男性の部屋に馴染む多肉植物とは?インテリアを楽しむポイント
記事の監修
小川 美穂子
インテリアコーディネーター
2013年にインテリアコーディネーターの資格取得後、インテリア業界にて経験を積みフリーランスとして独立。Smiliving(微笑みがこぼれる生き方を)という屋号のもと、個人邸のインテリアコーディネートや店舗デザインを中心に活動中。
色彩検定2級、整理収納アドバイザー2級の資格保有。
植物を部屋の中に飾ると、それだけで癒し空間になりますよね。でも、植物って水やりとか大変じゃないの?と思って敬遠している人もいるのではないでしょうか。特に、男性はよほど植物が好きでないと自分から飾ろうとしない人が多いでしょう。しかし、多肉植物ならお世話は全然大変ではありません。
そこで今回は、男性の部屋で多肉植物をインテリアとして楽しむポイントをチェックしていきましょう。
- 植物を飾りたいけどお世話をする自信がない方
- 多肉植物の扱い方を知らない・扱ったことがない方
- 多肉植物をおしゃれに飾るコツを知りたい方
目次
多肉植物は男性でも扱いやすい
植物にはこまめなお手入れが必要なものやそうでないもの、そもそも寿命の長いものや短いもの、寒さや暑さに強いもの弱いものなど、それぞれ違う様々な特性があります。そんな中でも多肉植物は、とてもお手入れが簡単で扱いやすいため、お世話に自信のない男性や植物に慣れていない人にぴったりなのです。
特に、毎日水やりなんてできない…ということで、植物を育てることをはじめから諦めてしまっている人にとって多肉植物はとってもおすすめです。なぜなら、毎日水やりしたら逆に弱ってしまう植物だからです。むしろ放ったらかしくらいでも育つたくましい植物なのです。
多肉植物自体が茎や葉にたっぷり水分を蓄えているので、基本的に自分の体の中にある水分で生きています。そのため、水やりをしょっちゅうしなくても枯れません。土がカラカラに乾いたタイミングであげればいいので、お世話もお休みの日だけで十分ですよ。
水やりをしばらく忘れていた!くらいでちょうどいいのが多肉植物です。毎日水やりをすると根腐れしてしまうこともあるので、土が乾いているか必ず確認してから水をあげて下さい。
豊富な種類からお気に入りを
多肉植物の魅力はその種類の豊富さ。それぞれ見た目も全然違うので、とても個性的で見ているだけで楽しくなってしまいます。水分を蓄えているので、丸っこくてころんとした可愛らしい雰囲気にも癒される人が多いのです。観葉植物と比べると、植物でありながら可愛らしさゆえにペットのような存在に思えてくるという人も。
そんなバラエティ豊かな多肉植物の中から厳選してお気に入りのものを見つけるのも楽しいでしょう。 インテリアとして楽しむには、見た目の異なる多肉植物をいくつか選んで並べて飾るのがおすすめです。葉が花のような形に広がっているもの、葉が丸いもの、背が高いものなど、個性豊かになるよう組み合わせながら選ぶといいですね。
また、理想のインテリアイメージにあわせて多肉植物を選ぶと部屋の統一感を高めることができます。例えば、クールでモダンな部屋であれば直線的なフォルムで深緑色のもの、明るいナチュラルな部屋であれば葉が丸いもので黄緑色のものがおすすめです。
- ハオルチア…肉厚なぷっくりとした葉と透明感のある葉先が美しいと人気がある多肉植物
- リトープス…男らしく、力強さを感じるフォルムが魅力的な多肉植物
- ドルフィン・ネックレス…その名の通りイルカが飛び跳ねているように見える可愛い多肉植物
多肉植物のおすすめの飾り方
お世話が簡単な多肉植物は、様々な飾り方ができます。おしゃれな飾り方をマスターして、インテリアに取り入れてみましょう。まずは、小さな多肉植物を複数集めていろいろな場所に置いて飾ることから始めてみましょう。
鉢のまま並べて置いておくだけでも多肉植物が個性を発揮するので十分インテリアとしての効果はありますが、小物や雑貨など身近なものを鉢カバーにするとおしゃれに見えますよ。市販の鉢カバーを使う場合も様々な種類がありますので、部屋の雰囲気に合わせて好みのものを選びましょう。
多肉植物には可愛らしいイメージがあるため、鉢カバーでビターな雰囲気をプラスするのがおすすめです。 特に男性の部屋に合うのは木箱やブリキの缶など。木製のものはダークな色合いやゴツゴツしたデザインのものを選ぶといいでしょう。ヴィンテージ感のある男前インテリアな部屋に近づきます。
