観葉植物の植え替えに挑戦しよう!適切なタイミングとその手順

一年中美しい緑色を保ち、癒しを届けてくれる観葉植物。種類が豊富で、さまざまなインテリアにマッチするうえ、比較的育てやすい品種が多く、人気を集めています。室内やベランダなどで栽培なさっている方も多いのではないでしょうか。育てている植物が生長する様子を見るのも嬉しいことですね。

ですが、数年経って大きくなると、植木鉢の中が窮屈になってきます。そうなったときに必要なのが、「植え替え」です。少し手間はかかりますが、観葉植物が元気に育つように大きな鉢に植え替えることで、居心地のいい状態を作りましょう。

そこで今回は、観葉植物の植え替えについてくわしくご紹介します。必要な道具や手順についてもお伝えしますので、どうぞ最後までお読みください。

この記事はこんな人におすすめ

  • 観葉植物を暮らしに取り入れたい方
  • 観葉植物を大きく育てたい方
  • 植え替えの具体的な手順を知りたい方

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目次

植え替えの目的とは

植え替えの目的とは
観葉植物を植え替えるときは、それまでより少し大きいサイズの植木鉢に栄養豊富な新しい土を入れて、植物を植え付けます。根にとって良好な環境を整えるのが目的で、元気な植物を育てるためには必須のこと。品種にもよりますが、1〜2年に1回のペースで行うといいとされています。

大きなサイズの鉢に植え替えをすると、根が育つスペースが広がるため、根詰まりを解消できます。また、古い土から栄養たっぷりの新しい土に替えることで、根から水分や栄養、酸素を取り入れられるようになり、また順調に生長できるようになるのです。
それでは、根詰まりを解消し、新しい土に替える効用について、さらに詳しくご説明します。

根詰まりの解消

根詰まりの解消
根詰まりとは、根が伸びて植木鉢の中いっぱいに広がってしまった状態のこと。そのままにしておくと、それ以上伸びるスペースがなくなり、根が互いに絡んで傷ついてしまい、土の中の栄養分などを正常に吸収することができなくなります。生長に必要なものが植物に行き渡らなくなると生育が鈍り、葉が落ちたり、茎にハリがなくなったりと、さまざまなトラブルが起こるようになるでしょう。

植え替えをする際は、通常は土の中にあって見えない根の状態を確認することができます。絡み合っているところがあればほぐし、弱っている部分があれば取り除いて、植物が健全に育っていけるようにケアできる点も植え替えのメリットのひとつです。

寄せ植えは要注意
ひとつの鉢の中に複数の植物が植えられていると、根詰まりを起こしやすくなります。
植物が生長したら、大きな鉢の中に植物同士を少し離して植えたり、それぞれ別の鉢に植え替えたりするなどの対策をしましょう。

土を新しくする

土を新しくする
観葉植物用の土は最初は水はけがよく、水がさらさらと流れて水分が全体に行き渡りやすい状態になっています。ですが、水やりを繰り返すうちに粒状だった土がだんだんと崩れ、やがて目が詰まって粘土状になり、根が水分などを吸収しにくい状態になってしまうのです

性質の変化
市販されている観葉植物用の土は、弱酸性から中性になるように調整されています。
ですが、追肥したり雨に当たったりすることによって、徐々に酸性やアルカリ性に変わっていきます。
土の性質が変化すると、植物によってはそれに順応できず、弱ることもあるようです。

また、時間の経過とともに根が土の中の栄養分を吸収し尽くしてしまう一方、土には植物から出る老廃物が溜まります。加えて、植物にとって有害な菌が増えたり、害虫が発生したりすることも。劣化した古い土を新しい土に替えることで、観葉植物にとって好ましい環境が整います。

購入後早めに植え替えた方がいい場合も

購入後早めに植え替えた方がいい場合も
小さいサイズの観葉植物は特に、ビニールポットや小さなプラスチック製の鉢で販売されていることが多いです。これらの器は蒸れやすいうえに根が伸びていけるスペースが狭いため、長期間にわたる栽培には向いていません

また、植物の専門店以外では、害虫対策などのケアが十分に行われていないケースもあります。残念ながら鉢の中の土の品質が低い場合や、購入時にすでに器いっぱいに根が張っていることも。まずは植物の様子をよく観察して、必要であれば早めに植え替えましょう。

