アレンジメントフラワーの資格はどんなものがある?初心者でも身につけられる資格をご紹介
花のある暮らしを楽しむ方の多くは、花を飾ることやお手入れすることに魅力を感じていらっしゃるのではないでしょうか。花に関する知識を深めてフラワーアレンジのより高度な技術を習得できたら、さらに花の楽しみ方や魅力を実感できるはずです。
今回は、意外と知られていないアレンジメントフラワーに関する資格について、詳しくご紹介していきましょう。花にまつわる資格に興味がある方、花の知識や技術をさらに身につけていきたい方はもちろん、これから何か新しいことを始めたいという方にもきっと役立つ情報になりますよ。ぜひ、参考になさってくださいね。
- アレンジメントフラワーに興味があり、花の知識をより深めたい方
- 花に携わる資格を取りたい方、花に関わる仕事をしてみたい方
- 新しいことに挑戦してみたいという方
目次
アレンジメントフラワーとは?
アレンジメントフラワーとは、花器に入れた吸水スポンジ(オアシス)に花を挿してアレンジしたもののことをいいます。花束とは異なり花瓶に生ける必要がないため、そのまま飾ることができるのが特徴です。
一般的には花屋さんなどで購入されることが多いですが、自分自身で花を選びアレンジメントフラワーを作成することも可能です。小さなものから大きなものまで、バリエーションに富んだサイズの作品を作ることができます。ボリューム感もあり華やかな印象のため、お祝いのシーンに贈る花としても最適です。結婚式の装飾としても、会場に彩りを添えてくれるアイテムとして欠かせないものとなっています。
アレンジメントフラワーのメリット
アレンジメントフラワーは花を生ける必要がないため、普段花を飾らないという方でも気軽に楽しむことができます。かごを使ったアレンジメントフラワーなどであれば、そのまま玄関などに置くだけでも立派なインテリア装飾になりますよ。
また、アレンジメントフラワーは生花だけでなく、プリザーブドフラワーやアーティフィシャルフラワー、ドライフラワーなど様々な花材で作ることができます。華やかなイメージのものからナチュラルなイメージのアレンジメントまで、幅広い世界観を作り出すことができるのも魅力の一つといえるでしょう。
アレンジメントフラワーにまつわる資格とは
「花の知識をもっと深めたい」「花にまつわる仕事に就きたい」と考えたときに、何か役立つ資格はないかなと検討される方もいらっしゃることでしょう。アレンジメントフラワーの知識を習得し、花をさらに美しく表現できるテクニックを身につけることができたら嬉しいですよね。ここからは、アレンジメントフラワーにまつわる資格についてご紹介していきましょう。
資格を通して身につけたいものがどのような知識や技術なのか、どんな風に花と関わっていきたいのかなどを具体的にイメージしながら、ご自身に合った資格を取得できるといいですね。花に関する資格は一つではありません。まずはどんな資格があるのかを知るところから始めていきましょう。
フラワーアレンジメントデザイナー
「フラワーアレンジメントデザイナー(※1)」は、日本デザインプランナー協会(JDP)が主催する資格です。フラワーアレンジメントに関する十分な知識を持ち、イベントや式典、日常のインテリアや服飾など多様なシーンに応用したアレンジテクニックの取得により認定されます。花屋さんなどの飾花業界はもちろん、インテリアショップなどデザイン業界などを目指す方にも人気の資格です。
試験内容は、フラワーアレンジの基礎やアレンジ方法、花材の扱い方などを問われるものとなります。資格取得後は、花屋さんで働いている方や、自宅でフラワーアレンジメントの教室を開講している方、デザイン事務所にお勤めの方など、実際に花やフラワーデザインに関わる仕事に就いている方も多く、更なるスキルアップを目指す場合方におすすめの資格といえます。
