素敵な意味を持つ花を選ぼう!花言葉に「愛」が含まれている花は?
花は色鮮やかで美しく、飾ると空間の雰囲気をパッと変えることができます。生花店の店頭に並ぶたくさんの花を見るだけでも気持ちが明るくなりますね。どの花にしようかと迷っている間もウキウキするという方も多いのではないでしょうか。プレゼントとしても多くの方に喜ばれるアイテムです。
花は見た目で選ぶのももちろん素敵ですが、そのときの気持ちに合う花言葉を持つものを探すのもおすすめです。そこで今回は、花言葉に「愛」が入っている花をまとめてご紹介します。プレゼント選びの参考になさってくださいね。
- 花言葉にはどんなものがあるか興味がある方
- 想いを込めて花を贈りたい方
- 避けた方がいい意味を持つ花を知っておきたい方
目次
花言葉の歴史
花言葉の起源には諸説ありますが、アラビア地方で行われていた「セラム」という風習が元になったのではないかといわれています。これは、花や果物、絹糸などの小さなプレゼントに想いを託して贈り、気持ちを伝えるというもの。それが「花に意味を持たせて贈る」ことに繋がり、18世紀にヨーロッパへ伝わったとされます。
19世紀になると西欧社会では草花と特定の意味を組み合わせることが盛んに行われるようになりました。やがて明治初期には日本にも花言葉が伝わります。最初はヨーロッパで使われていた意味をそのまま使用していましたが、次第に日本特有のものも増えていきました。
しかし、2004年、バイオテクノロジーにより青いバラが遂に完成します。
そこで、オーストラリアの企業とともに研究に携わったサントリーフラワーズにより、新しく「夢かなう」「奇跡」「神の祝福」という花言葉がつけられました。
花言葉の4つのパターン
「この花はどうしてこんな意味を持っているんだろう」と疑問に思ったことはありませんか?さまざまなケースがありますが、大きく分けて4つのパターンがあるようです。
まず、見た目から連想されるもの。例えば、花の形がひらひらと飛んでくる蝶に似ていることから、コチョウランには「幸せが飛んでくる」という花言葉が選ばれました。「花の女王」とよばれるほど豪華で美しいダリアには「優雅」や「気品」という意味があります。
また、生態からつけられることもあります。太陽の方に向いて咲くヒマワリの花言葉は「あなただけを見つめる」ですし、土壌によって花の色が変わる紫陽花は「移り気」という意味を持っています。
ギリシャ神話などを元にした言い伝えによって決められたケースも数多く見られます。有名なところでは、「愛」と「美」が花言葉のバラは、愛と美の女神アフロディーテが生まれたときに大地が生み出したとされています。チューリップもそのひとつです。昔、3人の騎士に想いを寄せられた少女がいました。1人を選ぶように迫られ、困った少女は花の女神フローラに頼み、自身を花に変えてもらいます。そうして生まれたとされるチューリップの花言葉は「博愛」「思いやり」です。
さらに、植物が持つ効能から選ばれたものも。ケシの花は麻酔薬や睡眠導入剤として使われていたことがあるため「いたわり」という意味を持っています。また、キダチアロエは火傷の炎症を和らげる効果や胃腸を整える効果が期待できることから、「健康」や「万能」という花言葉になりました。
このように花言葉はさまざまな理由で選ばれていますが、国によって異なったり、ひとつの花が相反する意味を持っていたりすることがよくあります。よほど慎重にならなければいけないシーンを除いて、ひとつの情報として参考になさると、花の楽しみ方が増えるのではないでしょうか。
花の本数で表す「愛」
それぞれの花が持つ意味だけでなく、花の本数でも愛情を表すことができます。どの花でも共通しているので、意味を持たせたプレゼントとして花束を贈るときに取り入れてみるのもいいかもしれませんね。