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観葉植物の植え替えにおすすめの時期

観葉植物の植え替えにおすすめの時期
植え替えの際にはどうしても根が傷んでしまいますが、その後すぐに生長期に入れば回復が期待できます。ですから、植え替えは植物の生長期、またはその直前に行うのが適しています

多くの観葉植物の生長期は春と秋ですから、植え替えの時期は真夏を除いた5〜9月がおすすめです。極端に暑いときと、気温が15℃を下回る頃は生長速度が鈍ります。この時期に植え替えると、うまく順応できずに植物が弱ってしまうかもしれないので避けましょう。

なお、植物の種類によってはこの時期以外に行った方がいいものもあります。育てている観葉植物にとって一番植え替えに適している時期を一度調べておくと安心ですね。

植え替えを検討すべきサイン

植え替えを検討すべきサイン
観葉植物は基本的には前回の植え替え、あるいは購入なさった日から2年以上経っている場合は植え替えることをおすすめします。また、植物が大きくなっていて植木鉢とのバランスが悪いときも同様です。ちょっとした弾みで倒れてしまうかもしれませんし、根詰まりを起こしている可能性も高いです。

このほかにも植え替えの時期を知らせる兆候がいくつかありますが、経験がないとなかなかわかりにくいですよね。そこで、ここからは日頃から注意してチェックしておきたい3つのポイントをご紹介します。ご自宅に観葉植物がある方は、参考になさってくださいね。

鉢底から根が出ている

鉢底から根が出ている
まずは植木鉢を持ち上げて、底から根が出てきていないか確認しましょう。植木鉢の外に飛び出している根があるのは、根詰まりを知らせる典型的なサインです。また、プラスチックの植木鉢であれば、根が容器を圧迫し、膨らんでいることもあります。

時期を見て対応
根が出ていても、冬の間は植え替える必要はありません。
寒い時期は観葉植物の休眠期に当たるので、急いで対処しなくても大丈夫です。
春になってから植え替えましょう。
冬の間は窓際や玄関のように冷え込む場所は避け、明るく暖かい場所に置いてください。
水やりは控えめにして、乾燥気味に育ててくださいね。

水が染み込みにくい

水が染み込みにくい
水やりをしたときに水がすっと土に染み込まない場合は、土が古くなって固まってきている、あるいは、根が張りすぎていて水の通るスペースが少なくなっているのかもしれません。水はけが悪いと土の中に余計な水分が長く留まります。その状態が続くと、根腐れやカビ・害虫が発生する可能性が高くなってしまうでしょう。

根腐れ
土の水はけが悪いときのほか、水やりのしすぎ、あるいは日当たりや風通しが悪く、水分が蒸発しにくい状態のときにも起こります。
根の先端から徐々に腐敗が進み、放置すると株元まで腐って植物が枯れてしまうことも。
ですが、早期であれば、根の腐った部分を切り取って新しい土に植え替えることで復活が期待できます。

植物に元気がないと「水が足りないのでは?」と考えてしまいがち。ですが、原因はほかにあって、水を足すことで余計にひどい状態になるケースもあります。まずは土に水が染み込むかどうかを確認してから対処法を考えましょう。

葉の状態が悪い

葉の状態が悪い
「葉の色が黄色っぽい」「水やりをしているのに萎れている」「根元の葉が枯れている」といったときは、根に問題があって、土から栄養などを十分に吸収できていないのかもしれません

ただ、葉の異常は、日に当たりすぎたことによる葉焼けや、置かれている場所の温度が低すぎる低音障害であるケースも考えられます。植物を置いている場所についても確認したうえで、植え替えするかどうか検討してください。

その他の葉の異常
葉に白い粉のようなものがあらわれたときは「うどんこ病」、黒い粉であれば「すす病」が考えられます。
いずれも土ではなくカビが原因なので、菌を洗い流したり、症状が出ている葉や茎を取り除いたりして対処しましょう。

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観葉植物の植え替えの仕方

観葉植物の植え替えの仕方
植え替えることが決まったら、まずは必要なものを揃えましょう。全て園芸品店やホームセンターなどで購入できます。なお、直接根に触れる剪定バサミは消毒済みのものを使用してください。万が一、刃に細菌が付着していたら、観葉植物にその菌を移してしまうことになります。

