手作りブーケに挑戦しよう!基本のブーケの作り方をご紹介
結婚式などでも用いられるブーケ。カラフルで華やかなブーケは、ウェディングパーティーやお祝いの席にもぴったりなアイテムです。結婚式で使用するウェディングブーケは、プロにオーダーする方はもちろん自分自身で手作りをしたいなと思っている方も多いですよね。ブーケ作りは難しいと思われている方も、基本の作り方を知っておけば、自分自身で作ることが可能です。
そこで今回は、ブーケの基本的な作り方をご紹介します。ぜひ、参考にしてくださいね。大切なイベントで使用するブーケを作る時間も、素敵な思い出になりますよ。
- ブーケの作り方を知りたい方
- ウェディングブーケのハンドメイドを検討している方
- ブーケの基本的な知識を深めたい方
ブーケとは
ブーケは、フランス語で「花束」を意味します。元々はブーケと花束は同じ意味合いの言葉ですが、日本では「ブーケ」と聞くと結婚式に用いられるようなウェディングブーケを連想する方が多いのではないでしょうか。
日本における「ブーケ」とは、丸みを帯びたフォルムでコンパクトなデザインのもののことを主に示しています。
ブーケの由来
ブーケの由来には諸説ありますが、一般的には「魔除け」の意味があるといわれています。古来からヨーロッパや欧米諸国では、ハーブなどの香りのある植物でブーケを作る習慣がありました。ハーブの香りは虫除けや魔除けに効くという言い伝えがあり、ウェディングブーケには「新婦を魔除けから守る」という意味が込められるようになったそうです。
また、中世ヨーロッパではプロポーズの際に男性が女性に花束を作って贈っていたことから、プロポーズの儀式にも由来するといわれています。
ブーケの種類
ブーケの種類は一つではなく、デザインが豊富にあります。デザインが異なるだけで、様々な表情を見せることができますよ。
ウェディングで使用する場合には、ドレスに合わせてブーケのデザインを決めていくと良いでしょう。可愛らしいデザインのものから、上品で大人っぽいデザインまで様々なタイプに仕立てることが可能です。ここからは、ブーケの種類をいくつかご紹介していきます。
ラウンドブーケ
ラウンドブーケは、丸いドーム型をしたブーケです。オーソドックスなタイプでウェディングブーケとしても人気のあるデザインですよ。ラウンドブーケは花がたくさん詰まってるデザインで、見た目もとても華やか。使う花や色合い変えることで、可愛らしいものからシックなものまで幅広くアレンジすることができます。
- カーネーション
- バラ
- トルコキキョウ
オーバルブーケ
オーバルブーケは、楕円形のシルエットをしたブーケです。ラウンドブーケよりもふっくらとしたデザインで、ふんわりと優しい印象のブーケを作りたいという方におすすめのデザインです。ウエディングドレスに合わせる場合には、裾が広がっているデザインのAラインやプリンセスラインのドレスによく合います。
- バラ
- 芍薬
- ラナンキュラス
キャスケードブーケ
キャスケードは、「滝のような・小さな滝」という意味を持ちます。キャスケードブーケは、名前のように滝のように流れるデザインが特徴の、縦に長いシルエットのブーケのことをいいます。ウェディングドレスとの相性も良く、特にAラインやスレンダーラインのドレスに合いますよ。大きなサイズの花や葉っぱを使って作られるキャスケットブーケは、存在感もあります。
- ラン
- ユリ
- アマリリス
クレッセントブーケ
三日月のような緩やかな弧を描いているデザインが特徴のクレッセントブーケ。アレンジ方法によってカーブの強弱をつけることもできるので、どんな三日月シルエットにするのかによって、ブーケ自体の雰囲気も変わります。グリーンを多く使ったクレッセントブーケは、ガーデンウェディングのようなナチュラルな雰囲気の場にぴったり。また、洋装のドレスだけでなく、白無垢や和装にも合わせやすいとされています。
新鮮なデザインや、珍しいデザインのブーケをお探しの方はぜひクレッセントブーケを選んでみましょう。ゲストの印象にも残るブーケになることでしょう。
リースブーケ
