クリスマスを演出するフラワーアレンジメントの楽しみ方とは
記事の監修
小川 美穂子
インテリアコーディネーター
2013年にインテリアコーディネーターの資格取得後、インテリア業界にて経験を積みフリーランスとして独立。Smiliving(微笑みがこぼれる生き方を)という屋号のもと、個人邸のインテリアコーディネートや店舗デザインを中心に活動中。
色彩検定2級、整理収納アドバイザー2級の資格保有。
フラワーアレンジメントは季節によって使う花を変えることで、様々な表情に変化するというのも魅力の一つです。シーズンイベントに合わせて作られたフラワーアレンジメントを部屋に置いておくだけで、イベントの雰囲気を作り出すことができますね。
そこで今回は、クリスマスにスポットを当て、フラワーアレンジメントを使ってクリスマスインテリアを楽しむためのポイントをご紹介していきます。
- クリスマスのフラワーアレンジメントについての知識を深めたい方
- フラワーアレンジメントを使って簡単にクリスマスらしいインテリアを楽しみたい方
- 自分で効果的にフラワーアレンジメントを取り入れながら、クリスマスらしく部屋をデザインしてみたい方
目次
クリスマスのフラワーアレンジメントの特徴
クリスマスシーズンが近づくと、街の花屋さんでもクリスマス仕様にデザインされたフラワーアレンジメントがたくさん並びます。それらのフラワーアレンジメントを眺めていると、パッと見ただけで「これはクリスマスに飾るもの」というのがわかるような特徴があるのです。
クリスマスケーキに様々な種類があるように、フラワーアレンジメントのデザインも様々です。大きなものからミニサイズまで、使用される花材や色味も型にはまっていません。
お店によっても傾向が異なりますので何軒かはしごしてチェックしてみても楽しいですよ。
元々はイエス・キリストの降誕を祝う日として位置づけられていたクリスマス。その由来に基づき聖なる日、厳かな日という雰囲気も受け継がれていますが、現在は恋人同士で過ごすロマンチックな日や、家族が集って祝う楽しい日、温かいひと時といったイメージも広まっていますよね。そのようなクリスマスの多様なイメージにぴったりなフラワーアレンジメントには、どのようなものがあるのでしょうか。
クリスマスカラーやシックな色遣い
まずクリスマスらしさを演出する特徴として挙げられるのは、「クリスマスカラー」が取り入れられていること。クリスマスカラーといえば赤と緑が定番ですよね。また、白や金色などもよく組み合わせる色として選ばれています。
- 赤…「キリストの血」、「神の愛と寛大さ」。サンタクロースの服に使われる色としても有名。
- 緑…「力強さ」、「永遠の命」。クリスマスツリーやリースに使われるモミの木など常緑樹の色。
- 白…「純潔」、「潔白」。雪の色、ホワイトクリスマスのイメージ。
- 金…「高貴」、「希望」、「大切さ」。クリスマスツリーの頂上に飾る星、トップスターの色。キリスト生誕の際にあらわれたとされる「ベツレヘムの星」のシンボルである。
クリスマスカラーが施されたフラワーアレンジメントは、一目見ただけでクリスマスを連想しムードを高める効果を持つといえるでしょう。ポップで賑やかな雰囲気のものもあれば、シックで深みのある仕上がりのものも多く、同じクリスマスカラーを使っていても多様なタイプのフラワーアレンジメントが作り出されています。
よく使われる植物
フラワーアレンジメントに使用される花や実、葉などの植物にも、クリスマスらしさが表現されています。クリスマスの花であるクリスマスローズや、プレゼントに使われやすいバラ、赤い葉が特徴的なポインセチアなどが組み合わさると、植物だけでもクリスマスムードが十分に出ますよね。
