胃腸が弱ったときにおすすめ!消化に良い食べ物をご紹介
記事の監修
福光 佳奈子
漬け込み酒マイスター・ECサイト「イエノミライフ」運営
札幌市生まれ。
大学卒業後、広告会社やメーカーに勤務。会社員時代より漬け込み酒作りをはじめ、これまでに1,000種類を超える漬け込み酒レシピを開発。
現在は、食や健康に関する執筆や監修、セミナー講師などをしている。
麦焼酎「いいちこ」を使ったレシピ開発も多数手がける。
著書「体にうれしい果実酒・野菜酒・薬用酒200」(秀和システム)は、台湾やシンガポールなど世界5か国で翻訳版も出版。女性セブン、AERA、FLASH、Yahoo!ニュース、日本経済新聞など取材実績が多数ある。
保有資格は、野菜ソムリエプロ、薬膳インストラクター、睡眠コンサルタントほか。
胃もたれをしているときや、お腹の調子が悪いとき、風邪をひいてしまったときなどは、消化の良い食べ物を食べて胃腸を休めたいですよね。体調が悪いときに普段通りの食事を摂ることで、具合が悪化してしまうこともあります。
そこで今回は、胃腸が弱ったときにおすすめな消化に良い食べ物を紹介していきます。胃腸に優しいメニューや、コンビニで買える消化に良い食べ物を紹介するので、体調を崩してしまったときは、ぜひ本記事を参考にしてみてくださいね。
- 胃腸に優しい消化に良い食べ物が知りたい方
- 消化に良い食べ物の特徴を知りたい方
- コンビニで買える胃腸に優しい食べ物を知りたい方
目次
消化に良い食べ物の特徴とは
体調を崩したり、胃腸の調子が悪くなってしまったときは、「消化に良い食べ物」を口にする人も多いかと思います。では、消化に良い食べ物とは、具体的にどのような食べ物のことを指すのでしょうか。ここでは、消化に良い食べ物の特徴についてご紹介します。自身の体調がすぐれないときはもちろんのこと、ご家族が体調を崩してしまったときにも、こちらの情報を役立てることが出来ると思うので、ぜひ参考にしてみてください。
- 温かく柔らかい食べ物
- 刺激が強く、胃に負担がかかるものはNG
- 食べやすいものをよく噛んで食べることも重要
温かく柔らかい食べ物がおすすめ
胃腸に優しく、消化に良い食べ物の特徴の一つが「温かく柔らかい食べ物」であることです。冷たい食べ物や固い食べ物を摂りすぎてしまうと、胃腸に負担がかかり、具合が悪化してしまうこともあります。
反対に温かく柔らかい食べ物は、胃腸に負担をかけず、ゆっくりと優しい消化活動を促します。また、体を温めてくれるため、心身ともにリラックスすることができ、体をしっかりと休めることが出来るでしょう。
うどんやそばを食べるときは、冷たいものよりも温かいものを、白米を食べるときも、おかゆにするなどを工夫をして、柔らかく、胃に負担をかけないようにすることが大切です。
刺激の強い味の食べ物は控えめに
味が濃い食べ物や、辛みの強い食べ物を食べすぎると、胃腸に負担がかかってしまいます。体調を崩しているときは、脂質が少なく、食物繊維が少ない食べ物を選び、胃腸の負担を減らしてあげると良いでしょう。
具体的には、コーヒーなどのカフェインを含む飲み物や、スパイスを含む辛みの強い食べ物は胃を刺激するため注意が必要です。ほかにも、揚げ物や炒め物などの脂っこい料理は極力避けることをおすすめします。食物繊維が豊富な食べ物は、お腹が緩くなってしまうことも考えられるため、お腹の調子が良くないときは、食べる量を調節してください。
胃に負担がかかる食材は避ける
