フラワーインテリアを楽しもう!花のある部屋作りのコツをご紹介
記事の監修
只野 麻美
インテリアコーディネーター
マンションの設計に関わる業務を5年勤め、その間にインテリアコーディネーターや色彩検定などの資格を取得しました。これまでの知識や経験を活かし、「実際に取り入れてみたい」と思えるような花やインテリアの可能性を紹介していきます。
「フラワーインテリア」という言葉をご存知でしょうか。聞いたことがないという人も多いかもしれませんね。花が好きで日頃から家の中で生けて楽しんでいる人や、花で作られたアイテムを部屋に飾っている人もいるのではないでしょうか。
それがまさにフラワーインテリアなのです。ここでは、花を暮らしに取り入れながら、さらにインテリアを楽しむコツをご紹介します。
- 気軽に花を飾りたい方
- フラワーインテリアにどんなアイテムを選べばいいかわからない方
- フラワーインテリアを暮らしに取り入れ楽しみたい方
目次
フラワーインテリアで癒しの部屋作り
フラワーインテリアとは、花を使って空間づくりを楽しむことです。好きな花を飾って部屋の雰囲気を明るくしたり、癒されたり。花が部屋のインテリアの一部となって、お気に入りの空間を演出しているのです。そのフラワーインテリアの楽しみ方は様々です。
まずは好きな花を好きな器に入れて、好きな場所に飾ることから始めましょう。
そこからさらに、花を使って作られた飾りをインテリアに取り入れたり花の飾り方をちょっと工夫してみたりと、ただ花を飾るだけではないワンランク上の時間を楽しんでいただけます。
花で作られたアイテムを飾る
まずは、花で作られたアイテムを飾って楽しむフラワーインテリアについて見ていきましょう。花で作られたアイテムには様々なものがありますが、代表的なのはリース、スワッグ、ハーバリウム。これらは、フラワーインテリアを簡単に楽しむことができるおすすめアイテムです。
リースはクリスマスに飾るイメージですが、使う花によって雰囲気がガラッと変わるので、季節を問わず楽しむことができます。スワッグは生花やドライフラワーなどを束にして紐で縛り、吊るして飾る素朴なアイテムなのでナチュラルな部屋を無理なくおしゃれに演出してくれます。
ハーバリウムは中に入れる花の色で印象が変わるのが特徴的です。窓際に置いておくと、光が当たってとてもきれいです。いくつか並べて飾るだけでフラワーインテリアが楽しめますよ。
それでは、それぞれの特徴やメリットについて詳しく見ていきましょう。
リースで優しい空間に
リースは様々な植物や花などを組み合わせて輪の形にした飾りです。クリスマスのイメージも強いですが、草やツルなどの植物と花の組み合わせによってイメージが大きく変わります。そのため、一年を通して楽しめるインテリアアイテムであり、好みの色や形の花を組み合わせてオリジナルリースを作ってみるのもいいでしょう。
季節感を出すのなら花だけでなく海をイメージさせる貝殻をプラスして夏らしさを出し、どんぐりや松ぼっくりなどで秋らしい雰囲気を演出できます。夏をモチーフにしたリースならブルーとホワイトを組み合わせた西海岸風のインテリアにも合いますね。
また、色の持つ心理的な効果を活用してリースの素材を選ぶのもおすすめです。ミモザのような黄色ベースのリースを飾ると気分も明るくなり、青や紫がメインのアジサイなら心を落ち着かせる効果もありますので、そうした色の特徴を活かすのもいいでしょう。
四季を感じる素材を選べば、様々な種類のリースを一年中楽しむことができます。花以外の素材にも注目し、手作りでオリジナルリースに挑戦してみるのもおすすめです。飾る際には玄関のドアにかけてウェルカムボードのように使うことで客人を迎えたり、壁に飾る時は目線の位置を意識するのがポイントです。
部屋に入った際に視線が集まるポイントを意識して配置することで、ナチュラルな部屋や落ち着いたモダンな部屋のアクセントになります。
スワッグでナチュラルな雰囲気に
スワッグは、生花やドライフラワー、プリザーブドフラワーなどを使って束にして吊るした飾りです。花束を逆さにしたような形や横長の形、三日月のような形など、様々な形があります。リースよりも素朴で、インテリアになじみやすい見た目なのでナチュラルな部屋をおしゃれに演出してくれるのが特徴です。
リースと同じく使う素材によってイメージが変わり、季節感を出しやすいという魅力があるためフラワーインテリアとして気軽に楽しめます。スワッグはグリーンやベージュの草花を中心に淡い色のピンクなどのカラーを加えたタイプが多くあり、おしゃれに飾れるアイテムの一つといえます。
また、木製の家具やテーブルを使用した部屋に馴染みつつ、ほんわかとしたカラーに和まされるため試しに飾って雰囲気の変化を見るのはいかがでしょうか。
また、花材さえあれば簡単に手作りもできますよ。
ハーバリウムならお手入れも簡単
