海外の母の日はどうなってるの?世界各国の母の日の違いをチェック

日本では5月の第2日曜日が近づくと、毎年花屋の店頭がたくさんの赤いカーネーションで埋め尽くされます。そう、母の日ですね。毎年お母さんに感謝の気持ちを伝える一大イベントでもある母の日ですが、もともとはアメリカから伝わったと言われています。

では、海外では母の日をどのように過ごしているのでしょうか。今回の記事では、世界各国での母の日の違いについて見ていきましょう。

この記事はこんな人におすすめ

  • 母の日の意味をあまり考えず、毎年何となく贈り物をしていたという方
  • 日本の母の日の由来や世界の母の日についての知識と理解を深めたい方
  • 自分なりの母の日の祝い方や様々な考え方を身につけたい、視野を広げたい方

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目次

母の日の起源・アメリカでは

母の日の起源・アメリカでは

まずご紹介するのは、日本で広まった母の日の起源でもあるアメリカの母の日。日本と同様に5月の第2日曜日に設定されています。もともとは、アンナという女性が自身の亡き母への追悼を込めて、「白いカーネーション」を贈ったのが始まりでした。アンナが教会で開いた追悼会で、生前母が好んだ白いカーネーションを参加者全員にも配ったと伝えられています。

このことがきっかけで、母の日を祝う風習がアメリカに広がりました。1910年にはウェストバージニア州知事が母の日を認定し、1994にはウィルソン大統領が追悼会と同じ5月の第2日曜日を母の日として制定したのです。

カーネーションの色について

アンナが亡き母に白いカーネーションを贈ったことから、現在も白いカーネーションは亡き母への偲びを意味する花とされています。そのため、健在の母への贈り物としてはタブー。
また、黄色いカーネーションには「嫉妬」や「軽蔑」、濃赤には「私の心に悲しみを」という花言葉があります。ギフトにするなら母の日によく贈られる一般的な赤(「母への愛」「純粋な愛」)やピンク(「感謝」「温かい心」)を選べば安心でしょう。

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日本との違いは「母」の定義の広さ

日本との違いは「母」の定義の広さ

日本との大きな違いとしては、自分や義理の母親に感謝の気持ちを伝えるだけでなく、アメリカでは様々な「母」に贈り物をします。夫から妻へ、子育てを頑張る友人や娘へ、母のような先生へ、など贈る相手が多いというのが特徴的です。そのため、アメリカの母の日はかなり盛り上がる一日となるようです。

また、カーネーションを贈る風習は現在も受け継がれていますが、アクセサリーや小物など様々なギフトが選ばれています。

母の日の起源はかなり古い?

日本に伝わる母の日はアメリカが起源とされていますが、母の日を思わせるようなイベントは、古代ギリシャ時代から既にあったともいわれています。
神々の母「リーア」への感謝を伝える花祭りやイギリスのマザーズサンデー(里帰りの日曜日)と呼ばれる日は19世紀よりも前から存在していたようです。世界の各地で形を変えて、古くから母への感謝を伝える日は受け継がれているのですね。

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アジア・オーストラリアの母の日

日本の近く、アジア諸国でも国によって母の日の祝い方は様々です。中国では長年母の日というものが存在しなかったようですが、現在では日本と同様に5月の第2日曜日が母の日とされ、カーネーションを贈り一緒に食事をする風習が広まりました。

また、台湾では母の日を大イベントとして位置づけており、アクセサリーをはじめ贈り物が盛んに行われているそうです。そんなアジア諸国の中でも特に個性的なのが、タイの母の日です。また、オーストラリアはギフトに選ぶ花が独特。それぞれ詳しく見ていきましょう。

タイでは水色が母の日のテーマカラー

タイでは水色が母の日のテーマカラー

アジアの中でも日本の母の日との違いがユニークなのがタイです。タイの母の日は、8月12日。これは、タイ・シリキット国王妃の誕生日です。この日を母の日としていますが、自分の母親だけでなく国王妃への感謝を伝えるというのが、仏教国タイならではの大きな特徴です