また、花だけでなく姫リンゴなどの実や松ぼっくりが使われることも多いです。実や穂を用いることには豊作祈願の意味合いが込められることが多く、クリスマスリースの定番の素材としても親しまれています。同じように実や穂をフラワーアレンジメントに用いることで豊作や冬の蓄えが連想され、豊かな気持ちになれそうですよね。
また花とともに、魔除けの意味合いが強い柊や常緑樹の定番であるモミの木が添えられることで、家族を守る・永遠を願うといった意味合いが生まれます。クリスマスならではの意味を含む植物を使うことで、見た目が美しいだけでなくお守りのような存在としてフラワーアレンジメントを活用することもできそうですね。
- 花・観葉植物…クリスマスローズ、赤いバラ、ポインセチアなど
- 実…姫リンゴ、柊など
- 葉…モミ、柊など
クリスマスらしい容器や装飾
フラワーアレンジメントはオアシスを土台とし容器に入れられるのが基本です。その容器には、カゴや木箱が用いられることが多いですが、クリスマスのアレンジメントにはちょっと変わったものが使われることも。クリスマスプレゼントをイメージしたギフトボックスや、長靴型の容器などユニークなデザインのものもよく見かけられます。
王道のシックなイメージを好む人はカゴや木箱を、遊び心のあるインテリアを楽しみたい場合は、変わった容器を選んだり明るい色のものを選ぶとイメージに合った雰囲気づくりができるでしょう。
また、ナチュラルで温かみのあるインテリアが好きな人は、麻布やフェルトで花器を包むのもおすすめです。
自分でアレンジメントを作る場合は、デザインだけでなくサイズもよく見て選ぶようにしましょう。口の狭すぎるタイプを選ぶと、オアシスが十分に入らずあまり花が生けられなくなってしまいます。
どのくらい花材を使用するか、イメージを考慮しながら適切なサイズの容器を選ぶことが大切です。
クリスマスのフラワーアレンジメントの飾り方
シックなものを選ぶか、ポップで楽しいデザインのものを選ぶかは完全に好みによりますが、部屋の雰囲気に合うものを選ぶとなじみやすいでしょう。落ち着いたナチュラルテイストの部屋にポップなフラワーアレンジメントを置くと、アクセントとなる反面子どもっぽいちぐはぐな雰囲気になってしまうことも。
小さなお子さんのいる家庭などではそれでも問題ないのですが、インテリアとして統一感を持たせたい場合はシックなタイプを選んだ方が無難でしょう。
また、フラワーアレンジメントには様々な大きさがありますよね。大きさによっても効果的な飾り方は変わってきます。ただ置くだけで簡単に雰囲気を出したい人は大きめのもの、並べて飾る、他のアイテムや小物との組み合わせを楽しみたい場合は中くらい~小ぶりサイズを選ぶのがおすすめです。
フラワーアレンジメントを購入する時点で、部屋のどこに飾るか決めておくと選びやすいです。
いざ飾ってみた時に大きすぎた、小さすぎた、部屋の雰囲気に合わないといった失敗も防ぐことができますよ。
大きめのものは目立つ場所に飾ろう
初心者でもクリスマスのインテリアを簡単に楽しめるコツは、部屋の中のよく目につく場所に大きめのフラワーアレンジメントを置くことです。窓際の棚や、テーブルの中央にどんと置くだけで、十分に存在感を出しますよ。その際、フラワーアレンジメントの周りにはごちゃごちゃものを置かずにすっきりさせておきましょう。特にクリスマス向けのフラワーアレンジメントは、一つだけでも華やかな飾りとして出来上がっています。
大きめのものを飾る場合は、シンプルな飾り方にすることで最もフラワーアレンジメントの魅力が発揮されやすくなるでしょう。
ダイニングテーブルの中央に置けば、テーブルコーディネートの中心となります。
このとき、フワラーアレンジメントがテーブル幅の約1/3を占めるように飾るとバランス良くテーブルの上に飾れます。クリスマスパーティーを盛り上げる役割にもなるでしょう。
