コットンフラワーをインテリアに取り入れよう!おしゃれな飾り方とは
記事の監修
古川 まさ美
インテリアコーディネーター
プラン数1200件以上の豊富な実績で、インテリアのお悩みやお好みを引き出すコンサルティングが好評。あなたが主役になる住空間をつくる、リノベーションのプラン、内装コーディネートが得意。
令和4年度 キッチン空間アイデアコンテスト入賞。
ふわふわとした見た目がなんとも可愛らしいコットンフラワー。ほかの花材とは一味違った魅力があって、目を引きますね。寒くなってくるとお部屋に飾りたくなるという方もいらっしゃるのではないでしょうか。
コットンフラワーはそのままでも絵になりますが、より温かみが感じられる素敵な飾り方をしてみませんか。今回はコットンフラワーをインテリアに取り入れるアイデアをご紹介します。後半ではハンドメイド作品の作り方もお伝えしますので、どうぞ最後までお読みください。
- 寒い季節にぴったりのインテリアフラワーに興味がある方
- コットンフラワーを使ったアイテムにはどんなものがあるか知りたい方
- コットンフラワーでハンドメイドに挑戦したい方
目次
コットンフラワーとは
コットンフラワーは、日本語では「ワタ」あるいは「綿花」と呼ばれているアオイ科ワタ属の植物。世界中の熱帯や亜熱帯に分布しています。日本でも栽培は可能で、地植えでも植木鉢でも育てられます。長さは60㎝から大きいものになると150㎝にまで伸びますよ。
コットンフラワーは夏にムクゲやハイビスカスに似た花を咲かせます。この花は最初は薄いクリーム色なのですが、陽の光を浴びるとアントシアニンが出て淡いピンク、そして濃いピンクに変わります。その後花が落ちると緑色の小さな実が膨らみ始め、秋には丸く大きくなった実がぱかっと割れて、中からふわふわのコットンボールが顔を見せます。
綿毛の色は白のイメージが強いですが、実は茶色や緑、赤いものもあります。このふわふわとしたコットンボールから綿毛を取り出して糸を撚り、布に仕立てたものがコットン(綿)。私たちの身の回りにある多くのものに使われていますね。
また、種が長い繊維で包まれていることから「私を包んで」という意味も持っています。
購入できる店舗
コットンフラワーはドライフラワーになったものが多く出回っています。ドライフラワー専門店のほか、インテリアショップ、ホームセンター、100円ショップなどの実店舗、またネットショップでも購入できます。なお、乾燥しているため、折れやすくなっているものもあります。綿の部分は形が崩れやすいので、あまり触らない方がいいかもしれません。コットンフラワーを取り扱う際は注意しましょう。
このほか、アーティフィシャル(造花)のコットンフラワーも販売されています。ドライフラワーとは異なり、茎が自由に曲げられるのがポイント。好きな角度や向きで固定できますよ。
いずれも枝ごと、あるいは綿がついたヘッドの部分のみの商品が販売されています。飾り方に合わせて購入しましょう。
コットンフラワーの飾り方あれこれ
「冬のインテリア」で検索すると、おしゃれなお部屋の画像がたくさん出てきますね。よく見ると、コットンフラワーが飾られていることも多いです。白い綿毛が印象的ですが、もうひとつおすすめなのが綿毛をとった後に残る茶色いワタガラ。5方向に広がっていて、まるで花や星のように見えます。これもディスプレイに加えてみるのも楽しそうです。
それでは、ここからは具体的な飾り方をご紹介していきます。簡単に取り入れられるものも多いので、ぜひ参考になさってください。
特に綿毛の部分に埃がつきやすいので、ドライヤーの風を当てるなどして飛ばすようにしましょう。
花瓶に挿して飾る
最もオーソドックスなのは、花瓶などに挿す飾り方です。気軽にできるうえ、モコモコで可愛らしく温かみのある姿を楽しめますね。ふんわりとした質感が冬のお部屋を優しい雰囲気にしてくれます。
おすすめは陶器の花瓶。アイボリーやライトブラウンを選べば、ナチュラルな雰囲気で飾れます。ブラウンの綿毛のコットンフラワーを使うのもおしゃれですね。ウッディな家具にもよく合います。花瓶の色を黒やグレーに変えれば、モダンスタイルやジャパンディのインテリアのお部屋にもマッチするでしょう。
周りにバスケットや糸車を置くとカントリー調のディスプレイになります。
また、ブリキの器と組み合わせるのもおすすめ。
デザインによってはアンティークな雰囲気にも、カジュアルな感じにも飾れます。
高さの異なる花瓶を2つ、3つと並べてみると、縦だけでなく横にも広がりが出ます。また、特大サイズのガラスの花瓶を使うと存在感のあるインテリアに。コットンフラワーだけでなく、パンパスグラスなどボリュームのある花材を合わせるのもおしゃれです。