無機質な金属製のものやセラミック製のものは、男性らしいクールなイメージであるモダンな雰囲気の部屋と相性が良いです。
リビングでは目立つ場所で存在感を
リビングに多肉植物を置く場合は、よく目がいくような目立つ場所を選ぶといいでしょう。例えば、サイドボードの上に多肉植物を3個ほどまとめて飾ったり、幅の広いTVボードの上に飾るのもいいですね。多肉植物の数が増えてきたら思い切って専用の飾り棚をつくり、部屋の見せ場とするのはいかがでしょうか。小さめのものならダイニングテーブルの中央に並べて置くのもおすすめ。やや大きめのサイズなら、一つだけでもダイニングテーブルに置けば存在感が増しますよ。
また、鉢の下にコースターを敷くと、ダイニングとの調和が生まれておしゃれな雰囲気を簡単に出すことができます。部屋にあまり色味がない場合は、コースターや鉢カバーに赤やブルーなどの差し色を使うのも個性が出ておすすめです。
装飾や花のない殺風景なリビングでも、ちょっとグリーンがあるだけで雰囲気が和らぎ落ち着く空間になります。
ダイニングテーブルやキッチンスペースに飾る場合は、マグカップやお皿などの食器を鉢カバーにすると遊び心を感じられるインテリアに。棚の奥にしまいっぱなしの普段使いしないような食器をぜひ活用してみましょう。
デスク周りに並べて飾ろう
家に仕事をするためのデスクや書斎がある場合、デスク周りに多肉植物を3~4個並べて置いておくのもおすすめです。特に、ディスプレイのコツである「3の法則(似たものを3つ並べて飾るとセンス良く見える)」を取り入れて、サイズが近しいものを3個均等に横に並べて飾るとバランス良く飾ることができます。男性の書斎やデスク周りは必要最低限のものしか置かれないことが多いですが、植物があるだけでやわらかな雰囲気が出て和みます。
また、グリーンは目にも優しく、リラックス効果もあると言われますよね。仕事やパソコン、読書などで疲れた目や頭を多肉植物に癒してもらいましょう。
グリーンのある癒しの空間を作るにも、デスクに書類が山積み、物が散乱して片付いていない…というのでは、おしゃれどころではありませんね。まずはすっきりとデスク周りを整理しましょう。また、せっかく多肉植物を置いても、スペースが圧迫されるだけで使いづらいデスクになってしまわないよう、仕事の邪魔にならないサイズの多肉植物を置くようにしましょう。
水回りにさりげなく置いて癒しの空間に
植物と相性のいい空間と言えば、水回りです。キッチンやトイレ、洗面所などのちょっとしたスペースに小ぶりな多肉植物を置いてみましょう。男性の部屋の水回りは、必要最低限のものしかないことが多いですし、かなり生活感が出ているのではないでしょうか。そこにちょっとグリーンを加えると、水回りにも不思議とインテリアとしての統一感が出るものです。
インテリアを楽しんでいる気分になるには形から入るのが実は手っ取り早い方法なので、多肉植物をただ置くだけという安易な方法も十分効果的ですよ。その前に、ごちゃごちゃと物が多い場合は片づけてスッキリ見せるようにすることもお忘れなく。
また、窓辺に並べて飾ると日が当たって葉がキレイに見えるのでおすすめです。このように家の中で何か所かに分けて飾ると、グリーンのある家という感じが出てくるでしょう。
- ジメジメしたところ…水回りに置く場合は換気が必須です!風通しのいい窓際などを選びましょう
- 直射日光はNG!…日光は必要ですが、夏場の直射日光を浴び続けると葉焼けの原因に。明るい半日陰くらいがおすすめ
- 暗すぎる部屋…シャッターを閉めっぱなしの真っ暗な部屋にずっと置いておくと日光不足で弱ってしまう原因に。適度に光が当たるようにしましょう。
まずは小ぶりなものを選ぶのがコツ
多肉植物をインテリアとして使う場合は、これまでもお伝えしてきたように小ぶりなサイズがおすすめです。小ぶりのものの中でも、手のひらサイズの多肉植物が使いやすいでしょう。並べて飾ることも楽しめますし、水回りなどに置くのも邪魔になりません。100円ショップなどでも手のひらサイズの多肉植物を取り扱っているところが増えているため、気軽に購入できるようになってきています。