繰り返しお話している通り、胃腸の調子が優れないときは、胃に負担がかかる食材は避けることをおすすめします。体調が悪いときは普段よりも調子を崩しやすいため、脂っこいものや甘いものを食べすぎると、胃もたれを引き起こしてしまうかもしれません。
胃の調子を崩してしまうと、体が回復するまでに時間がかかります。体調を崩しているときは、薄味で柔らかく、温かい食べ物を選ぶと良いでしょう。
よく噛んで食べることも大切
基本的なことではありますが、よく噛んで食べることも胃腸に負担をかけずに食事をする上では大切です。しっかりとよく噛んで食べることで、食べ物は消化しやすい状態になるため、胃腸の負担を減らすことが出来ます。
また、体力が落ちていてたくさん嚙むことが難しいという場合には、柔らかく飲み込みやすい食べ物がおすすめです。おかゆや雑炊、柔らかく煮たうどんやそうめんなど、食べやすいものを選ぶと良いでしょう。
食べる量は控えめに
食べすぎや飲みすぎも胃腸に負担をかけ、体調不良を引き起こす要因となります。おいしいからといって食べすぎたり飲みすぎてしまうと、消化不良が引き起こされて腹痛になったり、胃もたれや吐き気などの不調が発生する場合があります。
また、冷たい飲み物を飲みすぎると、体が冷え、お腹を下してしまうこともあるでしょう。風邪をひいたときや、胃腸の調子がすぐれないときは、食べる量や飲む量を調整するよう心がけてみてください。
消化に良いメニューは具体的にどんなもの?
消化に良く、胃腸に優しい食べ物の特徴について紹介しましたが、それらの要素を兼ね備えた食べ物が何なのかと聞かれると、パッと思いつかないですよね。
そこでここでは、消化に良いと言われているメニューを具体的に紹介します。家族の看病が必要なときや、自身が体調を崩してしまったとき、ぜひこちらのメニューを食べてみてください。胃腸が休まり、回復に専念できるはずです。
主食編:定番メニューのおかゆ
柔らかく炊いたご飯や、温かいおかゆは、消化に良いメニューの代表格と言ってもいいでしょう。 おかゆは、消化吸収の妨げになる食物繊維が少ないので、胃に残っている時間が短く、胃への負担を減らすことが出来るのです。
また、水分を多く含んでいるため、下痢や嘔吐で失った水分を補うはたらきもあります。卵や梅など、食べやすい味付けにアレンジしやすい点もポイントです。胃腸の調子が優れないときは、ぜひおかゆを作ってみてください。
主食編:しっかりと煮たうどん
柔らかく煮込んだうどんも、体調を崩したときに食べる主食としておすすめです。炭水化物が大半を占め、食物繊維が少ないうどんは、胃に負担をかけにくい食べ物であると言われています。温かいうどんは体を温めるにも役立つので、風邪をひいた時や、腹痛があるときにもおすすめです。
冷たいものよりも温かいものの方が消化に良いので、胃腸を休めたいときには、温かいうどんを選んでみてください。トッピングも脂っこいものや味の濃いものは避けましょう。
主菜編:子どもにも人気なたまごメニュー
消化率と栄養価が高い卵は、体調を崩した時にぜひとも食べていただきたい食べ物です。特に、半熟卵やゆで卵などの食べ方は、胃に負担をかけにくく、栄養を十分に摂取することが出来るため、体が弱ってしまったときにもぴったりです。
また、卵は簡単に調理しやすい点も長所の一つ。消化に良いメニューのアレンジにも役立てることができます。例えば、おかゆに溶き卵を入れ、少し火にかけると、栄養価が高く、味わいもマイルドな卵がゆが完成します。胃腸をいたわりたいときに、ぜひ作ってみてはいかがでしょうか。
