ドライフラワーになる花とは?綺麗な状態を長く保つためのポイントもご紹介
記事の監修
「オトナ女子の癒し・ナチュラルな暮らし」をコンセプトに、見ていてほっこり、優しい気持ちになれるを作品を作っております。
ドライフラワーレッスンを中心に、花材の販売もしております。また、ドライフラワー以外でも用途にあったお花を提案させていただいており、生花やアーティフィシャルフラワーなどのオーダーも承っております。
フラワーセラピストとして、色彩心理を利用したご提案もできます。
五反田の自宅サロンをはじめ、港区乃木坂にあるワインバー内や築地のカフェなどでもドライフラワー販売やレッスンを行っており、オンラインストアでは、ドライフラワーリースやスワッグなどを販売しております。
また、子どもの情操教育「花育」にも力をいれております。
花をできるだけ長い期間飾りたいという方におすすめしたいのが、ドライフラワー。生花では数日で枯れてしまう花でも、ドライフラワーに加工すればより長い期間楽しむことができます。
今回は、生花を綺麗なドライフラワーに仕上げたい!という方に向けて、ドライフラワーになる花とはどんなものか詳しくご紹介していきます。ドライフラワーを作ってみたい方は、本記事を参考にしながら花選びをしてみてください。綺麗な状態で長くドライフラワーを楽しむためのポイントも併せてご紹介します。
- ドライフラワーを作ってみたいという方
- ドライフラワーに向いている花の特徴や種類を知りたい方
- ドライフラワーが好きな方
目次
ドライフラワーとは
ドライフラワーとは、自然の花や葉っぱ、木の実、果実を乾燥させたもので、主に装飾品として用いられています。ドライフラワーの文化が始まったのは17世紀以降のことで、ヨーロッパ北部で生まれたそうです。花の少ない冬場の室内装飾のために、生花を乾燥させて貯蔵していたことがきっかけといわれています。
近年、日本でもドライフラワーは身近なものとなっており、室内の装飾や雑貨など多岐に渡りドライフラワーで作られたアイテムが使われていますね。また、ドライフラワーは生花に比べて寿命も長く、約半年〜1年ほど飾って楽しむことができるという点も人気の理由のひとつでしょう。みずみずしさが特徴の生花とはまた違った魅力をもつドライフラワーは、飾るだけでレトロでアンティークな雰囲気を演出することができますよ。
しかし、ドライフラワーにも寿命はあります。半年〜1年ほどを過ぎると色褪せなどが生じ劣化しはじめるのが一般的です。
また、飾る環境によっても寿命の長さは変わります。
ドライフラワーは手作りも可能
ドライフラワーは手作りすることもできます。作り方も比較的簡単なものが多く、初心者の方でも気軽に手作りのドライフラワー作りにチャレンジすることができます。手作りであれば自分の好みの色の花や好きな種類の花を使って、ドライフラワーにすることも可能です。生花で飾っていた花をドライフラワーにリメイクしてみたり、普段とは違った花の飾り方をしたいという場合にも、ドライフラワーにしてアレンジすることもできます。
主な作り方
ドライフラワーは手作りが可能とお伝えしましたが、実は作り方にはいくつかの方法があります。ここからは一般的によく用いられるドライフラワーの基本的な作り方を3つご紹介していきましょう。ドライフラワーの用途や、ドライフラワーにする花の特性に合わせて、適切な作り方を選択する必要があります。ドライフラワーを作ってみたいという方はぜひ、参考にしてくださいね。
ハンギング法
まず、ご紹介したいのが1番オーソドックスな方法のハンギング法です。ハンギング法とは、生花を吊るしてドライフラワーにする方法のことをいいます。用意するものや手順もシンプルなので、初心者の方はまずはこちらの方法でドライフラワー作りに挑戦するのがよいでしょう。
- 生花
- 麻紐
- 花材用ハサミ
手順
-
STEP. 1
ドライフラワーにしたい生花を用意し、茎を適切な長さにカットする
-
STEP. 2
カットした数本の花を麻紐で束ねて吊るす
-
STEP. 3
そのまま1〜2週間ほど吊るして乾燥させる