- 3本…愛している
- 4本…一生愛し続ける
- 11本…最愛
- 16本…不安な愛
- 17本…絶望の愛
- 40本…永遠の愛を誓う
- 99本…永遠の愛
バラだけで作った花束もおしゃれで人気がありますね。バラは上記のもののほかに100本なら「100%の愛」、108本で「結婚してください」、そして、999本は「何度生まれ変わってもあなたを愛する」という意味になりますよ。
それでは、ここからは「愛」が入っている花言葉を持つ花をご紹介します。まずは、シンプルな「愛」「愛情」からスタートです。
「愛」や「愛情」を花言葉に持つもの
「愛」という花言葉を持つものとして有名なのはバラ。中でも赤いバラには「愛情」と「あなたを愛しています」という意味があります。紫のスミレも「愛」、そして、赤いコスモスやアサガオ、ナシの花は「愛情」という花言葉を持ちます。
同じく夏の花ヒマワリは「愛慕」という意味を持っています。
また、細い茎の先に赤茶色の花をつけるワレモコウも同じく「愛慕」です。
昔は止血や下痢止めの効果があるとして薬草として重宝されたそうですよ。
ピュアな愛を伝える花
豪華な花の代表ともいえるコチョウランと白いカーネーションの花言葉は「純粋な愛」です。同様に「純愛」を花言葉に持つのはナデシコ。漢字では「撫子」と書き、その昔、小さな花が「撫でたくなるほど可愛い子」を連想させることから名づけられたといわれています。色によっても違いがあり、ピンクのナデシコは「純粋な愛」ですが、八重咲きの赤い花になると「純粋で燃えるような愛」という意味になりますよ。
「真実の愛」という花言葉を持つのは、秋になると漂う香りが印象的なキンモクセイ、青くて小さな花が可憐なワスレナグサ、そして、恋占いの花としても有名なマーガレットがあります。白いマーガレットは「心に秘めた愛」という意味も持っています。さらに、レモンやピンクのチューリップの花言葉は「誠実な愛」。また、赤いバラの蕾は「純粋な愛に染まる」です。
「永遠の愛」という意味を持つ花
アイビー(へデラ)は、丸みのある星形の葉が印象的な蔓性の植物。花は10月頃に直径6㎜ほどの黄緑色のものが群生して咲き、冬の終わりには黒に近い紫色に変化します。アイビーは強健でよく生長することから「繋がりが途切れない」ことを想起させ「永遠の愛」という花言葉になりました。一方で「死んでも離れない」という意味もありますよ。
ほかに「永遠の愛」という花言葉を持つのは、ツバキによく似た常緑の低木であるピンクのサザンカ。また、別名「カンザクラ」とも呼ばれるプリムラ・シネンシスも同じ花言葉です。冬から春にかけてサクラソウに似た直径3〜4㎝の可愛らしい花を咲かせます。
夏に涼やかな花を咲かせるキキョウは「永遠の愛」のほかに「深い愛情」という意味も。そして、赤いチューリップは「永遠の愛」に加えて「真実の愛」や「愛の告白」という意味も持っています。
ずっと変わらない愛情を伝える花言葉
「変わらぬ愛」という意味を持つのは、黄色やオレンジの花が印象的なマリーゴールド。暑さに強いので、花が少なくなりがちな夏に鮮やかな色で目を楽しませてくれます。また、花びらが薄くて光沢があり、ひらひらと風に揺れる様子が美しいゴデチアや、春に可愛らしい小花を咲かせる球根植物のシラーも同じ花言葉です。
似たような意味を持つ花もあります。小さいながらもバラ特有の豪華さを持つミニバラは「果てしなき愛」、葉や茎が白くて短い毛で覆われている小花のスイセンノウは「私の愛は不変」です。そして、砂漠などの過酷な環境でも生き続けるサボテンには「枯れない愛」という花言葉があります。
静かで控えめな愛
母の日に贈る花として定着しているカーネーションの花言葉は「無垢で深い愛」。赤なら特に「母への愛」、オレンジには「純粋な愛」という意味があります。真っ直ぐに伸びる茎にたくさんの花が連なるグラジオラスのピンクの花は「ひたむきな愛」という意味です。