ハーバリウムは花をはじめとした植物を専用のオイルに漬けこんだものです。植物の標本ですのできちんと密栓された状態で保管していれば、1年以上の間は大きな変化もなく飾っておくことができます。瓶詰めのため埃などがついてもサッと布でふくだけというお手入れの簡単さも魅力の1つです。
ハーバリウムはコンパクトなものが多いため飾る場所を選びません。また、生花と違いガラス瓶に入っているので、花粉が飛ぶこともありませんし、湿度や日差しなどを気にならないのもいいですね。
そのため、仕事用のデスクや食卓、お風呂場やトイレなどにも気軽に飾ることができ、いくつか並べることで華やかな印象を与えるフラワーインテリアとなります。
一方で、ハーバリウムの取り扱いに関しての注意点も押さえておきましょう。
- 紫外線によって劣化しやすくなってしまうため直射日光を避けた場所に飾る
- ガラス容器を使用しているものが多く、重みもあるので落下の恐れがあるような高いところには飾らない
- オイルを使用しているため火気の近くに飾らない
- カビや色あせ、誤飲の原因にもなるので、瓶の蓋は破棄するとき以外開けない
ハーバリウムは太陽の光を当てると花の色の鮮やかさが増して透明感も強調されて美しいですが、ハーバリウムの劣化を速めてしまいます。そのため、陽射しの強い季節は窓辺に置きっぱなしにしないよう気を付け、太陽光に透かして楽しむのは鑑賞する時間だけにしましょう。室内光だけでも十分に美しさを堪能することができます。
白や黒といったモノトーンを基調としたインテリアに鮮やかな赤や青、黄色の花が入ったハーバリウムを。ガラステーブルやレザーのソファを配置し、高級感のあるホテルライクな部屋にカラフルなハーバリウムを合わせるのもおすすめです。また、好きな花の入ったハーバリウムを洗面室や玄関の棚に飾ってふとした時に見えるようにしておくのもいいでしょう。
花の飾り方で遊ぶ
花の飾り方をちょっと工夫するだけで、遊び心のあるフラワーインテリアを楽しむことができます。生花は花瓶に入れて飾るのが一般的ですが、花瓶ではなく生活に使うものや空きビンなどを利用することもできるのです。日用雑貨を花瓶の代わりに使うだけで、花がより部屋に馴染みやすくなります。
また、花束をそのまま飾るのも華やかで素敵ですが、一輪ずつ分けて飾るのもインテリアのアクセントとなりおしゃれに飾ることができます。
花瓶として使える容器がいろいろ
花瓶がないから花を飾るのは無理かも…と尻込みする必要はありません。水が入れられる容器なら何でも花瓶の代用品になるのです。例えば、マグカップやじょうろ、ピッチャーなどを使えば、フラワーインテリアとしておしゃれに飾ることができます。輸入食品やワインなどのラベルが付いた空き缶、空き瓶などもおすすめです。
小さなジュースの空き瓶は一輪挿しに使えて、スチールやコンクリートをそのままにしたインダストリアルな部屋に合わせやすいでしょう。無骨な部屋の一輪の花は目を引くこと間違いなしです。あえて、きちんとした花瓶を使わない方がラフな雰囲気が出るものです。部屋のテイストに合わせて上手に雑貨を使ってみて下さい。
また、ドライフラワーやアーティフィシャルフラワー、プリザーブドフラワーなら水が必要ないのでさらにインテリアとして遊べますね。封筒に差して壁に画鋲で留めることもできます。テーブルや棚の上に花束を寝かせたり、木箱に入れて飾ったりするのもおしゃれです。小分けにしたドライフラワーを天井や壁に飾るフラッグ状のインテリア「ガーランド」風に飾ると可愛い雰囲気になります。そうしたガーランドは白の壁紙や天井に映えるため、ふと見上げた時に癒やされますよ。
フラワーインテリアに憧れるけど、毎日お手入れするのはちょっと…という人は、水のいらない花を活用してみてはいかがでしょう。
- ドライフラワー…壊れやすいので飾る場所は動線を避ける
- アーティフィシャルフラワー…丈夫だけど埃がつきやすいため定期的にお手入れが必要
- プリザーブドフラワー…水気がある場所は傷みやすくNG
まとめ
フラワーインテリアのアイディアは無限大です。花を使ってどんな風に部屋を彩るか、考えるだけでワクワクしませんか。リースやスワッグ、ハーバリウムなど、そのまま飾れるアイテムを使えば初心者でも手軽に楽しめます。
固定概念を捨てて、遊び心を持って花を飾りながら、フラワーインテリアを取り入れたお気に入りの部屋作りをしましょう。
- フラワーインテリアに使えるのは生花だけじゃない
- 花瓶がなくても身近なものを使っておしゃれに飾ることができる
- 季節感のある素材を選び飾り方を工夫しながら、一年中気軽に楽しめる
記事の監修
只野 麻美
インテリアコーディネーター
マンションの設計に関わる業務を5年勤め、その間にインテリアコーディネーターや色彩検定などの資格を取得しました。これまでの知識や経験を活かし、「実際に取り入れてみたい」と思えるような花やインテリアの可能性を紹介していきます。