贈り物にも人気!おしゃれな空間を演出するスワッグの魅力とは?
記事の監修
2005年
公益社団法人日本フラワーデザイナー協会講師免許取得
皆さんと一緒に、和気藹々と楽しくワークショップを開催しています。
気取らないワークショップですので、お気軽にご参加ください。お子様連れも大歓迎です。
部屋に飾るとおしゃれな雰囲気を演出することができるスワッグ。長い期間楽しむこともできるので、贈り物にも人気のアイテムです。スワッグは生花と異なる魅力を持ち、インテリアとして取り入れている方も多いですよ。ドライフラワーを用いて作られているスワッグであれば、細かなお手入れも少なく安心して飾ることができます。そのため、花を扱うことに抵抗がある方にも選ばれやすいアイテムの一つです。
今回は、スワッグとはどのようなアイテムなのか、詳しくご紹介していきます。スワッグ初心者の方はもちろん、もともとスワッグが好きという方も新たなスワッグの魅力を発見できますよ。
- スワッグとはどのようなものか深く知りたい方
- スワッグの空間への取り入れ方にお悩みの方
- スワッグの作り方を知りたい方
目次
スワッグとはどんなもの?
スワッグというと、どんなものを想像しますか?ヨーロッパ発祥とされるスワッグとは、ドイツ語で「壁飾り」を意味します。日本でもインテリアとして大変人気が高く、ドライフラワーを束ねたスタイルのスワッグは、花屋さんや雑貨屋さんでも数多く見かけられます。
スワッグは花を手軽に室内で楽しむことができるアイテムの一つです。日本ではインテリアやディスプレイという感覚が強いスワッグですが、ヨーロッパでは昔から「魔除け」や「幸福を呼ぶもの」として玄関などに飾られてきました。18世紀末頃にキリスト教の教会の祭壇や柱、家の壁などに飾る「フェスツーン」が「スワッグ」と呼ばれるようになり、その後インテリアとしても楽しまれるものになったといわれています。
- ブーケ型・・・花束を逆さまにした形状
- クレッセント型・・・三日月のような形状
- オーバル型・・・楕円形や長方形など横に広がる形状
松や杉などの秋になっても葉が落ちない常緑樹を使ったスワッグを玄関ドアに飾り、クリスマスを迎えます。
日本でも、クリスマスにリースの代わりにスワッグを飾る家庭も増えてきていますね。
スワッグを飾るのに適した場所は?
ここからはスワッグに適した「飾り場所」について詳しくご紹介していきましょう。スワッグは基本的に花瓶などを使用せず、吊るして飾るものになります。ただ、どこにでも吊るせばOKというわけではありません。スワッグを飾るのに適している環境があるので、しっかりと押さえておきましょう。そうすることで、より長くスワッグを楽しむことができますよ。
スワッグはドライフラワーを用いて作られているものが多いため、「どんな場所にでも飾れるのでは?」と思われがちですが、実は飾るのに不向きな場所もあります。ここでしっかりと覚えておきましょう。
風通しのよい場所に飾る
スワッグを飾る上でまず大切なのが、「風通しのよい場所に飾る」ということ。次のポイントにも繋がりますが風通しのよい場所に飾ることで、湿気やカビの発生も抑制することができます。カビはドライフラワーにとって大敵です。風通しのよい場所に飾り、カビの発生を防ぎましょう。
風通しがよいとされるリビングの窓際などにスワッグを飾ることで、リラックスできる空間作りができますよ。また、玄関の中もスワッグを飾りやすい場所の一つです。ヨーロッパでは定番の飾り場所である玄関。日本でも湿気の多い時期を避ければ、玄関にスワッグを飾るのは風通しもよくおすすめです。香りの強い花を使ったスワッグであれば、扉を開け閉めする度にほのかな花の香りも楽しむことができますよ。
- 窓際
- 階段下
- 玄関の中
※玄関の外は太陽の光線が強くすぐに褪色してしまったり、雨風の影響を受けやすいため中に飾ることをおすすめします。
湿気のこもらない場所に飾る
スワッグは主にドライフラワーを用いて作られています。ドライフラワーは湿気に弱いためスワッグを飾る場合、湿気のこもりやす場所に飾るのは避けましょう。湿気のこもりやすい場所にスワッグを飾ると、カビが生えやすくなりドライフラワーやスワッグ自体の劣化に繋がります。
