもいいですが、市販の押し花専用の商品(株式会社フラワーアート夢大陸「貼るだけフィルム」など)を使うとより簡単に作れます。

押し花シールにすると、レジン加工などと同様に空気を遮断することができますので、保存性が高まるのもメリットの一つ。押し花をそのまま保存するよりも劣化を遅らせることができますし、シールにしておけば多様な使い方を楽しめますので、保存方法としてもおすすめですよ。

作りやすいサイズ
市販のシール用シートには、A4など大きなサイズのものもあります。
A4の場合はそのままよりも半分にカットしてから使うと作りやすいです。

タイルマグネット

タイルマグネット
押し花シールの作り方の応用編でおすすめなのが、押し花タイルマグネットです。好みのタイルのうえに押し花を配置し、透明フィルム(シール)でカバーすれば完成。冷蔵庫などや磁石のくっつくパネルなどに飾って楽しみましょう。タイルの色を変えたり、花の種類を変えたりしたものを並べて飾るととてもおしゃれです。

タイルマグネットのメリットは、押し花が劣化したら貼り替えてリニューアルできるところ。陶器製のタイルは耐久性が高いため、フィルムごと古くなったものを剥がして、新しい押し花を貼れば繰り返し新しい作品を作れますよ。

ボタニカルキャンドル

ボタニカルキャンドル
ドライフラワーなどの天然素材を使って作られるボタニカルキャンドルは、本物の花やハーブで彩られた人気のアイテムです。平面的な形の押し花をベーシックキャンドルの周りにちりばめて作れば、一般的なドライフラワーよりも花の形がくっきりと浮かんだ可愛らしい仕上がりになりますよ。

ボタニカルキャンドルを作るには、押し花のほか、ベーシックキャンドルと耐熱性の容器、キャンドルワックスを用意すればOK。また、好みの香りのアロマオイルを加えて、ほのかな香りを楽しむのもおすすめです。基本の作り方は下記の記事でご紹介していますので、ぜひチャレンジしてみてください。

押し花の正しい作り方とは?コツをつかんで綺麗な押し花を作ろう!

ドライフラワーで手作りキャンドルに挑戦!簡単な作り方と楽しみ方

ワックスが余ったら、アロマワックスバーやサシェを作るのもおすすめです。型に溶かして香り付けしたワックスを流し込み、好みの押し花を配置するだけと作り方も簡単。冷まして固まったら、型から取り外して使いましょう。プレゼントにも最適なアイテムですよ。

また、ワックスで作る一般的なキャンドルも可愛らしいですが、透明のジェルキャンドルはまた違った魅力があります。涼しげでお花の魅力が一層引き立つ透明ジェルキャンドルも、ぜひ作ってみてください。
下記の動画では、透明のジェルキャンドルの作り方をご紹介しています。ぜひ参考になさってください。

押し花ランタン

押し花ランタン
透明のガラス瓶の周りに押し花を貼りつけて、中にキャンドルを入れればおしゃれなランタンが出来上がります。瓶はキャンドルの入るサイズで、あまり高さのないものを選ぶと扱いやすいです。ジャムなどの空き瓶がおすすめ

乾くと透明になるタイプのガラス用接着剤を瓶の表面に塗り、押し花を貼り付けていきます。押し花をぐるっと一周貼り付けたら、最後に全体に接着剤を塗ってコーティングすると長持ちしますよ。仕上げに瓶の首に麻紐やリボンを巻くと、さらにおしゃれに仕上がります。

イースター風アレンジ

イースター風アレンジ
卵の殻に押し花を貼るアレンジは、イースターの飾りにぴったり。まず、割れないように気を付けながら卵の殻の上下に丁寧に穴を開け、中身を取り出しましょう。殻の内側をきれいに洗ってしっかりと乾燥させてから、作業することが大切です。押し花を乾いた殻にそのままボンド等で貼り付けてもいいですし、絵の具で殻を色付けしてから貼っても可愛らしいです。

2~3個作って並べて飾る、たくさん作って無造作にバスケットに入れて飾るなど、さまざまな飾り方を楽しめます。卵の下処理を丁寧に行う必要がありますが、押し花を貼ったり絵の具を塗ったりするのはお子さんと一緒に作業するのもおすすめ。絵の具の色や押し花の種類をどう組み合わせるか考えるのも楽しいですよ。