他のアイテムと組み合わせる効果的な飾り方
フラワーアレンジメントを置くだけでも十分素敵なのですが、部屋全体をクリスマスムードに仕上げたい場合はリースやスワッグなど、他のフラワーアイテムと組み合わせるのもおすすめです。
すべてのアイテムがパッと目に入るようにするには、同じ壁面に飾るのがポイント。そうすることで、フォーカルポイント=視線が集まる場をつくることができ、空間に奥行きが出て部屋を広く感じられたり、空間が引き締まって見えたりするメリットがあります。
例えばフラワーアレンジメントを置いた台の後ろの壁にリースを飾るといいでしょう。リースは高めに、アレンジメントは低めに置くことで目線が分散されクリスマスの雰囲気をより広く楽しめます。
広い空間をクリスマスムードに仕上げるためには、ただアイテムを飾るだけでなく引き算も重要です。クリスマスと関係のない飾りや雰囲気と合わない雑貨などは妨げになりますので一時的に撤去するなど隠した方がいいでしょう。
フラワーアレンジメントを使ったクリスマスコーナーの作り方
ただフラワーアレンジメントを置いて飾るだけでは物足りないという人におすすめなのが、部屋の一角を使ってクリスマスコーナーを作ること。フラワーアレンジメントを中心に、周りにどんぐりや松ぼっくり、りんごなどの実、モミやヒイラギの葉、枝などを無造作に置いてみたり、雪だるまやサンタクロースの人形を一緒に飾って楽しみましょう。
さらに、テーマや使用する色を2~3色に決めて飾ると統一感のあるクリスマスコーナーができますよ。
コーナーとして他のものと一緒に飾るなら、あえて小さめのフラワーアレンジメントを選んでも大丈夫です。キャンドルと一緒に飾り、夜は蛍光灯を消してキャンドルの灯りを楽しむというのも素敵ですね。雑多な印象にしたくない場合は、飾るものを3つに絞るのがおすすめです。
このとき、高低差をつけながら三角形の構成(高さのあるものを中心に正三角形や二等辺三角形になるように配置する)を意識すると、バランスが良くまとまりのあるクリスマスコーナーを演出することができますよ。
窓際にクリスマスコーナーを作る場合は、透け感のある飾りを用いると効果的です。
特にステンドグラスやハーバリウムなどを飾ると光が透けてとても幻想的な印象に。ただし直射日光が当たるとフラワーアレンジメントが傷みやすくなるため、日差しの強くない方角の窓を選んで下さいね。
広いスペースを使って飾る場合はタイプの異なるフラワーアレンジメントを2~3個並べても可愛いですよ。赤や緑の布を壁や台にかけて、高さを出した飾り方にすると、部屋の雰囲気がよりクリスマスらしくなります。プレゼントボックスやオーナメントなどと一緒に飾って楽しい雰囲気を作りましょう。
まとめ
クリスマスのためのフラワーアレンジメントが部屋にあるだけでも、さりげなくクリスマスの雰囲気を出せて、楽しい気持ちになれます。出来上がった作品ではありますが、飾り方によって見せ方を変えることはできるので、どんな雰囲気のインテリアにしたいか考えながら、上手に使って下さいね。
- クリスマスカラーやクリスマスの定番花材を用いたフラワーアレンジメントを選ぶと雰囲気を作りやすい
- 簡単にクリスマスインテリアを楽しみたいなら大きめのフラワーアレンジメントを目立つ場所に置けばOK
- 小ぶりなタイプを並べたりリースなどとの組み合わせやクリスマスコーナーを作ったりと多様な楽しみ方ができる
記事の監修
小川 美穂子
インテリアコーディネーター
2013年にインテリアコーディネーターの資格取得後、インテリア業界にて経験を積みフリーランスとして独立。Smiliving(微笑みがこぼれる生き方を)という屋号のもと、個人邸のインテリアコーディネートや店舗デザインを中心に活動中。
色彩検定2級、整理収納アドバイザー2級の資格保有。