癒しになる趣味を始めよう!ガーデニングがもたらす効果とは?
花や野菜、ハーブなどを育てるガーデニング。日々植物の世話をしながら、その生長を感じられる人気の趣味のひとつです。きれいに咲く花や立派に育った野菜を見たり、味わったりするのも醍醐味なのではないでしょうか。
ガーデニングと聞くと「植物を育てること」と思いがちですが、実は、育てている人の心と身体を元気にする働きもあることをご存じでしょうか。実際、園芸療法(※1)として、認知症やうつ病の治療にも役立つと注目されています。そこで今回は、ガーデニングを通して経験できるさまざまな効果についてお伝えします。
※1 参考ページ:日本園芸療法学会 「園芸療法とは」
- 新しい趣味になるものを探している方
- ガーデニングを気軽に始める方法に興味がある方
- ガーデニングには具体的にどんなメリットがあるのか知りたい方
目次
ガーデニングによって得られるメリット
ガーデニングは、基本的には自宅でひとりでできること。ですから、マイペースに作業を進められますし、わざわざどこかに出かける必要もありません。育てる植物は好きなものを選べますし、庭を自分好みにデザインできるのも魅力のひとつです。
このようにガーデニングは自由度が高く、植物との時間を好きなように楽しみながら、気持ちをリフレッシュできる趣味です。ここからはそんな時間を過ごすことによって得られる、ガーデニングならではのメリットをご紹介しましょう。
日光を浴びて運動できる
ガーデニングは多くの場合、屋外やベランダなど日の当たる場所で行います。適度に日光を浴びることは、健康を保つのに大切なこと。体内でビタミンDの生成(※2)が促され、骨を丈夫にするのに役立ちます。骨粗しょう症などの予防にもなるでしょう。
※2 参考ページ:オーソモレキュラー栄養医学研究所 「ビタミンD」
また、ガーデニングはいい運動になるのもポイント。しゃがんだり立ち上がったり、重い荷物を運ぶこともあります。また、水を撒く、雑草を抜くなど、何かしら毎日作業をすることになるので、自然と運動を継続できます。楽しみながら適度な運動ができ、健康的な生活を送れるでしょう。
長時間屋外で作業する際は、肌の露出は控え、日焼け止めクリームや帽子、手袋、サングラスなどを使いましょう。また、熱中症にもならないよう、水分はこまめに摂ってください。
植物を育てることで得られる充実感
水やりや除草、植え替え、間引き、剪定など、日々さまざまなお世話をすることによって、植物は大きく生長します。蒔いた種から芽が出たり、茎がどんどん伸びて蕾ができたりすると嬉しいもの。また、日に日に変化していく植物の姿からは、たくましさも感じられるかもしれません。
自分がやったことの成果が出て、植物が立派に育つと、充実感を味わえるでしょう。さらに、花が咲いたり実がついたりしたときには、大きな達成感も味わえます。ガーデニングは、心に栄養を与えてくれる趣味だといえるのではないでしょうか。
ガーデニングは一層きちんとした暮らしをするきっかけにもなるのですね。
没頭する時間が持てる
普段忙しく日々を過ごしていたり、緊張する場面や気遣いが必要なことが多かったりすると、気疲れしてしまいますよね。そのような方にとって、余計なことを考えずに植物の世話ができる穏やかな時間は貴重です。ひとりでガーデニングをしているときは誰にも気を遣う必要がなく、作業だけに集中できます。日々の煩わしいことやストレスから解放され、リラックスし気分を切り替えたいときにも、ガーデニングはぴったりです。
また、季節に合わせて水やりの仕方や肥料を変えたり、データや状況を考えて育て方を微調整したりと、頭を使うことも多くあります。普段の生活とは違うことに没頭し、新しいことに挑戦したり、工夫したりするのも楽しいものです。
ガーデニングに必要な用具や苗などの買い物をしているときも、気持ちをリフレッシュできます。
五感が刺激される
花や葉、芽、土などの色(視覚)や香り(嗅覚)は心を癒し、リラックスさせる効果があるといわれています。さらに、植物は日々変化しますし、天候や光の当たり方によって見え方も変わります。毎日観察していると、いつしか小さな違いにも気づけるようになり、感性が豊かになるのではないでしょうか。