剪定バサミの消毒方法
キッチン用の除菌・漂白液を100倍に希釈します。
その液に剪定バサミを開いた状態で刃の部分を数分間つけます。
その後、水で洗い流してから、キッチンペーパーなどで拭き上げましょう。

また、植え替える前は1週間ほど水やりを控えてください。土が乾燥していると元の植木鉢から株を取り出しやすくなります。そのうえ根に土が絡みつくことが少なくなるので、根へのダメージを減らすことにもつながります。

それでは、まずは植木鉢と土の選び方をご紹介します。

植木鉢の選び方

植木鉢の選び方
現在使用している鉢よりひとまわり、あるいは、ふたまわり大きなサイズのものが適しています。ひとまわりは3㎝と考えるとわかりやすいです。直径または高さが現在のものより3㎝以上大きくなるものを選んでください。

大きすぎるのはNG
植物に対して植木鉢が大きすぎると、それだけ土の量も多くなります。
すると、根が吸い上げることのできる量よりも多くの水分が土の中に溜まりがちになり、ジメジメとした状態に。
その結果、先述のとおり、根腐れなどを起こす可能性が高まってしまうでしょう。
適したサイズの鉢を選ぶことが、元気な株を育てることにつながります。

植木鉢にはプラスチック製や素焼きのタイプがあります。プラスチックのものは軽くて丈夫でデザインも豊富。ハンギングでも使用できます。一方、素焼きの鉢は通気性と排水性に優れています。ある程度の重さがあるので安定しますが、落としたりぶつけたりすると割れやすいのが難点です。

また、竹や籾殻が原材料になっている「生分解性プラスチック」と呼ばれている商品も販売されています。これは数年使用した後、砕いて土に埋めれば分解される環境にやさしい鉢です。それぞれの特徴を踏まえて、お好みのものを選んでくださいね。

土の選び方

土の選び方
観葉植物用の培養土としてさまざまな商品が発売されています。有機肥料が入っているもの、保肥性や保水性に優れているもの、サラサラで手が汚れにくいものなど、それぞれに特徴があるので、よく検討して選びましょう。

プラスアルファ
土の上に撒くだけで土の品質が改良されるとうたわれている商品があります。
また液体肥料・固形肥料、栄養剤や活力剤も各種あるので、植え替えが済んで観葉植物の状態が落ち着いたら、様子を見ながら必要なものを加えてみましょう。

また、植物の栽培に慣れてきたら、市販のものではなく、環境や植物の種類に合わせた用土を自分で作ってみるのも面白そうです。赤玉土や腐葉土、ピートモス、バーミキュライトなどの配合の割合を工夫しながら、オリジナルの土作りを楽しんでみてはいかがでしょう。

それでは、観葉植物の植え替えの基本的な手順をご紹介します。

植え替えの手順

用意するもの

  • 植え替える観葉植物
  • 新しい植木鉢
  • 鉢底ネット
  • 鉢底石
  • 観葉植物用の新しい培養土
  • 剪定バサミ(消毒済みのもの)
  • スコップ
  • 割り箸
  • ジョウロ

  • STEP. 1

    新しい鉢の準備をする

     

    植木鉢に鉢底ネットと鉢底石を敷き、観葉植物用培養土を入れます。

    培養土は、植木鉢の下1/3〜1/2程度まで入れておきましょう。

    植物の高さに合わせて量を調整してください。

  • STEP. 2

    元の鉢から観葉植物を抜き取る

     

    根についた土は手で優しくほぐして1/3ほどを落としましょう。

    できるだけ根を傷つけないように注意してください。

    傷んだり、黒ずんだりしている根があれば、剪定バサミで切り落としてください。

  • STEP. 3

    観葉植物を新しい鉢に入れ、培養土を足す

     

    植木鉢の中央に観葉植物を置き、培養土を加えます。

    割り箸で植木鉢の縁の近くの土を突きながら一周すると、全体に隙間なく土が入っていきます。

    その際、割り箸で根を傷つけないように注意してください。

    植木鉢の縁から1〜2㎝下まで土を入れましょう。

  • STEP. 4

    たっぷりと水やりをする

  • STEP. 5

    完成

ウォータースペースを設ける
植木鉢の縁ぎりぎりまで土が入っていると、水やりをしたときに土が溢れ出てしまいます。
そうならないよう、土の量は縁より少し下までにしておきましょう。