主菜編:豆腐を使用した料理
湯豆腐や冷奴、白和えなどの豆腐を使用した料理も消化に良い食べ物として有名です。豆腐は大豆から消化の悪い繊維質を除いて、固めて作っているため、胃腸に負担をかけにくいのです。
豆腐は単品でも食べることが出来るため、体調が優れず、調理が難しい状況の時にも、手軽に食べることが出来る点も長所であると言えるでしょう。胃腸の調子が良くないときには、麻婆豆腐などの刺激が強いメニューは避け、卵とじやスープなど、温かく優しい味わいのメニューを選ぶことをおすすめします。
主菜編:白身魚を使った料理
脂質が少ない白身魚は、胃腸に負担をかけにくく、消化に良い食べ物の一つです。タラやカレイ、鯛などの白身魚を、油を使わずに焼き魚や煮魚として調理することで、胃に負担をかけずに栄養を摂ることができます。
フライや天ぷらなどのメニューも人気ですが、これらのメニューは脂質が高く、消化の妨げになることも多いです。体調を崩しているときには、油を使わない調理方法で魚料理を作ってみてください。
副菜編:食物繊維を含まない野菜
食物繊維は、人間の消化酵素では分解することができない栄養素なので、一気に食べると胃痛を引き起こしてしまうこともあります。そのため、体調を崩しているときは、食物繊維をあまり含まない野菜を使用したメニューを選ぶと良いでしょう。
だいこん、白菜、きゃべつ、にんじん、かぼちゃ、じゃがいもなどの野菜は、食物繊維を含まないため、胃腸に負担をかけずに食べることが出来ます。逆に、れんこん、ごぼう、オクラ、たけのこや、キノコ類、海藻類は食物繊維を多く含むため、体調を崩しているときは避けた方が良いでしょう。
副菜編:スープで体を温める
胃腸の調子が悪いときは、体を温めることをおすすめします。胃は、温めることで胃まわりの血行がよくなり、消化を助けてくれる効果が期待できます。温かいスープを飲むことで回復を目指すことが出来るのです。
スープを飲むときには、卵や食物繊維を含まない野菜を入れ、効率的に栄養を補給していきましょう。満腹感を得ることでリラックスることができ、しっかりと休むこともできるはずです。体調を崩してしまったときは、ぜひスープを飲んでみてください。
デザート編:フルーツで水分補給を
体調を崩してしまったときは、発汗や下痢、嘔吐など、様々な理由で体から水分が失われていきます。早めの回復を目指すためには、しっかりと水分補給を行うことが重要です。しかし、のどの痛みがあったり、吐き気が伴っている場合などは、飲み物を飲む回数も減ってしまいます。そのようなときには、食べ物から効率的に水分を摂取していきましょう。
フルーツには水分が豊富に含まれています。体調を崩しているときは、食後のデザートにフルーツを食べると良いでしょう。
デザート編:ヨーグルトやゼリーもおすすめ
ヨーグルトやゼリーなどのデザートは、口当たりがよく、胃腸にも負担をかけにくいので、体調を崩してしまったときにおすすめの食べ物です。柔らかく、少ない量で効率的にカロリーを摂取することが出来るため、早めに回復したいときは、ぜひ食べてみてください。
ただし、カフェインを含むコーヒーゼリーや、酸味の強いフルーツが入ったヨーグルトなどは注意が必要です。胃を刺激してしまう場合もあるため、胃腸の調子を悪くしているときは避けることをおすすめします。
コンビニで手軽に買える消化に良い食べ物とは?