リースブーケは、円状の形をしたブーケのことをいいます。輪っかの形は終わりがないことから、「永遠」を意味しています。リースブーケには他にも「幸福」という意味合いもあるので、縁起もよく、永遠の愛を誓う結婚式のウェディングアイテムとしてもおすすめです。
リースブーケは手に持つだけでなく、肘に引っ掛けて持つことも可能です。通常のブーケとは一味違ったデザインを楽しむことができますよ。ナチュラルウェディングとの相性が良いと言われています。
クラッチブーケ
クラッチには「しっかり持つ」という意味があります。クラッチブーケは茎部分を切り揃えて束ね、しっかりと持つことができるタイプのシンプルなブーケのことをいいます。掴める長さにしているので、他のブーケに比べて茎部分が少し長めになっているのが特徴。花をぎゅっと集めたナチュラルな印象のブーケになります。ガーデンウェディングやレストランウェディングなどにぴったりなブーケデザインですよ。
他のデザインのブーケに比べ、比較的簡単に作ることができ、価格も抑えることができます。初めてブーケを作るという方にもおすすめです。
- バッグブーケ・・・持ち手がついていて、まるでバッグのようなデザインのブーケ
- ボールブーケ・・・まん丸デザインが特徴のブーケ。可愛らしい印象になります
どんな花を使う?
ブーケは仕上げる花によって印象が大きく異なります。花の種類はもちろん、色合い、組み合わせ方を変化させるだけでもバリエーションは様々。また、生花やプリザーブドフラワー、造花など、使う花によって異なる特徴があるのでご紹介していきましょう。
それぞれのメリットやデメリットを把握しておけば、シーンに合わせて適切な花選びをすることができますよ。ウェディングなどでブーケを検討している方はぜひ参考にしてくださいね。
生花
生花で作るブーケは、花びらのみずみずしい質感や香りを堪能することができるのが最大の特徴になります。香りを楽しむことができるのは、生花を使っているからこそ味わうことができるメリットになります。色鮮やかで華やかな花とともに、花の香りでも癒されることができますね。
生花で作るブーケで注意すべき点は、日持ちがしないということです。生もののお花を使用しているため、どうしても綺麗な状態を長く保つことが難しくなります。生花で仕立てたブーケは長くても2日ほどで傷み始めてしまうため、注意しておきましょう。
- メリット・・・花びらの質感や香りを楽しむことができる。
- デメリット・・・日持ちがしない
プリザーブドフラワー
特殊な加工を施したプリザーブドフラワーを使ったブーケは、水分が抜けているため長く美しさを保つことができます。また、染色により花びらに新たな色をつけているため、花の色も豊富に揃っています。生花では作り出すことができないようなカラフルな色の花びらや、レインボーカラーの花びらなど特殊なタイプも豊富。世界で一つだけのブーケを作りたいという方には、プリザーブドフラワーで作るブーケがおすすめですよ。
プリザーブドフラワーで作ったブーケなら、大切な記念のお花を飾って長く保管しておくことも可能です。しかし、染色した花びらのため色移りには注意が必要となります。ウェディングブーケとして使用する際にも、ドレスに染料がつかないように注意しましょう。保管する際には、壁やインテリア、カーテンなどに色移りしないように、湿気のこもった場所などは避けて保管するようにしてくださいね。
- メリット・・・長い期間美しい状態を保つことができる。
- デメリット・・・色移りには注意が必要。湿気のこもりやすい場所は避けて保管するとよい
造花
造花で作ったブーケは劣化することも少ないので、保管もしやすく丈夫です。花の扱いに慣れていないという方は造花でブーケを作るのもおすすめですよ。
生花に比べてどうしてもみずみずしさなどは劣ってしまいますが、近年の造花は一目見て造花だとわかるような安っぽいものばかりではなく、より生花に近づけたようなリアルな質感のものも多く販売されています。造花であっても生花のような雰囲気を楽しむことができますよ。最も長持ちする花材ですので、ブーケを記念に残しておきたいという想いが強い方は、造花でブーケ作りをしてみるのもよいでしょう。