下記の動画では、観葉植物(ガジュマル)の植え替えの手順をご紹介しています。参考にしてみてください。

植え替え後の注意点

植え替え後の注意点
植え替えは観葉植物にとっては大きな変化です。直後は不安定な状態なので、直射日光や強い風が当たらない明るく風通しのいい場所に1〜2週間ほど置いて、根が張るのを待ちましょう。この期間は置き場所はできるだけ変えずに見守ってください。

水やりは土が乾燥したタイミングで行います。水切れが心配な場合は、霧吹きなどで葉に水をかけて補いましょう。また、肥料を与えるのは避けてください。植え替え直後は根がうまく機能していないため、肥料の成分を吸えないばかりか、かえって刺激になってしまうこともあります。2週間ほどは控えた方がいいでしょう。

その後、順調に生育しているようであれば元の場所に戻してください。以降は水やりも追肥も通常のペースで行いましょう。

安定しない場合は支柱で固定

安定しない場合は支柱で固定
植え替えをしたばかりの観葉植物は、根が十分に張れていないためどうしても不安定な状態です。しばらく経てば自然としっかりと根を張り安定していきますが、そうなるまでには根元から倒れてしまう場合もあるかもしれません。特に、屋外で育てている場合は風にあおられてグラグラしやすくなるでしょう。

そこで、観葉植物を安定させたい場合は支柱を使うと効果的です。鉢に園芸用の支柱を立て、枝葉と結束すると株が動きにくくなります。風が強く吹きやすい高台や高層階のベランダなどで育てる場合は、支柱を使って安定させると育てやすいかもしれませんね。

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植え替えのタイミングでサイズ調整もできる

植え替えのタイミングでサイズ調整もできる
観葉植物を一回り大きな鉢に植え替えると、土の量も前より増え根っこが栄養を吸収しやすくなります。順調に生長すれば、植え替え前よりも大きく育っていくでしょう。大きく育てたい場合は問題ありませんが、あまり大きく育てたくないという場合は、植え替えの際に切り戻しを行うことでサイズ調整するのがおすすめです

切り戻しは、根と葉、茎をカットするだけでOK。清潔な剪定バサミを使いましょう。根は、弱っているところを中心に伸びすぎた部分を短く切り戻します。枝葉も剪定し、数を減らしましょう。根から吸い上げる水分量と葉から出る水分量が同じくらいになるよう、バランスよくカットするのがコツです。枝葉をまず剪定してから根を切るとスムーズかもしれません。

同じサイズで育てるなら、鉢も同じものを使える
一般的な植え替えの場合、ひとまわりかふたまわり大きなサイズの鉢を用意する必要があります。
ですが、今と同じサイズのまま育てたい場合は、元々使っていた鉢をそのまま使えます。土を新しく入れ替えて植え付けましょう。

剪定することで観葉植物をコンパクトにすることができるだけでなく、根を切れば生長のスピードを抑えることが可能。大きくなりすぎるのを防ぐには、葉や茎だけでなく根をカットして植え替える方法が効果的です。

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植え替えと同時に株を増やしてみよう

植え替えと同時に株を増やしてみよう
植え替えをするついでに、株を増やす作業もやってみませんか。観葉植物の種類によって増やし方は異なりますが、今回はカットした茎や蔓を使って行う「挿し木」と、大きく育った株を切り分ける「株分け」の2つのやり方をご紹介します

どちらも植え替えに使用する道具と同じもので作業できるので、気軽に取り組めるのではないでしょうか。また、増やした株をどこに置こうかと考えるのも楽しいですし、ご友人などにプレゼントするのもいいですね。なにより、観葉植物が大きく育っていることを実感できます。トライしてみてくださいね。

挿し木で増やす

挿し木で増やす
挿し木で増やせる観葉植物には、モンステラやシェフレラ(カポック)、ガジュマル、オリーブ、パキラなどがあります。やり方は、まず剪定した茎を1〜2時間水につけます。その後、新しい土に植えれば完成です。

また、アイビーやポトスなどの蔓ものは、長く伸びた蔓を利用しましょう。お好みの長さで切り取った蔓を水の入った器に挿しておきます。1〜2週間経って根が出てきたら土に植えてください。どちらも繁殖力旺盛なので、しっかり根付いて生長する可能性は高いです。