4〜10月と開花時期が長いヘリオトロープは、小さな紫や白の花を咲かせるハーブ。チェリーパイに似た香りを放ちますよ。この花には「献身的な愛」という意味があります。甘い香りのする白い花を咲かせるスイカズラも同じ花言葉です。
古くから日本人に愛されてきたピンクのツバキには「控えめな愛」という意味があります。スミレに似た小さな花を咲かせるセントポーリアは「小さな愛」。窓辺によく飾られていたことから「深窓の美女」という意味も持っています。
鮮やかな色で花の形が似ていることから「貴婦人のイヤリング」とも呼ばれているフクシアの花言葉は「つつましい愛」。これは花が下を向いて咲くことが由来とされています。
寒い時期にじっと耐えて多くの花を咲かせ続けるこの花についたのは「無言の愛」という花言葉でした。
また、夏の夕方に開花し、朝にはしぼんでしまうツキミソウの花言葉も同じ。人目を避けるようにひっそりと花を咲かせることからこの花言葉が選ばれたそうです。
明るいイメージの愛の花言葉
「明るい愛」という意味を持つのはユリオプスデージー。花の少ない寒い時期に、マーガレットに似た形の黄色い可愛らしい花を咲かせます。「夫婦円満」という意味もありますよ。
5枚の青い花びらがまるで星の形のように広がっていることで人気の小花、ブルースターの花言葉は「幸福な愛」。そして、ドライフラワーになってもきれいな赤やピンクの色が残るセンニチコウは、その特徴から「色褪せぬ愛」。また、古くから日本に自生し、たくさんの小さな紫の実をつけるムラサキシキブの花言葉は「愛され上手」です。
春の訪れを感じさせるタンポポ。綿毛を飛ばした経験がある方は多いのではないでしょうか。タンポポはヨーロッパでは古くから恋占いに使われていたとか。そのため、「真心の愛」や「愛の信託」といった花言葉が選ばれています。
同じく春に小さな花を咲かせるワイルドストロベリーとイチゴは「尊重と愛情」という花言葉を持っています。どちらもキリスト教で聖ヨハネと聖母マリアにイチゴが捧げられたことに由来しています。
また、中央にある花を包み込むように幾重にも葉が重なる様子から「愛を包む」という花言葉もつきました。
愛の告白
「愛の告白」という意味を持つのはベゴニア。葉の形がハートに見えることからこの意味になったそうです。赤いチューリップにも同じ意味がありますが、ピンクになると「愛の芽生え」に変わります。同じピンクでもコチョウランの花言葉は「あなたを愛しています」です。
花の中心は黄色で、その色の対比も美しいです。
株は自然とこんもりと丸くなり、ほんのり甘い香りもすることから、愛の告白をする可愛らしい少女を連想させ、「あなたを愛します」という花言葉になったといわれています。
「高貴」「高潔」といった気高い意味を持つキクですが、強さと美しさを兼ね備えた赤いキクになると「あなたを愛しています」や「愛情」といった花言葉になります。また、アネモネ全体の花言葉は「儚い恋」や「恋の苦しみ」といった悲しげなものですが、赤になると「あなたを愛しています」に。色による意味の変化も興味深いですね。
強い思いを伝える
小菊に似た見た目で多くの種類があるアスター(エゾギク)の紫の花には「私の愛はあなたの愛より深い」という意味があります。冬に赤い実をつけ、お正月の飾りにもよく使われるナンテンは「私の愛は増すばかり」。また、ふわふわとした花びらや葉が印象的なフランネルフラワーは「いつも愛して」です。白く可愛らしい花が長期間咲き続けることからつけられたようですよ。
人気のあるガーベラの花言葉は「神秘」ですが、黄色の花なら「究極の愛」、赤だと「燃える神秘の愛」という意味になります。そして、可愛らしいピンクのカーネーションには「熱愛」と「女性の愛」という意味があります。