- 主催・・・日本デザインプランナー協会(JDP)
- 受験資格・・・特になし
- 受験料・・・10,000円(税込)
- 受験方法・・・在宅受験
※上記内容は、2022年6月現在の情報となります。
<参考サイト>
※1:日本デザインプランナー協会
プリザーブドフラワーデザイナー
「プリザーブドフラワーデザイナー(※2)」は、日本インストラクター技術協会(JIA)が主催する資格です。花器や花に対しての様々な知識やフォーカルポイント、ガーランドなどフラワーアレンジメントの技巧の取得により認定されます。飾花業界で働く方はもちろん、何か新たに資格を取得したいと考える方にも人気の資格です。
試験内容は、プリザーブドフラワーに関する基礎知識、生花との違いについてなどの内容の他、ラッピングに関するものや、色相環など色にまつわる内容も含まれます。プリザーブドフラワーに関する知識だけでなく、カラーコーディネートやラッピング技術など普段の暮らしの中でも役立つ内容のため、資格を活かせる場も幅広くなります。
- 主催・・・日本インストラクター技術協会(JIA)
- 受験資格・・・特になし
- 受験料・・・10,000円(税込)
- 受験方法・・・在宅試験
華道や生け花の知識をより深めたいという方は、「花の活け方インストラクター(※3)」、バラの知識をより深めたいという方には「ローズソムリエ(※4)」の資格などもおすすめです。
※上記内容は、2022年6月現在の情報となります。
<参考サイト>
※2~4:日本インストラクター技術協会
フラワー装飾技能士
花にまつわる資格の中でも、国家資格を取得したいという方は、「フラワー装飾技能士(※5)」の資格取得を目指すのがよいでしょう。フラワー装飾技能士は1級〜3級まであり、生花を用いた各種装飾の技能を認定する花に関する唯一の国家資格となります。
試験内容は、学科試験と実技試験の2つの試験から構成されており、花にまつわる仕事に必要な実務能力を評価することを目的に、生花のアレンジ・花束やコサージュの制作やブーケのデザインなどをを行います。その結果、一定の基準以上に達したとされる方に認定される資格となります。学科試験・実技試験どちらも合格する必要があります。
- 主催・・・厚生労働省(国家資格)
- 受験資格・・・実務経験が必要
- 受験料・・・学科試験:3,100円/実務試験:18,200円 ※都道府県によって異なる場合あり
- 試験構成・・・学科試験と実務試験
- 試験の実施・・年に一回
※上記内容は、2022年6月現在の情報となります。
<参考サイト>
※5:厚生労働省
他にもある!花にまつわる資格とは?
花にまつわる資格は他にもまだまだ存在します。花の扱い方に関するものや、花のアレンジに関するもの、一つの花の知識を深めることができる資格など、資格内容も様々です。初心者の方でも取得しやすい資格も多く、花に関する知識や技術を深めるのにぴったりな資格も多数あります。受験方法や受験に関わる費用・日程などは各資格ごとに異なるので、興味のある方はぜひインターネットなどで詳しく調べてみてくださいね。
- 「NFDフラワーデザイナー(※6)」
公益社団法人日本フラワーデザイナー協会認定の資格。(1級〜3級まであり)花の「植生」を第一に考え、身近に自然に咲いている花をやさしく、テーブルの上で考え試験のテーマに取り入れている。 - 「植物雑貨クリエイター(※7)」
多肉植物を使った寄せ植えやテラリウム、切り花で作るスワッグやフラワーアレンジメント、ドライフラワーを使ったハーバリウムやアロマワックスサシェなど、お部屋を素敵に演出する「植物雑貨」の作り方が身につく。