蔓ものは小さいサイズでも楽しめる
アイビーやポトスは大きな鉢で育てるのもいいですが、小分けにしてあちこちに飾るのもおすすめです。
元々複数の株が植えられている場合は、植え替えの際に1株ずつおしゃれな植木鉢に分けて、別々に育ててみてはいかがでしょう。
ハンギングで飾るのも素敵ですね。

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株分けする

株分けする
地下茎から新しい株(子株)が出て土の上に顔を出すタイプの観葉植物は、株分けで増やせます。シダ類やヤシ類が向いていて、具体的にはアジアンタムやモンステラ、シュロチク、スパティフィラム、サンセベリアなどで可能です。

サンセベリア
肉厚な葉がすっと縦に伸びるスタイリッシュな見た目で人気の観葉植物です。
あまり横には広がらないので、限られたスペースでも育てられます。
丈夫なので初心者の方にもおすすめですよ。

植え替えの際に元の植木鉢から植物を取り出したら、根をほぐし、地下茎を剪定バサミで切り分け、それぞれ新しい鉢に植え付けてください。株分けの作業自体は比較的簡単にできますが、元気な株でないとうまく育たないことがあります。観葉植物の様子をよく観察したうえで行ってくださいね。

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応用編!観葉植物の寄せ植えを作ろう

応用編!観葉植物の寄せ植えを作ろう
観葉植物の植え替えに慣れてきたら、他の植物と一緒に一つの鉢やプランターに植える寄せ植えにチャレンジしてみてはいかがでしょう。同じ観葉植物でも、寄せ植えにすることで見え方がガラッと変わりますので、新しいインテリアグリーンとして楽しむことができます。

観葉植物は、短い期間に繰り返し植え替えると根が傷んでしまいます。そういう意味でも、寄せ植えにしたいなら通常の植え替えのタイミングがチャンス。植え替え時期が近付いたら、寄せ植えについても検討してみると準備がスムーズですね。

大きめの鉢やプランターを用意
植え替えで寄せ植えにする場合は、複数の株を入れても根が窮屈にならないよう、ゆとりのあるサイズの鉢やプランターを選びましょう。

植え替えのタイミングでおしゃれにアレンジ

植え替えのタイミングでおしゃれにアレンジ
おしゃれな寄せ植えにするには、異なる観葉植物を組み合わせたときに色や形のバランスを全体的に見ることが大切です。数種類の観葉植物を寄せ植えする場合、上へ伸びるタイプのもの、横へ広がるタイプのもの、下へ垂れ下がるタイプのものを組み合わせることで、高低差が生まれ全体のバランスがよくなります。背が低く小ぶりな葉が増えやすい観葉植物を上手に使えば、土の表面を隠すこともできますよ。

色味に関しては同系色で濃淡をつける、カラフルにするなど、好みで選ぶといいでしょう。葉の大きさや形状も種類によってさまざまです。個性的なものばかりを選ぶと、まとまりのない寄せ植えになってしまうかもしれません。主役と引き立て役を決めて選ぶと、メリハリのある寄せ植えにすることができますよ

おすすめの組み合わせ

  • テーブルヤシ×シュガーバイン:広がりのあるシュガーバインと背の高いテーブルヤシでバランスが整う
  • モンステラ×アイビー:背が高く個性的な葉が特徴のモンステラの根元を、つる性のアイビーが覆ってくれる
  • アジアンタム×プテリス:いずれもシダ植物の仲間で、葉の大きさが異なり組み合わせやすい

上記はあくまでも組み合わせの一例です。他にもさまざまな選び方ができますが、見た目のバランスだけでなく注意したいポイントがありますので、もう少し見ていきましょう。

寄せ植えする観葉植物の選び方

寄せ植えする観葉植物の選び方
観葉植物を寄せ植えする際には、それぞれの生育環境を考慮して選ぶことが大切です。どの植物を寄せ植えする場合も、育つ環境が似たもの同士を組み合わせる必要があります。たとえば、夏に育ち冬に休眠するタイプの植物と、冬に育ち夏に休眠するタイプの植物を同じ鉢に植えると、水やりの仕方などが真逆となるため管理が難しくなってしまうのです。どの植物も健やかに生長できるようにするには、生育期や好む環境を揃えて選ぶようにしましょう。