一度カビが生えてしまうと、修復方法はありません。せっかく壁を彩ることができるスワッグも、使いものにならなくなってしまうのは残念ですよね。長く楽しむことができるよう、湿気のこもらない場所を選んで飾るようにしましょう。
- 洗面所
- キッチン(水場近く)
特に梅雨時期の玄関は雨露を含んだ外気も入りやすく、より湿った状態になります。
梅雨の時期は玄関にスワッグを飾るのは避けましょう。
直射日光の当たらない場所に飾る
直射日光が当たる場所も避けた方がよい場所の一つになります。ドライフラワーは「枯れないもの」と思われがちですが、一生枯れないというわけではありません。経年劣化は避けられませんし、飾る環境次第では劣化を進めてしまうことも。直射日光の当たる場所にスワッグを飾ってしまうと花びらの褪色が早まったり、花びらのひび割れにも繋がります。なるべく直射日光の当たらない場所に飾るようにしましょう。
できるだけ光を浴びにくい暗めの場所に飾るようにしてください。
ほこりが溜まりやすい場所は避ける
実はスワッグを飾る上で大切な「ほこりのお手入れ」。スワッグを飾りっぱなしにしてお手入れを全くしていないと、どうしてもほこりが溜まります。ほこりをそのままにしておくと、水分や油分などと混ざり汚れの原因にもなります。ベタベタした状態になってしまうとお手入れをするのも大変で、なかなか綺麗な状態に戻すことができません。特にキッチンなどは、ほこりと油分が混ざりやすい上に湿気もあるため、飾る場所としては避けた方が良いでしょう。
スワッグについたほこりは定期的に柔らかなブラシやほこりを吹き飛ばすことができる「ブロワー」などを使い、優しく取り除くようにしましょう。お手入れの頻度は1週間に1度を目安に行うのがおすすめです。
スワッグを飾っていて、「花びらがポロポロと落ちてきた」「なんだか購入した時よりも色が褪せてきた」と感じたら、劣化している可能性があります。
飾っている場所の環境を見直してみましょう。
おすすめの飾り方
上記で説明したような点に注意しながら、スワッグを飾ってインテリアとして楽しむには具体的にどんな場所がおすすめか、ご紹介していきます。
人が集うリビングに飾る場合には、直射日光の当たらない場所を選び吊るしてみましょう。壁に飾るアイテムは視線を集めやすいので、リビングのアクセントにもなりますよ。また、階段下などを有効活用するのもおすすめです。普段は見過ごしてしまいそうな場所でも、ハンギングで飾ることができるスワッグなら気軽におしゃれ空間を演出することが可能です。
よりインテリア性も高まり、壁に掛けたり、フレームごと立て掛けて飾ることも可能なので、スワッグの飾り方のバリエーションも増えますよ。
贈り物にスワッグを用いる時のポイント
スワッグはボリューム感もあり華やかでおしゃれなので、贈り物としての人気も高まっています。スワッグを贈るのは結婚や出産のお祝い、ホワイトデーなどのイベント時などシチュエーションも様々。どんなシーンのお祝いでも、おしゃれなスワッグは喜んでもらえることでしょう。ここからは贈り物におすすめなスワッグを具体的にご紹介していきましょう。また、スワッグをプレゼントする意味についても併せてご紹介します。
スワッグを贈る意味
贈り物にスワッグを贈る場合に、ドライフラワーで作られたスワッグをプレゼントするということに「ネガティブな意味はないのだろうか?」と心配になる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
風水ではマイナスなイメージのあるドライフラワーですが、海外の花言葉ではドライフラワーの花は、「感謝の気持ち」や「永遠に続く」というような意味合いがあり、大切な方への感謝の気持ちを伝えるものとされています。近年では、お祝いの場である結婚式にもスワッグやドライフラワーを使ったブーケがとても人気です。
スワッグを贈り物にするということを心配されている方も、ポジティブな意味があることを理解すると安心して大切な方へのプレゼントとして選ぶことができますね。
- 感謝の気持ち
- 終わらない友情
- 永久の愛情
どんなものがおすすめ?