また、タイでの母の日のカラーは「水色」とされているため、皆水色の服を着たり水色の旗を掲げたりするという文化もあります。日本では赤いカーネーションが母の日に贈る花の定番ですが、タイでは「ジャスミンの花」を贈るそうですよ

水色でいっぱいの母の日

シリキット国王妃の誕生日は金曜日で、金曜日のカラーが水色とされていたため、タイでは母の日のテーマカラーが水色となっているようです。王妃の写真と水色の旗が掲げられた街には水色の服を着た人々が集い、水色でいっぱいの一日になります。

オーストラリアでは菊が定番の花

オーストラリアでは菊が定番の花

母の日に贈る花は世界で様々な違いがありますが、驚きなのがオーストラリアです。というのも、オーストラリアでの母の日の定番の花は「菊の花」なのです。日本では菊の花といえば仏事や弔事の花とされていますので、母の日に贈るなんて縁起でもない!といわれそうですよね。

オーストラリアでも母の日は大イベントとされ、その日は街中が母の日で盛り上がります。路上では菊の花束が売られているそうですよ。

なぜ菊の花を母の日に贈るの?

オーストラリアでは、母の日のある5月が菊の花の旬である秋なのです。そして白く可愛い菊の花を示す言葉「chrysanthemum(クリサンセマム)」の語尾「mum」に「お母さん」という意味を持つことから、菊の花が母の日の花の定番となっているそうです。

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ヨーロッパの母の日

ヨーロッパも国によって母の日の祝い方や日付に違いがあるようです。イギリスやフランスの母の日は日本とは日付に違いがあります。フランスでは5月最後もしくは6月初めの日曜日が母の日とされています。母親の好きなものを選んでプレゼントを贈る習慣があり、日本ほど定番化してはいませんがカーネーションを贈る人もいるようです。

イギリスの母の日はイースターサンデー(復活祭)の2週間前とされています。個性的なのはフィンランドとイタリア。いずれも日付は5月の第2日曜日とアメリカや日本と同じですが、その内容が独特なのです。

フィンランドの家庭的な風習とは

フィンランドの家庭的な風習とは

フィンランドの母の日の花はミニバラが定番ですが、家の庭や野原、森などに咲いている「ヴォッコ」と呼ばれる二輪草を贈る習慣があります。母の日当日は、朝食とプレゼントをお母さんのベッドまで家族が運ぶという風習もあるとか。温かみのある家庭的な風習を大切にしていて素敵ですね。

世界で最もお母さんに優しい国

フィンランドは、子ども支援の国際組織である「セーブ・ザ・チルドレン」による母の日レポート(2014年)で、世界で最もお母さんに優しい国に選ばれました。この思いやりあふれる母の日の風習からも納得ですね。

イタリアではアザレアの鉢が定番の花

イタリアでは「アザレアの鉢」が定番の花

イタリアでは母の日になると、アザレアの花の鉢植えが国内の主要な広場で販売されています。その売り上げの一部はがん研究に使われるそうです。現在もアザレアの花をお母さんに贈るのが定番なっています

アザレアってどんな花?

アザレアはツツジ科ツツジ属に分類される花で、西洋ツツジとも呼ばれます。日本では主に冬に販売されていますが、本来の開花期は5月ということで母の日が旬の花です。大輪八重咲きの豪華な花を咲かせるためギフトにもぴったりで、室内観賞用として改良されていますので育てやすい花としても知られています。

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母の日の意味合いが異なる国も多い

母の日は、「お母さんありがとう」と母親に感謝の気持ちを伝えるための日と認識されていますよね。でも、国によってはちょっと違った意味合いで母の日を祝うところもあるのです。贈り物をしたり気持ちを伝えるというのは世界各国共通ですが、その意味合いは同じではありません。日本で当たり前として伝えられてきた風習も、場所が違えばそれぞれの個性が見えて、とても興味深いですよね。