- メリット・・・劣化が少なく丈夫。長く飾ることが可能
- デメリット・・・生花に比べると、新鮮さや香りを感じることができない
ブーケの作り方
ここからは、初心者でも作ることができる基本的なブーケの作り方をご紹介します。先に述べたように花の種類はいくつかありますが、今回は生花を使ったブーケの作り方をご紹介します。ブーケ作りに興味のある方は、ぜひ参考にしながら作ってみてくださいね。
- 花材(生花・グリーン)
- 花材用はさみ
- 紐
- 装飾用ペーパー
- ホッチキス
- アルミホイル
- 濡らしたティッシュ
下準備
ブーケを作る前に、必ず下準備をしておきましょう。この工程をしっかりと行っておくと、スムーズに花束作りを進めることができます。生花を使ってブーケを作る際には、必ず「水揚げ」を行います。せっかくのブーケも、水揚げをしっかりと行っていないとすぐに萎れてしまったり、色が悪くなったりしてしまいます。
また、余分な葉っぱや蕾を取っておくことも忘れてはいけません。葉っぱがたくさんついていると、花を束ねる際に邪魔になってしまいます。とくに茎の下の方についている葉っぱは、必ず取り除くようにしてくださいね。ブーケを束ねる前に、茎や枝分かれしている花もある程度カットしておくと作業しやすくなりますよ。
- 花の水揚げをする
- 余分な葉っぱや蕾を取り除く
- 茎を適切な長さにカットしておく
花を束ねる前に、余分な葉っぱや蕾を取り除いたり、茎などカットが必要なものは事前にカットして準備してくことが大切です。
下準備をしっかりと行っておくことで、時短にも繋がり、15分ほどで花束を完成させることができますよ。
手順
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STEP. 1
花を束ねる
「バインディングポイント」を決めて軸(主役)になる花を持ち、高低差が出るようにらせん状に花を束ねていきます。
らせん状に花を束ねていくことで、花束が崩れにくくふわっとした仕上がりになります。
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STEP. 2
グリーンを加える
主役になる花を束ねたら、葉っぱ(グリーン)や小さな花を束ねていきます。
葉っぱも下準備の段階で、作りたいブーケの大きさに合わせてカットしておきます。
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STEP. 3
紐で縛る
茎を握っている部分(バインディングポイント)を紐でしっかりと束ねていきます。
どうしても片手で縛るのが難しい場合には、花の位置がずれないよう気をつけながらテーブルに置いた状態で縛ります。
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STEP. 4
茎をカットする
花束を紐でまとめたら、茎を揃えてカットします。
茎の長さを短くすると可愛らしい印象に、長くするとスタイリッシュな雰囲気の花束になります。
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STEP. 5
装飾ペーパーでまとめる
プレゼントにする場合にはワックスペーパーなどの装飾ペーパーを使って花束を包み、見栄えを良くしておくとよいでしょう。
花束の大きさに合わせてカットした装飾ペーパーで花束を包み、ホッチキスでとめれば完成です。
装飾ペーパーは角が出るように折り曲げて包むと、見た目も綺麗に仕上がります。
茎に水分補給が必要な場合には、ティッシュを水で湿らせたものをアルミホイルで包んで 茎部分にセットしておくのがおすすめです。
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STEP. 6
完成
茎を束ねる位置によって、ブーケの仕上がりのサイズが変わってきます。
バインディングポイントを高い位置にすると小さなブーケに仕上がり、低い位置にすると大きなブーケに仕上がります。