食器を使う
短くしたコットンフラワーをマグカップに入れてみましょう。キッチンカウンターやチェストの上、出窓など、ちょっとしたスペースに置くだけでおしゃれな空間になります。また、意外にも渋い色の和食器とも合いますよ。あえて1、2本に留めてシックに飾りましょう。
綿毛のついたヘッド部分だけで飾るのも素敵です。シンプルなデザインのプレートの上にいくつか転がしてみるだけでも、可愛らしいデコレーションになります。カフェオレボウルにこんもり盛るのもいい雰囲気になりそうです。都会的な雰囲気にしたいときは、黒い器やゴールドの縁取りのものを使うと、カジュアルになりすぎず、落ち着いたデコレーションになります。
ボトルフラワーにするのもおすすめ。蓋付きのガラスのクッキージャーなどに、こちらも綿毛の部分だけを入れれば完成です。見た目に癒されるだけでなく、綿に埃がつかないので、お手入れ要らずで長く飾れますよ。
インテリアアイテムと組み合わせてディスプレイ
コットンフラワー自体の色を生かして、白からブラウンのグラデーションでコーディネートしてみてはいかがでしょう。インテリア小物だけでなく、松ぼっくりやどんぐりなどと合わせるのもナチュラル感が出ます。
また、白と黒のモノトーンで飾るのもおしゃれですね。黒いプレートの上に白い綿毛を置いたり、黒いフラワーベースに挿したりすれば、大人っぽい雰囲気に。白黒のアクセサリーをそばに置くのも素敵です。
アートポスターの横にボトルに挿したコットンフラワーを置いてみましょう。ポスターのフレームが黒ならモード系、グレーならシャビーシック、明るい木目ならナチュラルと、合わせるものによってテイストが変わります。
ベージュやくすみピンクで統一すると韓国カフェ風なインテリアになりますよ。
アロマを楽しむことも
綿毛の部分を取り出して、お好みの容器に入れましょう。このとき、ぎゅうぎゅうに押し込むのではなく、ふんわりさせるのがポイント。そこにアロマオイルを垂らしてください。近くを通るたびに柔らかくいい香りが楽しめます。
ガラスの器なら中まで見えて可愛らしく飾れます。また、少しヒビが入ったり、欠けたりして使えなくなったお気に入りのティーカップなどを使うのもおすすめ。視界に入りやすい場所に置いておけば、ほっこり癒されそうですね。
コットンフラワーでハンドメイド
ハンドメイドの良さは、自分好みのものができあがること。ちょうどいいサイズやボリュームに調整することもできるので、お部屋にぴったりのアイテムが手に入ります。デザインを思い描いたり、材料を集めたりするのも楽しいものです。
いきなり全てを自分で作るのはハードルが高いと思われる方は、市販のものに少し手を加えることから始めてみましょう。コットンフラワーを1、2輪足してみたり、リボンを加えたりするだけでも雰囲気が変わりますよ。
これにコットンフラワーを挿して、冬のインテリアにしてみてはいかがでしょう。
鉢の中に松ぼっくりなどを置いてみるのもいいかもしれません。
コットンフラワーとよく合う花材
コットンフラワーは、同じドライフラワーで落ち着いた色味のものと合わせると、違和感なくマッチします。シックなグリーンのユーカリや、個性的なフォルムのハスやアザミと一緒に飾るのもおしゃれです。白だけではなく茶色のコットンフラワーともよく合うのではないでしょうか。
また、キングプロテアなどのワイルドフラワーと一緒なら、アートな雰囲気に。ピンクッションやリューカデンドロン、バンクシアなどとも相性がいいです。特に大きなサイズの花材を選ぶと、存在感のあるインテリアになりますよ。
クリスマスにはヒイラギ、お正月には赤い実の南天など、イベントに合わせてデコレーションを変える楽しみもあります。
それでは、具体的な作品別におすすめのデザインや作り方をご紹介します。
スワッグ
コットンフラワーの長さを生かして、スワッグを作りましょう。コットンフラワーだけで作ると柔らかく温かみのある雰囲気になります。インテリアに馴染むように、ほかの花材で色味を加えるのもいいですね。
- コットンフラワー
- お好みの花材
- 輪ゴム
- 麻紐
- 花材が切れるハサミ
- 接着剤
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STEP. 1
花材を束ねる
バランスを見ながら1本ずつ重ねていきましょう。
壁にかけるので、背面は平らになるようにした方が収まりがいいです。
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STEP. 2
輪ゴムで留める
1点で留めたら、花材の向きなどを微調整して形を整えてください。