スワッグを贈り物にするのであれば、華やかな色合いの花を束ねたものや、季節を感じることができるものがベスト。例えば、ミモザを使ったイエローの色鮮やかなスワッグは贈り物としてもぴったり。ミモザは春の花なので、新生活へのお祝いとして最適ですよ。
他にもラベンダーを使ったスワッグであれば、ラベンダーブルーが上品で魅力的。ラベンダーのよい香りもプラスされリラックス効果も抜群なスワッグになります。大切なご友人への贈り物としてもぴったりですね。
クリスマスの時期であれば、クリスマスの飾りとしても使えるモミの木のスワッグはいかがでしょうか?ボリューム感もあり、何よりクリスマスプレゼントに相応しいですよね。玄関に飾ってクリスマスを素敵に彩りましょう。
贈る相手をイメージしながら、スワッグを選んでみてくださいね。
手作りのスワッグに挑戦しよう
スワッグは花屋さんや雑貨屋さんで購入するだけでなく、自分で作ることもできます。一見難しく感じられるかもしれませんが、作り方の手順はシンプルです。一度覚えてしまえば、自分好みのスワッグを気軽に作ることができるようになりますよ。
ここからは、スワッグを作るための手順や花材などの調達方法、スワッグに仕立てるのにおすすめの花などをご紹介していきます。ハンドメイドが好きな方や、スワッグを自分で作ってみたい方、ドライフラワーのアレンジ方法を知りたいという方は参考にしてくださいね。
リースよりも気軽で簡単!手作りスワッグの魅力
お花を使ったアレンジメントに興味があるという方も少なくはないはず。ハンドメイドで作ることができるスワッグやリースは、花のアレンジメントの中でも人気の高いアイテムです。そんな中でもスワッグはリースよりも手軽に作ることができるため、ハンドメイド初心者にもおすすめです。
リースのような複雑な工程が少なく、束ねるだけというシンプルなものなので、ハンドメイドを始めてみたいという方はぜひスワッグ作りにチャレンジしてみましょう。
花はどこで入手する?
スワッグを作るために必要な材料はシンプルですが、欠かせないのが花材です。スワッグは主にドライフラワーを使って作成することが多いですよね。ドライフラワーは花屋さんで取り扱われているのはもちろんのこと、おしゃれな雑貨屋さんやホームセンターなどでも購入が可能です。なかなか忙しくて花屋さんまで出向くことができないという方は、通販サイトでおうちにいながらゆっくりと花を選んでみるのもよいでしょう。
また、最近ではハンドメイドキットになったものも販売されています。花材や、花を束ねるのに使用する紐などがセットになっているので、キットを購入するとスワッグ作りに必要な材料を簡単に揃えることができますよ。キットはさまざまな種類があり、たくさんの商品の中から選ぶことができます。好みの花の色や花の種類を選んで自分好みのスワッグをより手軽に作ることも可能です。
自宅で育てている鉢植えのハーブなどをカットしてスワッグの材料として使用することもできます。自分で育てた植物を別の形で楽しむことができるのも嬉しいですね。
自分だけのオリジナルのスワッグを作ることができるので、ハンドメイド好きの方には喜ばれますよ。
手作りスワッグにおすすめの花
スワッグにするのにおすすめの花は、ドライフラワーにした時に綺麗なものや季節を感じることができる花を用いるのがよいでしょう。色があまり褪色しないものや、花びらの形が変わりにくいものは、スワッグにしてからも長い期間飾ることができるのでおすすめです。せっかくの手作りスワッグ。愛着もわくものなので、ドライフラワーとしても綺麗な状態を持続しやすいものを選ぶようにしましょう。
具体的には、季節を感じることができる「バラ」や「紫陽花」「ミモザ」などはスワッグに適しています。また、長い期間花の形が崩れにくい「かすみ草」、「エリンジューム」や「プロテア」などのワイルドフラワーもスワッグに使用されることが多い花ですよ。おすすめのドライフラワーを参考にしながらバランスを見て、使用する花材を選定してみましょう。
- ミモザ・バラ・・・春
- 紫陽花やスモークツリー・・・初夏
- 小麦・木の実・水無月・・・秋
- モミの木・・・冬
- ユーカリ
- アイビー
- バーゼリヤ
生花からスワッグを作ることも可能
