腸内環境の改善には食生活の見直しが必須!お腹の調子を整える食べ物を紹介
記事の監修
平井 杏奈
管理栄養士・オンラインフードクリエイター
食に関わる資格を活かし、美容エステサロンで体調や減量に悩まれる方へ食事指導を担当。
その後、糖質オフやナチュラルな食品を中心として取り扱う飲食事業で商品企画や開発などを経験。
現在は、「安定した豊かな心とからだの健康を保つ食事」を広めるため、オンラインフードクリエイターとして独立。
日々、仕事や家事・子育てなど今を忙しく生きる全ての方へ向けた、食に関する記事の執筆やレシピ監修などの活動をしている。
腸内環境について気にしたことはありますか?実は、腸内環境を整えることは、快適な毎日を過ごすために非常に大切なことなのです。ここ最近は、腸内環境のケアに注目されている方もたくさんいらっしゃいます。
そこで本記事では、腸内環境の改善に効果的な食生活の見直し方法や、腸内ケアにおすすめの食べ物についてお話いたします。
腸内環境の改善や腸活に取り組んでみたいとお考えの方は、ぜひこちらの内容を参考にしてみてくださいね。
- 腸内環境を改善したい方
- 腸活に効果的な食生活を知りたい方
- 手軽に腸活を始めたい方
目次
腸内環境の改善には食生活の見直しが大切
腸内環境の改善には、食生活の見直しを行うことをおすすめします。食生活は腸内の健康状態と密接に関わっています。日々口にする食べ物を見直すことで、腸内環境の改善を期待することができるのです。
こちらでは、食生活の見直しによって、腸内環境の改善を目指す人に向けて、おすすめの食べ物や、食事をとるときのポイントについてお話します。
食生活を通じて腸内環境を整えたいとお考えの方は、ぜひこちらを参考にしてみてください。
お腹の調子を整える食べ物がある
食生活の見直しは、腸内環境の改善の第一歩として非常に有効な手段です。実は、食べ物のなかには腸内環境を整えるはたらきを持つものがいくつかあります。それらの食べ物を積極的に継続して取り入れることで、腸内環境の改善に効果が期待できるのです。
人の腸には、体内に住む細菌の9割にあたる1000種類・100兆個もの細菌が住んでいるといわれています。そんな腸内細菌には、一般的に3種類のグループがあり健康を守る善玉菌と増えすぎると体に不調をもたらす悪玉菌、善玉・悪玉の数が多く優位な方を味方する日和見菌があるとされています。
「悪玉菌=悪いもの」というイメージをお持ちの方も多いかと思いますが、腸内環境を整えるために大切なことは、腸内細菌のバランスを整えることです。善玉菌2:悪玉菌1:日和見菌7の割合が理想的だといわれています。
悪玉菌が増えすぎると、便秘や下痢などのお腹の不調や肌荒れ、免疫力の低下、さらに病気の引き金にも繋がります。
腸内環境を改善するために大切なのは、腸内細菌のバランスを整える食生活を意識することです。日ごろから食生活に気を遣い、快適に過ごせるよう意識していきましょう。
暴飲暴食はNG
先ほどお話した通り、腸内環境を整えるには、日ごろから食生活に気を遣うことが重要です。バランスの悪い食事や暴飲暴食は、腸内環境の乱れを引き起こします。
食生活による腸内環境の悪化は、体調に多くの悪影響を引き起こします。例えば、ついやりがちな以下の食べ方は、腸内環境の乱れを引き起こすトリガーとなることが多いのです。
- お肉中心の食事
- 暴飲暴食
- 早食い
- 加工食品の摂りすぎ
これらのような食生活は、腸内の悪玉菌を増やし、腸内環境の悪化を引き起こす場合があります。
腸内環境の改善には、悪玉菌と善玉菌のバランスを整えることが大切です。食事のとり方や食材の選び方で、腸内細菌のバランスは大きく変化します。腸内環境の改善に取り組みたいとお考えの方は、ぜひ食生活を見直してみてはいかがでしょうか?
腸内環境を整えるポイントとは?