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STEP. 3
麻紐を巻く
壁などに掛けられるよう、麻紐で輪を作っておいて裏側に接着剤で留めてください。
さらに、輪ゴムが見えなくなるように麻紐を巻きつけましょう。
最初と最後は接着剤で留めておくと、しっかりまとまります。
-
STEP. 4
完成
また、切りっぱなしの幅広リボンを使うと、デザインのポイントにもなります。
花材の色に合わせて選びましょう。
下記の動画では、コットンフラワーを使ったクリスマススワッグの作り方をご紹介しています。参考にしてみてください。
リース
コットンフラワーが入ったリースは、冬の雰囲気たっぷり。綿毛と同じ白い花や実ものを使ってオールホワイトのリースにしたり、鮮やかな色味の花材を足して、賑やかな感じにしたりするのもいいですね。姫林檎や木の実などもおすすめです。
- コットンフラワー
- お好みの花材
- 土台のリース
- 麻紐
- グルーガン
- グルースティック
- 花材が切れるハサミ
-
STEP. 1
リースの裏に輪をつける
壁などにかけられるように、土台のリースの裏側に麻紐で作った輪をつけます。
グルーでしっかり留めましょう。
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STEP. 2
デザインを決める
土台のリースの上に花材を置いて、大体のデザインを決めてください。
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STEP. 3
グルーで貼りつける
土台のリースと花材が接しているところにグルーを出して、接着します。
あまりグルーの量が多いと表から見えてしまうので、適量を心がけてください。
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STEP. 4
完成
ちょっとワイルドな雰囲気を楽しめます。
下記の動画では、コットンフラワーとコニファーを使ったナチュラルなリースの作り方をご紹介しています。デザインの参考にしてみてください。
ガーランド
ゴールドの細いリースワイヤーでさまざまなパーツを繋いでみましょう。コットンフラワーのほかにベリー類、木の実、あるいは冬をモチーフにしたオーナメントなどを選んでみてはいかがでしょう。ゆらゆらと揺れる様子に癒されそうです。
今回は縦に繋げるタイプのガーランドの作り方をお伝えします。
- コットンフラワー
- お好みのパーツ
- リースワイヤー
- 花材とワイヤーが切れるハサミ
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STEP. 1
デザインを決める
テーブルの上などに花材やパーツを並べてみて、デザインを決めましょう。
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STEP. 2
リースワイヤーで繋げる
一番下に来るものから順にリースワイヤーで巻いて固定します。
抜けないようにしっかり巻きつけたら、そのまま切らずに間を開けて次のアイテムを巻きつけます。
一番上まで来たら、掛けられるように輪を作ってからワイヤーを切ります。
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STEP. 3
バランスを調整する
実際に掛けてみて、パーツの向きやサイズなど、全体のバランスが悪くないか確認・修正しましょう。
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STEP. 4
完成
リースワイヤーではなく麻紐を使ったり、細長い枝にひとつづつパーツを吊り下げるのも素敵ですね。
フライングボール
天井などから吊り下げるボールアレンジをコットンフラワーだけで作ってみましょう。ラタンボールに綿毛のついたヘッド部分を貼りつけて、真ん丸のボールの形に仕上げます。紐をつけて吊るせば、冬にぴったりの温かな雰囲気のインテリアアイテムになりますよ。
- コットンフラワー
- ラタンボール(100円ショップでも購入可)
- グルーガン
- グルースティック
- 紐
- 花材が切れるハサミ
-
STEP. 1
ラタンボールに紐をつける
吊り下げられるように、ラタンボールに紐を結びつけます。
コットンフラワーがつくことで直径が大きくなるので、それを見越して紐は長めにしておきましょう。
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STEP. 2