仕上げにニスを塗ろう
押し花を貼って乾かしたあと、表面にニスを塗っておくと花が取れにくくなり長持ちします。

ネイルアート

ネイルアート
かすみ草やラベンダーなど、細かい花で作った押し花はネイルアートに使う素材にもなります。自爪に使う場合は、まずベースコートやマニキュアを塗り、乾かないうちに押し花をピンセットで配置していきましょう。ベースが接着剤代わりになります。乾いたらトップコートを塗って押し花を閉じ込めれば完成です。

押し花を密着させるコツ
押し花をネイルに配置する際、ラップなどを使って圧力をかけるとはがれにくくなります。
押し花の部分だけにラップが触れるようにして、軽く押し付けるようにしましょう。

自爪でネイルアートをするのが難しい場合は、ネイルチップを使いましょう。ネイルチップに押し花を貼る場合も、ベースコートかマニキュアとトップコートでサンドする方法がきれいに仕上がります。押し花だけのネイルアートも可愛いですが、ラインストーンやラメなどと組み合わせてアレンジしてもおしゃれですよ。

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押し花の保存方法

押し花の保存方法
作った押し花は、適切な方法で保管すればある程度の期間は保存ができます。作りたての押し花は水分が抜けて乾燥した状態ですが、そのまま放置していると空気中の湿気を吸収していきます。時間の経過とともに柔らかくなり、退色しやすくなるため注意が必要です。

押し花は、湿気と日光(紫外線)に弱いです。そのため、日光に当たらない暗い場所で乾燥させながら保存するようにしましょう。もちろん、花びらが破損しないよう丁寧に取り扱うことも大切です。ここからは、押し花を上手に保存する方法をご紹介していきます。ハンドメイドの材料としての押し花の保存と、押し花を使った作品の保存に分けて見ていきましょう。

押し花の苦手な環境と保存の基本
湿気と日光を避けるために、乾燥した冷暗所で保存する

押し花を上手に保存するコツ

押し花を上手に保存するコツ
押し花をすぐに使わずにしばらく保存しておきたい場合は、密封できる保存袋に入れて空気を遮断するのがおすすめ。さらに、乾燥材を一緒に入れておきましょう。また、袋と同じサイズの紙(コピー用紙などで可)を一緒に入れておくと、押し花の形が崩れにくくなりおすすめです。

押し花の保存に必要なもの

  • 密封できる保存袋(ジップロックなどジッパー式のビニール袋がおすすめ)
  • 乾燥剤
  • 紙(コピー用紙、レーヨン紙など)

乾燥材にはさまざまな種類がありますが、押し花の保存におすすめなのは「乾燥シート」です。保存袋に乾燥シートを一緒に入れておくことで、吸湿性を発揮し押し花を乾燥した状態に保ってくれます。ただし、乾燥シートは時間の経過とともに吸湿効果が落ちていきます。乾燥した状態のものを複数枚用意しておき、途中で入れ替えるとより保存性が高まるでしょう

吸湿性の落ちた乾燥シートも、先ほど押し花作りのところでご紹介したように再生可能のため繰り返し使えますので、すぐに捨ててしまう必要はありません。

シリカゲルは保存には不向き?
ドライフラワー作りでも有名な乾燥材のシリカゲルは、湿度の高い環境で吸湿性を発揮します。
完成した押し花の保存には、シリカゲルより乾燥シートを用いるのがおすすめです。

押し花を入れた保存袋は、日光の当たらない涼しい場所(引き出しの中など)で保存しましょう。

押し花を使った作品の保管方法

押し花を使った作品の保管方法
押し花で作ったフレームアートやレジン小物、キャンドル、シールなども、基本的には湿気と直射日光を避けて保存してください。壁にフレームアートを飾る場合は、直射日光を浴び続ける窓際などは避け、リビングの奥や玄関など、日の当たりにくい場所を選ぶと劣化を遅らせることができます。

レジン小物やシールは密封されているため空気に触れにくいですが、日光による色あせは避けられません。できるだけ直射日光が当たらないよう、使わないときはケースや引き出しに入れて保存するといいでしょう。キャンドルの場合は高温でロウが劣化しないようにすることも大切です。基本の押し花の保存と同様に冷暗所での保存が安心ですね。