花や多肉植物との寄せ植えも可能
観葉植物と花、観葉植物と多肉植物といった組み合わせで寄せ植えすることもできます。
その場合も、育つ環境の似たものを選びましょう。多肉植物と寄せ植えするなら、乾燥に強いパキラやグリーンネックレスなどおすすめです。

選び方のポイント

  • 生育タイプ、好む環境を合わせる(水やりの頻度や日光の当て方、耐寒性などが似ている同士ものが望ましい)
  • 全体のバランスを考えて選ぶ(高低差をつける、色味や葉の大きさ・形の組み合わせ)
  • メリハリをつける(主役と引き立て役を決める)

寄せ植えしたい観葉植物を選びレイアウトを考えたら、下記の手順で寄せ植えをしていきましょう。

寄せ植えの手順

用意するもの

  • 寄せ植えする観葉植物
  • 新しい植木鉢やプランター
  • 鉢底ネット
  • 鉢底石
  • 観葉植物用の新しい培養土
  • 剪定バサミ(消毒済みのもの)
  • スコップ
  • 割り箸、スプーン
  • ジョウロ

  • STEP. 1

    新しい鉢(プランター)の準備をする

     

    植木鉢に鉢底ネットと鉢底石を敷き、観葉植物用培養土を入れます。

    通常の植え替えと同様に、植木鉢の下1/3〜1/2程度までを目安に培養土を入れておきましょう。

  • STEP. 2

    寄せ植えする観葉植物を元の鉢から抜き取る

     

    根についた土は手で優しくほぐして1/3ほどを落としましょう。

    傷んでいる根や伸びすぎた根を剪定バサミでカットします。葉や茎も伸びすぎている場合は同時に剪定しておきましょう。

  • STEP. 3

    レイアウト通りに観葉植物を新しい鉢に配置し、培養土を足す

     

    寄せ植えする観葉植物を植木鉢の中に配置していきます。

    培養土を足したら、割り箸やスプーンを使いながら植物の隙間にも土が入るようにしていきます。(根を突かないよう注意)

    土は通常の植え替えと同様に、植木鉢の縁から1〜2㎝下まで入れましょう。

  • STEP. 4

    たっぷりと水やりをする

  • STEP. 5

    完成

寄せ植え後の注意点

寄せ植え後の注意点
寄せ植えした観葉植物も、しっかりと根付くまでは不安定です。一般的な植え替え後と同様に管理し、必要に応じて支柱を使うなど、倒れないよう気を付けましょう。寄せ植えしたときに水をたっぷりと与えるため、次の水やりは土の表面が乾いたタイミングで行えばOKです。水やりの適切なタイミングは種類によっても異なります。多肉植物との寄せ植えなど、乾燥気味に育てることが望ましい場合は土の表面が乾いてから2日ほど待って水を与えるのがおすすめです

植え付けてから2週間ほど経ったら、肥料を与えてもOK。化成肥料の場合、液肥タイプは1~2週間に1回、置き肥タイプは2ヵ月に1回を目安に与えるといいでしょう。

寄せ植えはプレゼントにもおすすめ
観葉植物の寄せ植えは華やかさもあるため、プレゼントにも向いています。
ギフト用に新しく寄せ植えを作るなら、花と観葉植物の組み合わせもおすすめです。

PICK UP

まとめ

観葉植物にとって生育しやすい状態を保つために、1〜2年に一度は植え替えるようにしましょう。鉢底から根が出たり、水はけや葉の状態が悪くなっていたりしたら、植え替えを検討してください。観葉植物の生育期、あるいはその直前に行うと、順調に育つ可能性が高いです。それまでより少し大きなサイズの植木鉢を選び、栄養豊かな新しい土に植え付けましょう。

植え替えた直後は直射日光や強い風が当たる場所を避けて、明るく風通しのいいところに置き、根が安定するのを待ちましょう。追肥も控えてください。順調に進めば1〜2週間で通常の育て方に戻せます。また、植え替えと同時に挿し木や株分けで株を増やすのもおすすめです。観葉植物が順調に生長を続けられるように、植え替えをして環境を整えてくださいね。

この記事のまとめ

  • 観葉植物の根や葉、水はけの様子を見て、植え替えのタイミングを見極めよう
  • 植え替えは観葉植物にとって負担になるので、生育期に合わせて1〜2年に一度を目安に行うといい
  • 植え替えのタイミングで挿し木や株分け、寄せ植えに挑戦して、観葉植物のある暮らしを楽しもう

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