スワッグはドライフラワーを使うものばかりだと思われがちですが、実は生花の状態からスワッグに仕立てて、ドライフラワーになるのを待つというスワッグの楽しみ方があるのをご存知ですか?生花の状態から束ねていくスワッグのことを「フレッシュスワッグ」といい、より長い期間飾ることができるスワッグに仕立てる時にポロポロ落ちずに束ねやすいというメリットがあります。
また、生花の頃とドライフラワーになってからのスワッグの印象も異なります。そのため、生花のフレッシュさから感じる爽やかな印象と、ドライフラワーに仕上がった大人っぽい印象、さらにドライに変化していく過程を1つのスワッグから楽しむことができ、フレッシュな香りも楽しめるのが大きな魅力です。
花が乾燥してドライフラワーになると花がひとまわり程ボリュームダウンし茎も細くなるため、花を束ねる際には紐をきつく結ぶようにしましょう。
また、あらかじめ仕上がりのイメージよりも束ねる花の量を多めにしておくと、花がボリュームダウンしても見栄えが悪くなることはありません。
スワッグの作り方
ここからはスワッグ作りの手順をご紹介します。使用する花やグリーンによってもさまざまなテイストのスワッグを作ることができます。ここでご紹介する準備するものや手順を覚えておき、自分なりのオリジナリティ溢れるスワッグをぜひ作ってみてくださいね。手作りのスワッグなら、プレゼントする時にもより気持ちを込めることができますよ。育てている花やハーブを使うのもおすすめです。
- 花材(ドライフラワーや生花)…花がついているものを5、6本が目安
- 麻紐(輪ゴムでも可能)
- リボン(装飾用)
- ハサミ
- 花材用ハサミ
スワッグの作り方の手順
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STEP. 1
花材を切り分ける
すっきりとした状態で茎を束ねられるように花材を切り分け、余分な葉っぱを取り除く。
花材用のハサミを使用すると綺麗に仕上がります。
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STEP. 2
花を束ねていく
バランスをみながら花やグリーンを束ねていく。
スワッグは壁に沿った状態で飾ることが多いので、茎の長さは奥が長く手前を短くして束ねると見栄えがよく仕上がります。
また、お花のお顔を良く見て、下から見上げた時に1番綺麗に見える位置に置いてあげると良いでしょう。
-
STEP. 3
紐で結ぶ
束ねた花を麻紐などでしっかりと結びます。
麻紐で縛るのが難しいという方は、輪ゴムで結んでもOK。
生花から花を束ねる場合には、乾燥して茎が細くなるのできつめに結ぶようにしましょう。
この時、紐で吊るすための輪っかを作る一手間を加えておくと、飾りやすくなり便利ですよ。
-
STEP. 4
リボンを結ぶ
最後に束ねた紐の上から、装飾用のリボンを結びます。
リボンの代わりに白い布や麻布などを使うのもおしゃれで、ナチュラルな雰囲気に仕上がります。
-
STEP. 4
完成
アクセントとなる花があることで、スワッグがバランスよくまとまります。
下記の動画は、スワッグの作り方をご紹介しています。参考にしてみて下さい。
まとめ
今回は、スワッグとはどのようなものか詳しくご紹介しました。スワッグは「感謝の意味」を表すこともできるため、贈り物としても最適です。また、使う花や植物によってさまざまな雰囲気を作り出すことができます。花屋さんや雑貨屋さんで購入することができるので、素敵だなと感じられるものを探してみましょう。
また、自分で好きな花をセレクトしてオリジナルのスワッグを作るのもおすすめです。スワッグは、比較的手軽に作ることができるので、ハンドメイド初心者の方でも気軽に挑戦することができますよ。ドライフラワーのアレンジ方法としても、ぜひスワッグにアレンジしてみてくださいね。
- スワッグはヨーロッパが発祥。昔は「魔除け」や「幸福を呼ぶもの」として祭壇などに飾られていたが現在はインテリアとしても玄関やリビングに飾られている
- スワッグの飾り場所は、風通しがよく直射日光に当たらない場所がベスト。カビが生えないよう湿気の籠る場所を避けて飾るのがよい
- ドライフラワーのハンドメイドもおすすめ。褪色や型崩れのしにくい花を使えば、初心者でもうまく仕上げることが可能
記事の監修
2005年
公益社団法人日本フラワーデザイナー協会講師免許取得
皆さんと一緒に、和気藹々と楽しくワークショップを開催しています。
気取らないワークショップですので、お気軽にご参加ください。お子様連れも大歓迎です。