徹底解説!フラワーデザイナーとフラワーコーディネーターの違いとは
花が好きな方なら、お花を扱う仕事に一度は興味を持ったことがあるのではないでしょうか。中でも、フラワーデザイナーやフラワーコーディネーターという職業は、華やかなイメージを持たれやすく憧れる方も多いですよね。
しかし、実際フラワーデザイナーとフラワーコーディネーターにはどんな違いがあるのかわからないという方も少なくありません。そこで今回は、両者の違いについてまとめてみました。
- 花を扱う職業が気になる!という方
- フラワーデザイナーやフラワーコーディネーターの仕事に興味があるという方
- フラワーデザイナーとフラワーコーディネーターの違いや、目指すにはどうしたらいいか知りたい方
目次
どちらも花を扱う人気の仕事
フラワーデザイナーもフラワーコーディネーターも、花を扱ったアイテムや空間を作り出すという意味では大きな違いはありません。どちらも特に女性から人気を集めている職業で、実際に働いている方も目指してお勉強している方もたくさんいます。
フラワーデザイナーやフラワーコーディネーターという肩書きがあることから、気になるのが資格が必要なのか?という点ではないでしょうか。
資格は必要?
実際に現場で働く際に、特別な学歴や資格が必ずなければならないわけではありません。これは、フラワーデザイナーもフラワーコーディネーターも同様です。特に資格が必要ないということなら誰でも簡単になれるのでは?と思われがちですが、当然ながら知識や技術がなければ仕事になりませんよね。
無資格者の場合は、花に関する知識とフラワーデザインあるいはコーディネートの実績が十分にあることを前提に、名乗ることができると考えておくといいでしょう。ちなみに、フラワーデザイナーの資格保有者がフラワーコーディネーターとして活躍しているケースも多く、資格に関する両者の境界線は曖昧なケースもあるようです。
フラワーデザイナーやフラワーコーディネーターは資格が必須というわけではないし、専門学校に通う必要もないということで、ハードルはあまり高くなさそうですね。ただし、誰でも簡単になれる仕事ではなく、花に関する知識や高い技術が身に付いて初めて名乗れるということは覚えておきましょう。
知識と実績は不可欠!働き方も様々
フラワーデザイナーもフラワーコーディネーターも、会社員として雇用されるという働き方、もしくは独立してフリーランスとしての働き方を選ぶことができます。花に関する興味や関心があれば、入社後に知識や技術を身につけさせてもらえる会社もあるようですが、基本的には就職前に知識や技術をある程度備えていることが求められます。
花屋などに就職し、経験を積み同じ会社の中でフラワーデザイナー、フラワーコーディネーターになるという方もたくさんいます。その場合は資格がなくても問題ありませんし、働きながら取ることも十分可能でしょう。一方フリーランスの場合は、資格を持っている状態でなければ仕事が取れない可能性もあります。そのため、まずは会社員として花に携わる仕事で経験を積み、資格を取ってから独立するという方が多いようですね。
自分で仕事を取らないと収入を得られないフリーランスの場合、資格がある方がアピールポイントになるため有利です。将来的にフリーでフラワーデザイナーやフラワーコーディネーターの仕事をしたい方は、独立する前に資格を取っておくのが賢明といえるでしょう。
仕事内容はどう違うの?
では、フラワーデザイナーとフラワーコーディネーターは具体的にどのような仕事を行うのでしょうか。職種だけで見ると違いが曖昧な感じがしますが、仕事内容に注目してみるといくつか違いがあることがわかってきます。
それぞれの仕事内容について見ていきましょう。
フラワーデザイナーの仕事内容
フラワーデザイナーは、花屋をはじめ結婚式場、ホテルなどに就職することが多く、クライアントからフラワーアイテムや装花の依頼を受けてフラワーデザインを行います。活動の場は花屋でのアレンジメント製作や結婚式場での装花をはじめ、オフィスやテレビ番組の収録スタジオ、展示会など多岐に渡ります。デザインする内容もブーケやコサージュなどの小物から空間全体の装花まで幅広いのが特徴的です。
扱う花材に関しても様々で、生花に限らずアーティフィシャルフラワー(造花)やドライフラワーなどを用いたアレンジを行うことも多いです。クライアントに合わせてどの種類の花を使うのが望ましいか考えたり、デザインするだけでなく実際に自分で製作したりすることもあります。
- 花屋でのフラワーアレンジメント製作から、結婚式場や展示会などでの装花デザインまで幅広い
- 様々な花材を用いてクライアントや空間にふさわしいデザインを考える
- デザインのみを行い製作は他の人が行うケースもあるが、製作まですべて自分で行うことも多い
フラワーコーディネーターの仕事内容
フラワーコーディネーターも、クライアントから依頼を受け装花やアイテム製作を行うという点はフラワーデザイナーと同様です。仕事内容に関しても大きな違いはありませんが、フラワーアレンジメントなどの小さなアイテム製作よりも、比較的「空間をコーディネートする」という仕事が主になっているようです。
また、フラワーデザイナーが自分のセンスに任される部分が多いのに対し、フラワーコーディネーターは自分のセンスだけでなくクライアントの希望に沿う形でコーディネートすることがより求められるようです。
そのため、フラワーデザイナーよりもフラワーコーディネーターの方がやや難しい仕事であると認識される傾向にあります。まずはフラワーデザイナーとして活動し、安定してクライアントに依頼されるようになってからフラワーコーディネーターと名乗る方も少なくありません。
その一方で、フラワーデザイナーとフラワーコーディネーターという肩書きについて、どちらを名乗るかというこだわりを特に持たない方もやはり多いです。やはり明確な区別がないのが現状です。