<参考サイト>
※6:公益社団法人日本フラワーデザイナー協会
※7:日本園芸協会(サイト運営:株式会社日本創芸教育)
資格取得に向けたプロセス
資格取得に向けたプロセスは、人によって異なります。まずは花にまつわるどんな資格の取得を目指すのかを決めるところから始めてみましょう。上記でご紹介したものの他にも資格はいくつかありますので、じっくりと検討してみてくださいね。
何のために資格を取得するのか、資格取得後のプランについて具体的な目標を立ててみると、どのような資格を取るべきか明確にしやすくなるでしょう。また、身近に資格を取得している方がいたら、話を伺ってみるのもおすすめです。どのように資格取得を目指したのかだけでなく、資格取得後の活動のイメージもしやすくなりますよ。
資格取得に向けた道筋も多岐にわたります。スクールに通って勉強を行う方もいれば、独学で進める方もいます。
- メリット:カリキュラムに沿った勉強ができて効率的
- 向いている人:時間の融通がきく人、受講料などを賄うための金銭的余裕がある人、独学が苦手な人
- メリット:自分のペースで進められる
- 向いている人:仕事や育児等で時間の融通がききにくい人、金銭的余裕がない人、自己管理できる人
勉強のスタイルは、その人の状況や性格により、向き不向きがあります。それぞれのライフスタイルに適した方法で、資格取得に向けて勉強をしていきましょう。
スクールに通って資格取得を目指す場合
資格取得に向けたスクールは、実際に教室に通うものだけでなく、最近では通信講座やオンラインスクールも増えています。たくさんのスクールや講座がある中で、どこに通ったらいいのか迷ってしまうというもあることでしょう。
まずは、HPなどを見ながら、どんなことに力を入れたスクールなのか等、しっかりと確認しておくことをおすすめします。せっかく高額な授業料を支払ったのに、満足のいく授業内容ではなかった…自分には合わないかもしれない…ということにならないためにも、事前の情報収集は大切です。
何を重視してスクールを決める?
では、どのような点を重視してスクール選びをすればいいのでしょうか?スクール選びのポイントについても触れておきましょう。まず重要になるのは費用。スクールに通って資格取得を目指す場合、受験費用だけでなく受講費用もかかってきます。予算を決めておくと絞り込みやすくなりますね。また、実際に通った方の感想や口コミも重要となります。
どんな先生が運営しているのか、受講してる方の年齢層、通いやすり場所にあるのか?など細かな部分もチェックしてみましょう。スクールは3ヶ月〜半年程と長い期間通うことになるため、無理なく受講できるかどうかは大切なポイントになりますよ。SNSや口コミも参考にしながら、スクールや講座を決めていきましょう。
- 受講費用がどのくらいかかるか
- 自分好みのスタイルのフラワーアレンジメントを作成してるか
- スクールの雰囲気が自分に合いそうか
- 教室に通うスタイルなのか、通信講座やオンライン講座で学ぶのか
独学で資格取得を目指すのは難しい?
もちろん、独学で資格取得を目指すことも可能です。スクールに通うのが難しいという方も「資格を取得できない…」と諦める必要はありません。書籍などを購入して勉強するだけでなく、最近では、YouTubeなどでアレンジメントフラワーに関わる動画を見ながら学ぶこともできます。
スクールに通うのは難しいけれど、自宅でのオンライン学習や通信講座であれば学びやすいという方は、独学での勉強とオンライン学習をうまく組み合わせながら、資格取得を目指すのもおすすめです。
花に携わる仕事に就きたい!資格を活かした仕事にはどんなものがある?