「腸内環境を整える」といっても、どのようなアプローチが有効なのか、どのような状態を目指すべきなのかが明確でなければ、何をすべきか分かりませんよね。
そこでこちらでは、腸内環境の改善を目指す方や、腸活を始めようと思っている方向けに、腸内環境を改善するために意識すべきポイントについてお話していきます。
健康な腸を目指すためにやるべきことについてお話しするので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
善玉菌の摂取(乳酸菌やビフィズス菌など)
腸内環境を改善を目指す上で意識していただきたいのが、腸内細菌のバランスです。先ほどお話しましたが、腸内には「悪玉菌」「善玉菌」「日和見菌」と呼ばれる3種類の細菌が住んでいます。
悪玉菌が増えすぎることで、腹痛や便秘、軟便などの不調が引き起こされやすくなるということはご存知の方もいらっしゃるかと思います。
正常な腸のはたらきを促すためには、腸内細菌のバランスを整えることが大切です。食生活の乱れなどによって悪玉菌が増えてしまった場合には、乳酸菌やビフィズス菌などの善玉菌を含む食べ物を積極的に摂取することをおすすめします。
悪玉菌を増やす原因となる食生活を減らすことを意識しつつ、善玉菌を摂取することで腸内細菌のバランスが整い、健康的な腸のはたらきが実現するのです。
善玉菌の餌となるものを摂取(食物繊維など)
善玉菌そのものを摂取するほかにも、善玉菌の餌となる食べ物をとり入れることで、善玉菌を増やすことができ腸内細菌のバランスを整えることができます。
例えば、食物繊維や、野菜や果物に含まれるオリゴ糖は、善玉菌である乳酸菌やビフィズス菌のエサになります。これらの食べ物を積極的にとり入れることで、善玉菌を増やすことができ、腸内環境の改善を期待することができるのです。
食物繊維には、水溶性食物繊維と不溶性食物繊維の2種類があります。海藻類などに含まれる水溶性食物繊維は、善玉菌のエサになり善玉菌の増殖を促進します。納豆や根菜類、きのこ類に含まれる不溶性食物繊維は、大腸にある余分な水分を吸収し便を増やす働きをサポートします。
食生活や食べ物の見直しによって、腸内環境の改善を目指そうとお考えの方は、ぜひ善玉菌そのものを含む食べ物のほかにも、善玉菌の餌となる食べ物についても注目してみてください。
腸内環境をチェックする方法とは?
腸内環境の悪化は、お腹の調子だけでなく、体調の変化や肌荒れ、精神面にまで影響を及ぼすことがあります。健康的な毎日を送るためには、腸内環境の改善を目指すことは非常に大切なことなのです。
皆様はご自身の腸内環境の状態について、しっかりと把握することができていますか?ぜひこちらで、簡単な質問を通じて腸内環境のチェックを行ってみてください。
当てはまるものが3つ以下の場合は、このまま注意を続ければ健康的な腸内環境を保つことができるでしょう。4~6つの場合は、腸内環境に黄色信号が発信されているかもしれません。7つ以上当てはまった方は、ぜひ今回の記事を参考にして、腸内環境の改善に取り組んでみてください。
- お肉中心の食生活を送っている
- 甘いものが好きでスイーツをよく食べる
- 野菜やきのこ類、海藻類を食べることが少ない
- インスタントやレトルト食品をよく食べる
- 満腹になるまで食べてしまう
- 早食い
- 飲酒の習慣がある
- 睡眠不足になりやすい生活を送っている
- 運動の習慣がない
腸内環境の改善におすすめの食べ物
腸内環境の改善には、口にする食べ物に注意することが大切です。実は、腸内環境の改善に役立つ食べ物はたくさんあります。
そこでこちらでは、腸内環境の改善におすすめな食べ物をご紹介いたします。腸活に役立つ食べ物を知ることで、家族の健康サポートにも役立てることができるでしょう。
腸内環境の改善に効果的な食べ物を知りたい方は、ぜひこちらの内容をチェックしてみてください。
納豆
納豆に含まれる納豆菌は、元々土壌に含まれる枯草菌の仲間で、腸内環境の改善に役立ちます。発酵食品でありながら、食物繊維を多く含む納豆は、「最強の腸活食材」と呼ばれることもあるほど、腸内環境の改善に有効な食材なのです。
水溶性食物繊維と不溶性食物繊維の両方を含む食材である納豆は、腸活に取り組む人の強い味方です。納豆1パック(約50g)に含まれる食物繊維は約3.3g、内訳としては水溶性食物繊維が1.1g、不溶性食物繊維が2.2gが含まれており、腸活に理想的な食物繊維の割合です。
手軽に取り入れやすい食材でもありますので、食卓のメニューに1品追加していきましょう。
キムチ
発酵食品の代表格ともおえるキムチは、さまざまな美容効果をもたらす食品としても有名です。キムチ発祥の国である韓国の俳優の方々の美の秘訣は、キムチに潜んでいるという噂を聞いたことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか?