- コーディネートの規模が比較的大きいため、大掛かりな仕事になることが多い
- センスに任されるだけでなく、クライアントの要望を忠実に叶えることを求められやすい
活動の場とコミュニケーションの必要度が違う
フラワーデザイナーもフラワーコーディネーターも、花を使ってアイテムを作ったり空間を飾ったりするという点は同じですよね。仕事内容だけを見ると、任される仕事の規模の大きさや求められるクオリティに若干違いがあるような感じはするものの、やはり曖昧な部分の方が多いです。
そこで、もう少しフラワーデザイナーとフラワーコーディネーターについて掘り下げていきましょう。特にわかりやすい違いとして、「活動の場」「コミュニケーションの必要度」の2点が挙げられます。詳しく見ていきましょう。
違い①活動の場
フラワーデザイナーは花を扱うならどこでもといった感じで、様々な場で仕事を行う傾向にあります。一方フラワーコーディネーターはクライアントありきで動いていくため、やや限定された場での仕事になることが多いです。
具体的には、ブライダル専門で活躍する方や、ホテルやオフィスの装花担当の専属スタッフとして働く方がほとんど。フリーランスの場合も、フラワーコーディネーターの方が仕事内容を限定していることが多く、例えば特定のブライダル会社と契約を結ぶといった働き方が一般的です。
特にフリーランスのフラワーデザイナーは、副業として花屋のアルバイトやフラワーアレンジメント教室の講師をするという方が比較的多いようです。それに対しフラワーコーディネーターは特定の仕事を続けることにより安定して収入を得やすくなるため、副業をする方はあまり多くありません。
働き方に関しては、肩書の違いよりも雇用形態が影響します。フラワーデザイナーでも正社員なら収入が安定しやすいため、副業をしている方はあまりいないかもしれません。アルバイトや契約社員など非正規雇用で働く方も多く、副業すればそれだけ活動の場も増えることになるでしょう。
違い②コミュニケーションの必要度
いずれもクライアントの要望を受けコミュニケーションを取りながら仕事をする点は同じです。ただ強いていうなら、フラワーデザイナーよりもフラワーコーディネーターの方がより密に連絡を取り合ったり打ち合わせを行ったりする傾向にあります。
フラワーコーディネーターは、クライアントのイメージや希望を確実に聞き出し、それに沿って自分の知識やセンスを生かしながらフラワーコーディネートを行っていく必要があります。
自分の好きなようにデザインするというよりも、クライアントに喜ばれるコーディネートであることが重要なため、より高度になってきますね。イメージや希望に沿わないコーディネートにならないためにも、しっかりと要望を受け取れる高いコミュニケーション力が求められるのです。
フラワーデザイナーもフラワーコーディネーターも、人とやり取りすることは必須です。うまくコミュニケーションを取れなければ、クライアントのイメージに合ったものを作り出すことはできません。花だけでなく人も好きという方でなければ、務まらない仕事なのですね。
フラワーデザイナーになる方法
花が好きであることは大前提ですが、それに加えフラワーデザイナーの場合もお客様とやりとりすることはありますので、コミュニケーション力が必要とお伝えしました。そして、花を扱う仕事のできる会社に就職すれば、資格がなくてもフラワーデザイナーとして働くことは可能です。
ただし、先述のように花に関する知識や技術をある程度は身に付けておいた方が就職しやすいでしょう。そのため専門学校や花に関する教室で勉強をしておくことが、仕事を得るための基本のステップとなるのです。もちろん、花屋などでのアルバイトもおすすめです。
花を扱う仕事は華やかに見えますが、実はかなり体力を使います。立ちっぱなしで作業をしたり、花材や重いバケツを運んだりすることも。そのため、基礎体力をつけておくことは必須です。また、運搬作業を任される可能性もあるため、車の運転ができた方が便利。普通自動車免許を持っている人が優遇されることも多いのです。
フラワーコーディネーターになる方法
花に関する資格を取ることは必須ではありませんが、独立するなら有利とお伝えしました。フラワーコーディネーターに直結する資格はいくつかありますが、代表的なものに「フラワー技飾技能士」があります。1級から3級まであり、学科と実技の国家試験を受けて合格すれば取得できるものです。国家検定の資格ですから、仕事をする上でも最も有利になる資格といえるでしょう。
他にも民間の資格が役立つケースもあります。いずれも勉強方法は様々で、専門学校に通う、独学で知識を学びながら花屋などで経験を積むなどが一般的です。
フリーランスとして働きたいと思っているなら、簿記やビジネス会計に関する知識を身につけておくと役立ちます。花に関することだけでなく、開業の仕方や税金の納め方などについても学ぶ必要があることは覚えておきましょう。
まとめ
フラワーデザイナーとフラワーコーディネーターは、明確な違いはあまりなく呼び方にこだわらず働いている方も多いです。ただ、仕事の内容に関してはこの記事でご紹介したように違いを意識して雇用や依頼をする方も少なくありませんので、しっかりと押さえておきたいですね。
これから目指そうとするならフラワーデザイナーから、その経験を積んだうえでフラワーコーディネーターを目指すという考えでお花の仕事を志してみてはいかがでしょう。
- 明確な違いはないが、フラワーデザイナーを経てフラワーコーディネーターになる人が多い
- 資格は必須ではないが持っていると有利。また、コミュニケーション能力や体力も求められる仕事
- 活動の場は花屋や結婚式場をはじめ、多岐にわたる。どんな仕事をしたいかという希望に合わせて就職先を選ぶとよい