ほかにも、屋外にいることで、鳥のさえずりや風の音、葉が擦れ合う音などを自然と耳にすることができ、聴覚が刺激されます。また、土を触る(触覚)とメンタルヘルスにいい影響があるという土を触る(触覚)とメンタルヘルスにいい影響があるというデータも発表(※3)されています。そして、育てたハーブを使って料理をしたり、収穫した野菜や果物を食べたりすること(味覚)も、心を豊かにしてくれますよね。ガーデニングは五感を優しく刺激し、癒しをもたらすのです。
※3 参考ページ:保健指導リソースガイド 「土にふれる生活は心身の健康につながる アレルギーやメンタルが改善 抗ストレスの妙薬は自然の中に」
情報を詰め込みすぎた脳をほぐすのにも役立ちそうですね。
環境に優しい
夏になると、ゴーヤやアサガオなどのグリーンカーテンをよく目にしますね。グリーンカーテンは窓から入る日光を適度に遮断するため、室温を下げる効果があります。その結果、空調設備にかかる電気代を減らすことができ、エコにつながります。
また、野菜を自分で育てると庭から直接収穫できますが、これも立派なエコ。スーパーなどで購入するのと違って、生産地からの輸送によって排出されるガスをカットすることになります。ガーデニングは新鮮な野菜を味わえる上、環境にも優しいのです。
また、その肥料をガーデニングに利用すれば、栄養たっぷりの土になり、植物は一層よく育つでしょう。
まずは小さい規模でガーデニングを始めてみよう
最初から大きな庭を作るのは大変ですので、まずは気軽に取り組める範囲で始めてみては。作業に慣れたら、少しずつ拡大していきましょう。栽培時季にあった植物の中で比較的育てやすいものを選ぶと、問題が起こりにくく、スムーズに進むでしょう。
種や苗などは、手入れの行き届いた園芸店に行って、お店の方に相談しながら選ぶのもおすすめです。
おしゃれなコンテナガーデン
プランターや植木鉢などに好きな植物を植えて育てるコンテナガーデン。2~3鉢ならあまり場所を取らないため、庭だけでなくベランダや玄関先にも置けます。フェンスに掛けるハンギングスタイルもいいですね。
素焼きの植木鉢やプラスチック、木箱など、器もさまざまなテイストのものが販売されています。また、咲く花の色にこだわったり、寄せ植えにしたりして楽しんでみてはいかがでしょう。高低差をつけて飾ると、空間が一層おしゃれになります。
「苗1つにつき10cm」がひとつの目安になりますが、品種によっても異なるため、園芸店でスタッフの方に確認しておくと安心です。
小さな花壇を作る
レンガや枕木などを使って庭の一角に小さな花壇を作ってみてはいかがでしょう。季節の花やハーブ、小ぶりな木を植えるのも素敵です。地植えすると水やりが楽になったり、プランターよりも大きく育つといったメリットがあります。1種類の花をたくさん植えてボリュームを出すのも素敵ですね。
花壇を作る際は、日当たりや風通し、水捌けなど、環境が植物を育てるのに適しているかをあらかじめ確認しておきましょう。腐葉土などを足して、土壌を改良することもおすすめします。また、植える植物を選ぶときには、どのくらいまで大きくなるのかラベルを見てチェックしておくといいでしょう。
うまく組み合わせると、年2回程度の植え替えで済みますよ。
室内で観葉植物を育てる
屋外で日常的に世話をするのが難しい場合は、室内でも育てられる観葉植物はいかがでしょう。比較的育てやすい品種が多いのも魅力です。アイアンや木製のおしゃれなスタンドを使うと、インテリアとしても楽しめますね。
観葉植物は種類が多く、床置き向きの大きいものから直径10cmほどの小さな鉢までバラエティ豊かです。存在感のあるものを部屋の一角に置いたり、小さなグリーンをいくつか並べて飾るのもおしゃれです。
ときどきベランダに出して日光に当てたり、鉢を回して植物全体に満遍なく光が当たるようにしましょう。
まとめ
ガーデニングにはさまざまなメリットがあります。自然に触れて癒されるとともに、健康的な暮らしを送るのにも役立ちます。環境にも優しい趣味ですから、長く続けたいものですね。
毎日忙しい方や、ストレスフルな日々を送っている方にこそ、ガーデニングはおすすめです。心穏やかに元気に日々を過ごすためにも、今から始めてみませんか?
- ガーデニングは身体にも心にもいい影響をもたらす
- ガーデニングは規模も育てる植物も、好きなように決められる自由度の高い趣味
- まずは無理なく小さなサイズから始めて、植物と触れ合う暮らしを長く続けよう