様々な種類から選べますので、多肉植物を初めて購入する男性はまずは4~5個ほど好みのものを選んでみましょう。一気に大量に育てるのではなく、4~5個程度をとりあえず飾ってみてから少しずつ増やしていくことをおすすめします。
ちなみに、ゆっくりではありますが多肉植物は育ちます。手のひらサイズだったものも、気付けば卓上サイズにボリュームアップしているでしょう。生長してきたら植え替えが必要です。そのようなことも考えて、まずは小さなものを選ぶのが失敗しないポイントです。
植物が大きく育ち、鉢とのバランスが悪くなってきたら、鉢の中で根が詰まってきている可能性があります。鉢に余裕がある場合でも、1~2年に一度は植え替えをして新しい土と交換するといいでしょう。 また、土が濡れている時は、根の周りの古い土が崩れにくく根を傷つける可能性があるため、土が乾いているタイミングで植え替えを行うようにして下さい。
飾りながら楽しめる簡単なお世話の仕方
多肉植物を育てるには日光が欠かせません。ですが直射日光は葉焼けの原因になるので、レースカーテン越しの窓際など、明るい日陰に置いておけば基本的には問題ないでしょう。普段、日光が当たりにくい場所に飾る場合は、時々窓際に移動させて日光浴させてあげるといいですね。 水やりは、土が乾いたら鉢皿に流れ出るまでたっぷりと行い、鉢皿の水は、寝腐れの原因になるので必ず捨てましょう。
多肉植物には生育期と休眠期がありますが、その時期は植物によって異なり、夏型・冬型・春秋型の3種類に分けられています。生育期には根から水を吸って育ち、土の表面が乾いたらたっぷり水を与えます。休眠期は水を吸い上げません。
ちなみに肥料は基本的には必要ありませんが、生育期に与えると生長が促されます。その場合も、2~3か月に一度、緩効性の肥料を土の上に置くだけで十分です。
- 夏型…春~秋頃にかけて生育期、冬場になると休眠期になる。乾燥には強い種類のものが多い。
- 冬型…秋〜春頃にかけて生育期、夏場になると休眠期になる。風通しが良く、明るい日陰で管理する。
- 春秋型…春と秋が生育期、夏場は生長が緩慢になり、冬場になると休眠期になる。。春と秋は風通しの良い日なたで管理する。
- 夏型…休眠期の冬場は断水する
- 夏型…休眠期の夏場は断水、または乾燥気味に育てる
- 春秋型…休眠期の冬場は、1か月に1,2回、夏場は、1か月に3,4回の水やりをする
夏型・冬型・春秋型も生育期は、土の表面が乾いたら鉢底から水が流れ出るくらいたっぷりと水を与えます。休眠期は、「断水」、または、乾燥に弱い種類は、月に1,2回葉水をする程度にして「乾燥気味」にします。
初心者でも育てやすい品種が多いのは「春秋型」
生育期と休眠期のサイクルで、日本の気候で最も育てやすいのは2~6月の春と9~11月の秋に生育期を迎える春秋型と言われています。10℃~25℃の過ごしやすい季節によく生長し、暑すぎたり、寒すぎる時期は休眠してしまいます。また、初心者でも育てやすい品種が多いのも春秋型のグループです。いずれにしても、多肉植物を複数育てる場合は、同じサイクルのものを選ぶといいでしょう。
- ハオルチア
- エケベリア
- セダム
- センペルビウム
- パキフィツム etc
まとめ
男性でも簡単に育てられる多肉植物。その魅力でもある種類の豊富さを生かし、小ぶりなサイズで異なる見た目のものを選ぶのがポイントとお伝えしてきました。そのままで存在感を放ちますので、家の中の様々な場所にちょこんと飾って楽しみましょう。
多肉植物を置いておくだけで、男性の部屋も癒しのあるおしゃれな空間に変化するはずです。
- 多肉植物はお手入れが簡単!水やりも頻繁に必要ないので初心者でも育てやすい
- 鉢カバーや置き方を工夫することで簡単におしゃれな飾り方を楽しめる
- 適切な環境で育てれば多肉植物は大きくなる!まずは小ぶりのサイズを選ぼう
記事の監修
小川 美穂子
インテリアコーディネーター
2013年にインテリアコーディネーターの資格取得後、インテリア業界にて経験を積みフリーランスとして独立。Smiliving(微笑みがこぼれる生き方を)という屋号のもと、個人邸のインテリアコーディネートや店舗デザインを中心に活動中。
色彩検定2級、整理収納アドバイザー2級の資格保有。