キムチには植物由来の乳酸菌が含まれ、生きて腸まで届き、悪玉菌の増殖を抑え善玉菌を活性化するといわれています。便秘や軟便の解消にも有効です。
さらに、白菜や大根などの野菜を発酵して作られるキムチには、不溶性食物繊維も多く含まれているため、こちらも腸内環境の改善に非常に効果的であると言われています。
ビタミンAやビタミンB2などビタミン類も豊富に含むキムチは、美容や免疫力アップにも効果を期待できると言われています。腸内環境だけでなく、体全体の調子を整えたいとお考えの方は、ぜひキムチを意識的に口にしてみてくださいね。
キウイ
善玉菌のエサとなる水溶性食物繊維は、腸内環境の改善を目指す場合は積極的にとり入れていきたい成分の一つです。そんな水溶性食物繊維が豊富に含まれている果物がキウイです。
キウイには水溶性食物繊維の一種である「ペクチン」を豊富に含んでおり、その含有量は果物の中でもトップクラスであるといわれています。
さらにキウイは便秘や軟便など、腸の不調に効果的とされるマグネシウムや、悪玉菌のはたらきを抑制し、腸内の善玉菌を増やすはたらきが期待されるクエン酸やリンゴ酸などの有機酸を含んでいます。これらの成分はいずれも腸内環境の改善に効果を期待することができます。
ぜひ食後のデザートとして、キウイを食べてみてください。
きのこ類
腸内環境の改善に効果が期待される食材の1つであるきのこ類には、水溶性食物繊維と不溶性食物繊維の両方が含まれています。
善玉菌の餌となり善玉菌を増やす水溶性食物繊維と、腸のぜん動運動を促し便通を良くする不溶性食物繊維を摂取できるきのこ類は、腸活には欠かせない食材なのです。
きのこの種類によって含まれる食物繊維の種類も異なるため、様々な種類のきのこをメニューに取り入れていきましょう。いろんな料理に使いやすい食材ですので、1日に100g程度の摂取を目指し腸活に役立ていきたいですね。
1日に100g程度のきのこ類を摂取することで、便秘の解消を期待できるともいわれています。腸内環境の改善を目指している方は、ぜひきのこ類を積極的にとり入れてみてはいかがでしょうか?
ヨーグルト
乳酸菌やビフィズス菌が含まれるヨーグルトは、昔から腸内環境の改善に役立つ食品として有名ですよね。お腹の調子が悪くなった時に、ヨーグルトを口にするという方も多いのではないでしょうか?
ヨーグルトには、腸内細菌のバランスを整える効果も期待されています。ヨーグルトを食べることで善玉菌を摂取することができ、腸内環境を整えやすくなるのです。
また、乳酸菌やビフィズス菌などの善玉菌は腸内で3日ほどしか生きられません。そのため、腸内環境を保つには、善玉菌を含む食材をこまめにとり続けることが大切です。
ヨーグルトのように手軽に手に入り、食べやすい発酵食品は腸内環境の改善に非常に効果的な食材であると言えるでしょう。腸活を始めたい、腸内環境を改善したいとお考えの方は、ぜひヨーグルトを食べる習慣を身につけてみてはいかがでしょうか?