資格を取得したら、具体的にどのような活動ができるのかということも知っておくとイメージしやすくなりますね。ここからは、アレンジメントフラワーに関する資格を活かした様々な職業をご紹介していきます。資格を通して身につけた専門知識やスキルを使って、幅広いシーンで活躍することができるようになりますよ。
フラワーデザイナーになる
フラワーデザイナーは、用途やシーンに合わせて花束やフラワーディスプレイなどの装飾作品の制作などを行う職業です。ただ制作するだけでなく、お客様の要望を汲み取り形にしていくことが大切となります。
個人のお客様のご依頼だけでなく、イベント会場や結婚式会場、店舗などの企業から依頼されたディスプレイを装飾することも多く、活躍できる場面も多岐にわたります。花束やウェディング用のコサージュのような小さなサイズのアレンジメント制作から、ウィンドウディスプレイのような大規模なアレンジメントの制作まで、様々なアレンジを手がけるお仕事です。。
フローリストとして働く
フローリストとは、一般的には花屋の経営者や従業員などの花を扱う職業の人のことをいいます。主な仕事内容は、花の仕入れや管理、販売など。花屋さんで働く場合には、花の配達を行うのもフローリストの仕事の一つとなります。
また、花束の作成やアレンジメントの作成を行う機会も多いです。お客様のイメージを汲み取りながら、素早くアレンジメントや花束を作成する技術が重要となります。花屋さんと聞くと可愛らしい印象をもちますが、立ち仕事や重労働が多いことも覚えておきましょう。
アレンジメントフラワーの教室を開く
せっかく取得した資格を活かしたいという思いから、フラワーアレンジの教室を開くという方も多くいらっしゃいます。少人数制のレッスンであれば、自宅を教室として活用したり、自宅近くで数時間のレンタルスペースを借りたりしながら運営することも可能です。趣味で始めたアレンジメントフラワーを、資格取得を通して仕事につなげていくというのも素敵ですよね。自分のペースで仕事をしていきたいという方は、教室を開くのもいいでしょう。
ブライダル業界で働く
一見、関わりのなさそうなブライダル業界ですが、アレンジメントフラワーの知識は、ウェディングやイベント、デザイン業界などでも生かすことが可能です。結婚式では、ウェディング会場の装飾や、新婦のブーケ・新郎のブートニア、テーブルコーディネートなど様々な場面で花が用いられています。
ブライダルフラワーコーディネーターは、新郎新婦の結婚式に対するイメージをしっかりと把握し、花を用いて具現化してくスキルが必須となります。一生に一度の大切な行事のお手伝いをできる素敵なお仕事ですね。
<参考サイト>
※5:厚生労働省
※8:一般社団法人ブライダルフラワーコーディネーター協議会(BFCA)
※9:IWPA国際ウエディングプランナー協会
資格取得したら、必ず仕事に活かさなくてはだめ?
もちろん仕事などに資格を活かすことができたら、収入などにも繋がり生活の基盤を支えてくれるものにもなるでしょう。ですが、ただただ「花が好き」という気持ちで、花に関わる知識やスキルを高めていくのも素敵なこと。
暮らしの中に花や自分自身で作成したアレンジメントフラワーを取り入れることで、日常もより華やかに、明るい気持ちで過ごせるようになります。また、ちょっとしたプレゼントなどに花を贈る際にも、アレンジメントの知識や技術があれば役立つでしょう。
まとめ
今回は、アレンジメントフラワーにまつわる資格についてお伝えしました。「花の資格」は一つではなく、数多く存在します。資格を取得することで、花に関する知識や技術を活かした仕事に就いたり、趣味の世界を深めたりすることできます。また、花だけでなく、カラーコーディネートやラッピング技術など、デザインに関するスキルも学べます。
「花に関する仕事に就いているけど、スキルに自信が持てない…」という方も、資格取得にチャレンジしてみてはいかがでしょう。フラワー装飾技能士のような国家資格だけでなく、民間の団体が主催している資格も豊富です。
数ヶ月の勉強期間を経て取得できる資格も多くありますので、仕事に活かしたいという方だけでなく、「花を飾るのが好き」「アレンジメントをもっと上手に作れるようになりたい」という方でも目指しやすいのではないでしょうか。スキルや技術の幅を広げるきっかけとして、資格取得に取り組んでみるのもおすすめですよ。
- アレンジメントフラワーにまつわる資格は多数存在する。身につけたい技術や知識を踏まえて、自分にあった資格選びをするのがおすすめ
- スクールを受講して資格取得を目指す場合には、予算や立地、実際に通った方の口コミを参考にスクールを探そう。現在は通信講座やオンライン授業も充実している
- 花に携わる仕事は、フローリストやフラワーデザイナーなどの他にも、フラワーアレンジメント教室の開業、ウェディングやデザイン業界での活動など多岐にわたる