コットンフラワーを貼りつける
グルーを使って隙間ができないようにコットンフラワーの実(綿毛)の部分を貼りつけます。
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STEP. 3
完成
バスケットアレンジ
ブラウンやグレーのバスケットの器に冬の花材を挿してアレンジメントを作ってみましょう。アレンジフォームをカバーする役割も兼ねてヒバやモミをこんもりと入れると、立体的な作品になります。香りも楽しめますよ。
ほかには綺麗な色の紫陽花やエリンジウム、カスミソウなどはいかがでしょう。ゴールドにペイントした葉ものや小花もいいですね。ドライフラワーに限らずアーティフィシャルフラワーやプリザーブドフラワーも入れると華やかになりますよ。
- コットンフラワー
- バスケット
- アレンジフォーム(ドライ用)
- ワイヤー(必要な場合のみ)
- お好みの花材
- 花材が切れるハサミ
- 木工用ボンド
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STEP. 1
バスケットにアレンジフォームをセットする
アレンジフォームから少量ですが粉が出るので、紙ナプキンなどを巻いてからバスケットにセットすることをおすすめします。
ぐらぐらする場合は、バスケットの底からU字形にしたワイヤーを通し、アレンジフォームの上でひねって留めましょう。 -
STEP. 2
花材を挿す
アレンジフォームには茎の先3㎝ほどが挿さるようにしましょう。
木工用ボンドを茎の先につけてから挿すと、固定できます。
-
STEP. 3
バランスを調整する
バスケットをあちこちから眺めて、花材の配置や高さなどを調整しましょう。
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STEP. 4
完成
ウッドボックスアレンジ
底の浅い木箱を使ったアレンジメントです。「ウッドボックスフレーム」で検索するとフラワーアレンジメント用の木製の箱が表示されます。また、似た商品はホームセンターや100円ショップなどでも購入できます。
コットンフラワーの色味が引き立つように、背景はグリーンやブラウンなどにしてみてはいかがでしょう。明るい色の花を合わせると楽しげな雰囲気になりますし、ゴールドや赤にするとクリスマスのデコレーションに使えます。
- コットンフラワー
- お好みの花材
- ウッドボックス
- アレンジフォーム(ドライ用)
- 羊毛フェルト
- 花材が切れるハサミ
- 木工用ボンド
-
STEP. 1
ウッドボックスにアレンジフォームをセットする
透明の蓋がついているウッドボックスの場合は縁から4〜5㎝下、蓋がない場合は縁から1㎝下の高さになるように、アレンジフォームをセットします。
木工用ボンドで接着しておきましょう。 -
STEP. 2
アレンジフォームを羊毛フェルトでカバーする
アレンジフォームが見えなくなるように、羊毛フェルトを薄く広げて木工用ボンドで数カ所貼りつけます。
-
STEP. 3
花材を配置する
花材は全て茎を2〜3㎝残して切ります。
茎の先に木工用ボンドを付け、お好みの位置に挿します。
-
STEP. 4
完成
これなら気軽に取り組めますね。
ただ、花材の茎にあまり多くの量をつけると、羊毛フェルトにくっついて目立ってしまうことがあるので、量は調整してくださいね。
まとめ
ほかにはないフォルムと温かな雰囲気が魅力のコットンフラワー。秋から冬にかけてお部屋に飾るのにぴったりの花材です。花瓶に挿したり、食器や小物と組み合わせたりとさまざまな飾り方によるディスプレイを楽しみましょう。
お好みに合わせてハンドメイドしてみるのもおすすめです。市販のものに少しアレンジを加えるだけでも楽しめますし、一から自分でデザインして作ってみると、さらに達成感が得られそうです。寒い時期はインテリアをコットンフラワーで彩ってみてくださいね。
- コットンフラワーは時期になると多くの店舗で販売されるため、比較的手に入りやすい
- コットンフラワーは花瓶に挿したり、小物と合わせたり、さまざまな飾り方ができる
- 市販のものを取り入れたり、自分好みの作品を作ったりして、コットンフラワーのあるインテリアを楽しもう
記事の監修
古川 まさ美
インテリアコーディネーター
プラン数1200件以上の豊富な実績で、インテリアのお悩みやお好みを引き出すコンサルティングが好評。あなたが主役になる住空間をつくる、リノベーションのプラン、内装コーディネートが得意。
令和4年度 キッチン空間アイデアコンテスト入賞。