下記の動画では、生花を使ったブーケ(花束)の作り方をご紹介しています。参考にしてみて下さい。
覚えておこう!初心者でもできる花束作りのコツ
花束を手作りする上で覚えておきたい束ね方や持ち方など、ちょっとしたのテクニックをご紹介しましょう。せっかく作った花束がどうしても綺麗にまとまらない、花束作りのコツが知りたいという方はぜひ参考にしてくださいね。手作りブーケでも、プロのような作品に近づけることができますよ。
束ねる前の下準備!花を並べてみる
花束を綺麗に仕上げるためのコツの一つに、下準備をしっかりと行うことが挙げられます。花束にする花を選んだら、それぞれの花をテーブルに並べてみましょう。花を並べておくと、花を束ねていく際にも手際良く組むことができますよ。
また、花を並べながら余分な葉っぱや蕾を取り除いたり、茎の長さをカットしていくと、効率よく下準備を行うことができます。花を並べて観察することで花の特徴も把握することができ、花束に仕立てた時のイメージも湧きやすくなりますね。
ふんわり仕上がる!スパイラルテクニック
次に、初心者の方にも挑戦しやすい花の束ね方をご紹介しましょう。花束を作ったけどうまくボリュームが出ない…、花同士が詰まりすぎた広がりのないブーケになってしまう…とお悩みの方におすすめなのが、「スパイラルテクニック」です。
スパイラルテクニックとは、花束の茎がらせん状になるように一定方向に斜めにしながら花を束ねていく方法です。スパイラルテクニックを取り入れることで、ふんわりと丸いフォルムに仕上がり、どこからみても美しいブーケになります。また、たくさんの花を束ねられることもメリットの一つです。
ブーケの束ね方の技法はいくつかありますが、スパイラルテクニックは比較的簡単な方法なので初心者の方も覚えておくといいでしょう。花をらせん状に束ねていく際には、バインディングポイントをしっかりと定めてずれないようにすると、綺麗に仕上げることができますよ。
下記の動画では、スパイラルテクニックを用いたバラの束ね方をご紹介しています。参考にしてみてください。
パラレルとは「平行」という意味で、パラレルテクニックは茎を真っ直ぐ平行に束ねていく技法のことをいいます。
挿し口が狭い花瓶などに飾ることを想定して作る花束におすすめの束ね方ですよ。
花束の持ち方にも注意して
ブーケを束ねていく際には、花束の持ち方にも注意しなくてはいけません。利き手ではない手を使って花を束ねていくので、ついつい力が入ってしまいがちになりますが、茎をぎゅっと握りしめてしまうような花束の持ち方はNGです。
余計な力を入れずに、親指と人差し指で軽く握るようなイメージで花束を持つようにしましょう。軽く持つことで、ふんわりとした柔らかい雰囲気のブーケに仕上げることができますよ。
まとめ
今回は、初心者の方にもおすすめのブーケの作り方や種類、ブーケの由来などについて詳しくご紹介しました。神秘的でロマンチックな由来を持つブーケは、結婚式にぴったりなアイテムです。ウェディングブーケを検討されている方は、結婚式のイメージや着るドレスによってブーケのデザインを決めるのがおすすめですよ。
また、記念に残るブーケを手作りしたいという方は、ぜひ作り方を参考にしながら手作りブーケに挑戦してみましょう。束ね方などのポイントさえ覚えておけば、華やかで綺麗なブーケを自分で作ることができます。大切な記念日に、より思いのこもったアイテムになりますね。手作りブーケはプレゼントにもおすすめです。贈る相手の好みの花や好きな色の花を使って、素敵なブーケを作ってみてくださいね。
- ブーケにはたくさんのデザインがある。シンプルなラウンドブーケだけでなく、リースブーケやクレッセントブーケなども変わったデザインでおすすめ
- ブーケ作りをすると両手が塞がってしまうため、下準備をしっかりとしておくことが大切。水揚げはもちろん、葉っぱや茎のカットをしておくとスムーズに花を束ねることができる
- ブーケを束ねる際には、らせん状に束ねていくスパイラルテクニックを用いるのがおすすめ。ふんわりとした綺麗な花束を作ることができる