高い保存性を求めるならプリザーブドフラワーの使用がおすすめ
レジン小物などは長く使うことを目的に作成される方も少なくありません。
しかし、押し花は生花のため経年劣化による色あせはどうしても避けられません。
色鮮やかな状態をより長く保ちたい場合は、染料で着色加工されたプリザーブドフラワーでレジン小物を作るといいでしょう。

押し花の寿命

押し花の寿命
押し花は上記のような適切な方法で保存すれば、長持ちさせることが可能です。しかし、いくら湿気や日光を避けて大切に保存しても、永久に美しい状態を保てるわけではありません。押し花は自然のものですので、時間が経てば色あせていくと思って扱った方がいいでしょう。押し花の寿命についてはさまざまな考え方がありますが、色あせが目立たない状態という意味では1~3年程度が目安といわれています

経年劣化は避けられませんが、乾燥シートなどを上手に活用して乾燥した状態をキープできれば、3年ほどは美しい状態を楽しむことができますよ。押し花をご自身で手作りする場合だけでなく、ハンドメイド作品を購入された場合も、ゆくゆくは色あせていくと考えておいてください。

退色のスピードは花によっても異なる
色の濃い花ほど色が抜けにくく、薄い花ほど早い段階で白っぽくなることが多いようです。
一般的な押し花の寿命は1~3年ですが、思っていたよりも早く色あせしやすい場合もあると思っておきましょう。

自然のものだからこそ、時間が経つにつれ姿が変わっていくのは仕方のないこと。色合いが少しずつ変わっていくことも含めて、押し花を楽しめるといいかもしれませんね。

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ドライフラワーには寿命がある?長持ちさせる方法と廃棄するタイミングの見極め方

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体験工房で押し花アレンジを楽しむ方法も

体験工房で押し花アレンジを楽しむ方法も
押し花を自作するには、生花を用意する必要があります。ガーデニングなどをしている方は、簡単に押し花用の花を用意できますが、お花屋さんで生花を購入してまで押し花にするのはハードルが高い…と思われる方もいらっしゃるかもしれません。押し花を使った作品作りを気軽に楽しんでみたいという方は、体験工房を利用するのも一つの方法です。

押し花体験工房は、全国の観光地などにあります。旅行の思い出作りとしても多くの方が利用されているようです。ご自身で押し花を用意するのが難しい方でも、工房に用意されている種類豊富な押し花を使って、オリジナルの作品を気軽に作ることができますよ。ご自宅の近くにはあまりないかもしれませんが、旅行先などで出会えるかもしれません。ぜひ観光地の情報等をチェックしてみてください。

押し花体験工房で作れるもの(一例)

  • キーホルダー
  • アクリルケース(ティッシュケースなど)
  • フレームアート

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まとめ

今回は、押し花について詳しくご紹介しました。押し花の作り方は一つだけではなく、基本的なものから時間をかけずにできるものまでいくつかの方法があリます。どれも難しい工程は少なく、家庭にある道具を使って作ることができるという手軽さも、押し花作りの魅力の一つです。

また、使用する花に向き不向きはあるののの、基本的には工夫次第でどんな花でも押し花にすることができます。季節の花や子どもが摘んでプレゼントしてくれたお花などの身近なものから、ウェディングブーケで使用して記念に残しておきたい花など、さまざまな思い出を押し花にして保管しておくことができますね。

どこか懐かしく、それでいてアレンジ次第でおしゃれなインテリア雑貨や小物にもなる押し花。ぜひ、お気に入りのお花を押し花にして、さまざまな使い方を楽しんでくださいね。

この記事のまとめ

  • 押し花は、家庭にある身近なものを使って作ることができる。基本的には完成までに数週間ほどかかるが、電子レンジやアイロンを使えば時短で作成することも可能
  • 押し花にするのに向いている花の条件は「水分量が少なく、花びらが薄いもの」。ビオラやパンジー、紫陽花などがおすすめ
  • 押し花は、フレームに入れて飾ったり、しおりにするなどアレンジ次第でさまざまな楽しみ方がある。UVレジンを使えば、アクセサリーや小物類など押し花を使ったさまざまなアイテムの作成も可能

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