紫は聖母マリアの衣服の色。
聖母マリアをどんなに愛していても、それは尊敬であって恋愛にはならないことからこの花言葉になったといわれています。
愛の終わりを感じさせる花言葉
秋にピンク色の花を咲かせるシュウメイギク。どことなく儚げな雰囲気があることから「薄れゆく愛」という花言葉がつきました。同じ意味を持つのは黄色いバラです。「友情」や「思いやり」といった花言葉もあるので友人や家族の間で贈る場合はいいのですが、恋人からもらうとシーンによってはドキッとするかもしれませんね。
似た意味の「離れゆく愛」という花言葉を持つのはハス。開花している期間が4日前後と短く、花びらが1枚1枚散っていくことから選ばれたといわれています。
一方で、もう一度相手の気持ちが戻ることを願う意味を持つ花もあります。秋から春にかけて可憐な花を咲かせる黄色いスイセンには「もう一度愛してほしい」「私の元へ帰って」といった意味があります。また、秋に黄色い花を咲かせるツワブキの花言葉は「愛よ甦れ」です。
逆に、突き放すような意味を持つのは、春や秋に花壇を華やかにしてくれるゼラニウム。色によって違いがありますが、白い花の場合は「私はあなたの愛を信じない」という意味を持っています。
さまざまな愛
葉脈だけが残ったような形の葉と星形の小さな花が特徴的な蔓性の植物ルコウソウの花言葉は「繊細な愛」。ですが、もうひとつ「元気」という意味も持ち、繁殖力旺盛なので夏にグリーンカーテンとしても使われます。
冬に柔らかなピンクや白い小さな花を咲かせるプリムラ・マラコイデスの花言葉は「気取らない愛」。派手さはなくても、可愛らしく清楚な雰囲気があるこの花にふさわしい花言葉です。
田んぼの畔などに咲いていて、古くからお盆の御供え花としてよく使われてきたミソハギ。花を見ると亡くなった方を思い出すことから「切ないほどの愛」や「愛の悲しみ」という意味になりました。
トケイソウはまさに時計のように見える独特の姿をしています。この花はキリストの受難を象徴する花としてイエズス会の宣教師がキリスト教の布教に使いました。このことから花言葉は「聖なる愛」となっています。
見た目に豪華、さらに切り花にしても持ちがいいので、ブーケにもよく使われています。
花言葉は「愛の絆」や「豊かな愛」ですが、ピンクの花なら「ふくよかな愛情」、白は「ひそやかな愛」、紫は「おおらかな愛情」と、さまざまな愛が表現されています。
穏やかな白い花の花言葉
まとまった雨が降った後に白く清らかな花を咲かせる球根植物のゼフィランサスは、その姿から「汚れなき愛」という花言葉になりました。
小さな白い花が集まっている様子がレースのようにも見えることから名づけられたホワイトレースフラワー。花言葉は見た目の印象にぴったりの「細やかな愛情」です。
仲睦まじい様子が伝わってくる「相思相愛」という意味を持つのは白いバラ。同じく白いアザレアは「あなたに愛されて幸せ」です。
春に白い花を咲かせるユキノシタは、葉の搾り汁が中耳炎やひきつけなどの子どもに多い病気に役立っていたことから、「深い愛情」という意味になったといわれています。
まとめ
花言葉は花の見た目や生態、昔からの言い伝え、効能などからつけられています。特に「愛」という言葉が入った花言葉は非常にたくさんあります。シンプルに愛情を伝えるものや、ずっと変わらない気持ち、強い思い、また、静かな愛、明るく穏やかな愛、そして、愛の終わりを告げるものなどさまざまです。
同じ花でも色によって意味が変わったり、花の本数に意味を持たせることもあります。シーンやお気持ちに合わせて花を選ぶときのヒントにしてくださいね。
- 花言葉は花の見た目や生態、言い伝え、効能などによってつけられたものが多い
- 「愛」が含まれる花言葉はバリエーション豊か
- 花言葉を参考にして、プレゼントする花選びを楽しもう