玄米
実は、主食となる食材でも腸内環境の改善を目指すことが可能なのです。玄米には不溶性食物繊維が豊富に含まれています。不要性食物繊維を意識的にとり入れることで、便がかさ増しされるため、便秘や軟便の解消を目指すことができます。
主食を白米から玄米に変えるだけで食物繊維の摂取量が約6倍になるといわれています。食物繊維は主に野菜や海藻など、おかずとなる食材からとるイメージが強いかと思いますが、それらの食材に玄米を合わせてとりいれることで、より効率的に食物繊維を摂取することができるでしょう。
食物繊維を摂取して、健康的な腸内環境を手に入れたいとお考えの方は、ぜひ主食についても意識してみてください。
豆乳
健康だけでなく美容にも効果が期待されている豆乳は、腸内環境の改善にも有効な食材であると言われています。豆乳には大豆オリゴが含まれています。善玉菌のエサとなる成分であるオリゴ糖は、腸内細菌のバランスを整えるには必須の成分です。
先ほどお話した通り、善玉菌は腸内で3日ほどしか生きられないため、こまめな摂取が必要となります。また、善玉菌のエサとなるオリゴ糖を意識的に摂取することで、効率的に腸活をすすめることができるでしょう。
コンビニやスーパー、薬局などで手軽に手に入れやすい豆乳は、腸活初心者の方にもおすすめのアイテムです。腸内環境の改善を始めてみたいという方は、ぜひ豆乳を飲む習慣から身につけてみてはいかがでしょうか?
腸内環境を改善する生活習慣とは
腸内環境の改善には、生活習慣も大きく関わります。食生活だけでなく、生活習慣そのものを見直すことで、より効果的に腸活を進めることができるでしょう。
そこでこちらでは、腸内環境の改善を目指す方に実践していただきたい生活習慣のポイントについてお話いたします。腸活を始めようと考えている方は、ぜひ挑戦してみてください。
朝食をとる
朝食を食べる習慣がないという方も多いのではないでしょうか?実は、朝食をとることは腸内環境の改善に有効なのです。
朝ごはんを食べることで体のリズムが整いやすくなり、また体内に食べ物を摂取すると胃や腸が刺激され、排便反射を促すことで排便効果が期待できるのです。
腸内環境の改善に有効な玄米や納豆、ヨーグルト、豆乳などを朝食にとりいれることで、より効率的に腸内環境の改善に取り組むことができるでしょう。
便秘や軟便などの腸の不調に悩まされやすい方や、腸活を始めてみたいとお考えの方は、ぜひ朝食の習慣をとりいれてみてはいかがでしょうか?
適度に運動する
適度な運動習慣は、腸内環境の改善にも効果的とされています。ウォーキングや軽いランニング、エクササイズなどによる気持ちいいと思える程度の運動には、全身の血流をよくし、自律神経のバランスを整え、腸内環境を整える作用が期待できるのです。
運動が苦手な方には、散歩やストレッチなど、手軽に始めやすいスポーツもおすすめです。お腹に力を入れる腹筋運動も、腸内環境の改善を目指す方にはぴったりでしょう。
ただし、ストレスを感じるほどの激しい運動は、腸内環境に悪い影響をもたらすこともあります。無理なく続けられる程度の、自分に合った運動習慣を探してみてください。
十分に睡眠をとる
睡眠は、脳の疲労を取るための大切な時間です。脳と腸は、互いに影響し合う関係であることがわかっています。緊張やストレスでお腹の調子が悪くなるのは、脳と腸が深く関わっているからだといわれています。
睡眠不足によって、腸内環境を悪化させる原因にも繋がりますので無理をせずしっかり休む時間を作ることも大切です。
腸内環境の改善を目指す場合は、睡眠習慣の見直しにも取り組んでみてください。
まとめ
今回は腸内環境の改善方法についてお話いたしました。食生活や生活習慣を見直すことで、腸内環境は改善されていきます。
腸内環境はお腹の調子だけでなく、体全体の調子や精神面にも影響を及ぼすといわれています。腸内環境の改善をはかることで、より健康的で明るい日々を送ることができるでしょう。
皆様もぜひ、手軽に始めやすい内容から腸内環境の改善に取り組んでみてください。無理のない腸活で、元気な毎日を送ってみましょう。
- 腸内環境の改善には、食生活の見直しが効果的
- 善玉菌を増やし、活性化する食材をとりいれることが大切
- 無理のない範囲でストレスなく取り組むことが重要
記事の監修
平井 杏奈
管理栄養士・オンラインフードクリエイター
食に関わる資格を活かし、美容エステサロンで体調や減量に悩まれる方へ食事指導を担当。
その後、糖質オフやナチュラルな食品を中心として取り扱う飲食事業で商品企画や開発などを経験。
現在は、「安定した豊かな心とからだの健康を保つ食事」を広めるため、オンラインフードクリエイターとして独立。
日々、仕事や家事・子育てなど今を忙しく生きる全ての方へ向けた、食に関する記事の執筆やレシピ監修などの活動をしている。