消化が良く、胃腸に優しいメニューを紹介してきましたが、体調を崩してしまったとき、自分で食事の用意をするのは簡単ではありません。できれば、コンビニやスーパーなどで手軽に手に入った方がありがたいですよね。
そこでここでは、コンビニで手軽に買うことが出来る消化に良い食べ物を具体的に紹介していきます。お腹の調子が悪い時や、具合が悪いと感じた時は、ぜひこちらの内容を参考にしてみてください。
レトルトのおかゆ・雑炊
コンビニでは、レトルトのおかゆや雑炊が販売されています。湯煎またはレンジで温めるだけで簡単に食べることが出来るので、体調が悪く、体力がないときでもしっかりと栄養をとることができます。
温かいおかゆは、胃腸に負担をかけずに食べることができ、同時に体を温めてくれるため、回復食にもぴったりです。食欲が湧かないときや、腹痛があるときは、ぜひレトルトのおかゆや雑炊を購入してみてください。
うどん・そば
口当たりがよく食べやすいうどんやそばも、胃腸に優しいコンビニフードです。体調を崩し食欲が湧かないときも、お出汁が香るうどんやそばであれば、比較的食べやすいのではないでしょうか。
胃腸が弱っているときは、冷たいものよりも、温かいものを選びましょう。また、天ぷらなどの油っぽい食べ物がトッピングされているものは避けた方が良いでしょう。反対に、半熟卵や食物繊維を含まない野菜が乗っているものは、消化にも良く、おすすめです。
カップスープ
お湯を入れるだけで簡単に飲むことが出来るカップスープも、胃腸が弱っているときにおすすめのコンビニフードです。スープを飲むと、胃が温まるため、消化のはたらきをサポートすることができます。
ただし、ショートパスタが入っているカップスープには注意が必要です。ショートパスタはほかの炭水化物に比べると脂質が高いため、消化を妨げてしまう場合もあります。ショートパスタ入りのカップスープを飲む際は、しっかりとパスタが柔らかくなるまで熱を入れ、できる限り委に負担がかからないように意識してみてください。
茶碗蒸し
消化に良いコンビニフードを求めている方には、茶碗蒸しもおすすめです。茶碗蒸しは口当たりが良くて食べやすく、またやわらかくて胃腸への負担が少ないため、体調を崩しているときも食べやすい食べ物の一つです。
温めて食べることで、胃まわりの決行がよくなり、消化のはたらきが盛んになるため、体調の回復をサポートすることができるでしょう。
さらに、茶碗蒸しには卵や野菜など、栄養素が豊富な食べ物も含まれています。少ない量でしっかりと栄養を補給することができるため、体調を崩した際は、ぜひ茶碗蒸しを召し上がってみてください。
ゼリー・プリン
体調を崩してしまい、食べる体力が気力がわかないときには、ゼリーやプリンなどのデザートもおすすめです。甘くて口当たりが良いゼリーやプリンは、少ない量でしっかりとカロリーを確保することが出来るため、風邪をひいてしまったときや、胃腸が弱ったときにぴったりの食べ物です。
ただ、冷たい食べ物を食べすぎると、体が冷え、調子が悪化してしまうこともあるため、食べる量には注意が必要です。また、ゼリーやプリンを食べて食欲が湧いたときには、しっかりと食事を摂ることをおすすめします。
まとめ
今回は消化に良い食べ物について紹介いたしました。体調を崩し、胃腸が弱ってしまったときには、消化に良い食べ物を食べ、体をいたわりながら回復を目指すことが大切です。消化に良い食べ物には、「薄味」「柔らかい」「温かい」などの特徴があります。これらの要素を満たす食べ物であれば、体調を崩したときも安心して食べることが出来るでしょう。
また、消化に良い食べ物を意識的に取り入れることのほかに、よく噛んで食べることや、暴飲暴食をしないように注意することも重要です。当たり前のことではありますが、これらに気を付けることで、胃腸への負担を大幅に軽減することが出来ます。
消化に良い食べ物を食べることで、胃腸のはたらきが整い、体の調子も改善していきます。具合の悪さを感じた時は、ぜひ消化に良い食べ物を意識的にとり入れてみてください。
- 消化に良い食べ物を食べることで、胃腸への負担を軽減することが出来る
- 脂質や食物繊維は消化に悪い場合があるため注意が必要
- よく噛んで食べることや食べる量を調整することも重要
記事の監修
福光 佳奈子
漬け込み酒マイスター・ECサイト「イエノミライフ」運営
札幌市生まれ。
大学卒業後、広告会社やメーカーに勤務。会社員時代より漬け込み酒作りをはじめ、これまでに1,000種類を超える漬け込み酒レシピを開発。
現在は、食や健康に関する執筆や監修、セミナー講師などをしている。
麦焼酎「いいちこ」を使ったレシピ開発も多数手がける。
著書「体にうれしい果実酒・野菜酒・薬用酒200」(秀和システム)は、台湾やシンガポールなど世界5か国で翻訳版も出版。女性セブン、AERA、FLASH、Yahoo!ニュース、日本経済新聞など取材実績が多数ある。
保有資格は、野菜ソムリエプロ、薬膳インストラクター、睡眠コンサルタントほか。