特に、複数の国で「ありがとう」ではなく「おめでとう」と伝え祝う習慣があるそうですよ

「ありがとう」ではなく「おめでとう」と祝う慣習

「ありがとう」ではなく「おめでとう」と祝う慣習

「母の日おめでとう」と祝う国として代表的なのがトルコやアルゼンチンです。トルコでは、自分の母親だけでなく子どものいる女性すべてを祝う風習があり、現在は年齢も関係なくすべての女性に対して母の日には「おめでとう」と声を掛けるそうです。そのため母の日にはトルコ国内の様々な場所で「母の日おめでとう」という言葉が飛び交うのだとか。

アルゼンチンでは、子どもから母親へというだけでなく、様々な関係の知り合い同士がお互いに「母の日おめでとう」と言い合い、皆で母の日を祝うようです。

母の日は皆で祝うお祭りのよう

トルコやアルゼンチンのように「母の日おめでとう」という言葉とともに、自分の母親に限らず様々な人と祝い合う習慣は、まるでお祭りのようですね。自分の母親に感謝の気持ちを伝える習慣も大切にしたいですが、すべての女性を祝うというのもまた素敵な風習ではないでしょうか。

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母の日が定められていない国もある

世界各国に古くから伝わる母の日ですが、中国のように長年母の日がなかった国だけでなく現在もいわゆる「母の日」というものは存在しない国もあります。その代わりに、別の形でお母さんへの感謝を伝える風習があるようです。代表的なのが、ルーマニアとハンガリーの「女性の日」と韓国の「父母の日(両親の日)」です。詳しく見ていきましょう。

ルーマニア、ハンガリーの「女性の日」

ルーマニア、ハンガリーの「女性の日」

ルーマニアとハンガリーでは日本やアメリカ、またその他の国のように母の日と設定されている日はありません。その代わりとなるのが女性の日です。ルーマニアでは毎年3月8日を女性の日としています。この日付は1975年に国連が制定した「国際婦人デー」から決められました。

ハンガリーで定められている女性の日は5月の第1日曜日となっています。日付は違いますが、ルーマニアでもハンガリーでも女性を祝う日としての内容はほぼ同じ。母親も含め、若い女性やおばあちゃん、小さな女の子にまでちょっとした贈り物をする習慣が定着しています。

女性の日はお母さんを含むすべての女性を祝う日

母の日はないけれど、お母さんを含む赤ちゃんからおばあちゃんまですべての女性を祝う女性の日。すべての女性が主役となる女性のための一日というのも、日本とは違ったまた素敵な風習ではないでしょうか。

韓国の「父母の日」

日本のお隣の国である韓国では、「母の日」というものはなくオボイナルという父母の日(両親の日)が定められています。つまり、父の日と母の日を同じ日に行うというのが日本との大きな違いです。プレゼントとしてはカーネーションも選ばれますが、現金を贈るのが最も喜ばれる贈り物とされています。

合理的な父母の日

父の日と母の日を一日にまとめてしまうのはとても合理的ですよね。毎年両親に感謝の気持ちを一日で伝えられるため、忙しい人にとっては羨ましいのではないでしょうか。また、プレゼントは現金が人気というのも非常に正直で合理的です。プレゼント選びに迷う必要もなく、好みに合わなかったというトラブルもなさそうですよね。

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まとめ

まだまだご紹介しきれなかった様々な国の母の日もありますが、これまで見てきただけでも世界各国で個性豊かな母の日が行われていることがわかりました。花を贈る習慣があっても、その花の種類に違いがある国、そもそも母の日の意味合いに違いがある国など、世界の母の日はとても興味深いですよね。

違いがあっても、大切な人を想う気持ちを伝えるための日であることは世界共通です。これからも各地で母の日を大切にしていきたいですね。

この記事のまとめ

  • 日本の母の日はアメリカが起源、カーネーションを5月第2日曜日に贈る国は多い
  • 国によって贈る花の種類やプレゼントの内容は異なる。相手が喜ぶようなギフトを選ぶことが大切
  • 「ありがとう」ではなく「おめでとう」と祝うなど、意味合いの違う国もある。感謝や愛情を伝えるのは世界共通

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