-
STEP. 4
完成
ハンギング法を用いる場合には、花を束ねる量を少なめにするのがポイント。また、風通しのよい場所に吊るしましょう。
短い時間で花を乾燥させることができ、綺麗なドライフラワーに仕上げることができますよ。
シリカゲル法
シリカゲル法とは、名前の通り「シリカゲル(乾燥剤)」を使ってドライフラワーにする方法のことをいいます。乾燥剤に花を沈めることで、ドライフラワーに仕上げていく方法になります。ドライフラワー専用のシリカゲルは、粒が細かく花びらの隙間にも入りやすいため、水分をしっかりと吸収してスムーズに乾燥させることができますよ。
シリカゲル法は準備するものが少し多いですが、花の型崩れが少なく、生花のような鮮やかな色を残したままドライフラワーにすることができるというメリットがあります。
- 生花
- 密閉容器(花がしっかりと隠れるほどの深さのあるもの)
- シリカゲル(ドライフラワー専用のものがおすすめ)
- 花材用ハサミ
- ピンセット
- スプーン
- 新聞紙
手順
-
STEP. 1
花材用ハサミを使い、生花を花首2cmほどのところでカットする
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STEP. 2
シリカゲルを容器に深さ数cmほど入れ、その上に花を重ならないように置く
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STEP. 3
花が隠れるまでスプーンで優しくシリカゲルをふりかける
-
STEP. 4
容器の蓋をして密閉させた状態で1週間程置いておく
-
STEP. 5
完成
シリカゲル法で作ったドライフラワーは、鮮やかな色を生かしてアクセサリーなどのハンドメイド資材や、ポプリなどにアレンジして使うのがおすすめです。ハンドメイドアクセサリーにドライフラワーを使いたいという方は、ぜひシリカゲル法を用いて作ってみてくださいね。
メイクブラシや穂先の小さな筆を使って、優しく取り除くのがおすすめです。
また、シリカゲルが散らばっても後片付けが楽になるよう、新聞紙を敷いて作業するようにしましょう。
バラやカーネーションのような、花びらの枚数が多く立体感のある花におすすめの方法ですよ。
ドライインウォーター法
ハンギング法と同じく準備するものが少ないため、条件が合えば初心者の方も試しやすい方法となります。また、花を飾りながら少しずつドライフラワーにしていく方法ですので、生花の状態からドライフラワーになるまでの花の変化の過程も楽しむことができます。花をカットしたり逆さまにしたりしないので、花の自然で綺麗な状態をキープしつつドライフラワーにしていくことができるメリットもあります。
ただし、ドライフラワーにするまでに時間がかかり、茎が曲がりやすくなるというデメリットも。そのため、茎や枝が曲がりやすい花材には不向きな方法となるので注意しましょう。
- 生花
- 花瓶
- 花材用ハサミ
手順
-
STEP. 1
花瓶に深さ3〜5cmほど水を入れる(水の量は花の大きさに合わせる)
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STEP. 2
花材を生けて直射日光の当たらない風通しのよい場所に置く
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STEP. 3
1〜2週間ほど置き、少しずつ花瓶の水を蒸発させる
-
STEP. 4
完成
ドライインウォーター法を用いると、花瓶に入れた水が少しずつ蒸発されていくことで、ゆっくりとドライフラワーになっていきます。毎日の暮らしの中で、花の様子を見ながらドライフラワーに変化していく様子を楽しんでくださいね。
- 紫陽花
- アナベル
- かすみ草
ドライフラワーになる花の条件
ドライフラワーの作り方をいくつかご紹介しましたが、実はどんな花でも綺麗にドライフラワーにすることができるというわけではありません。綺麗なドライフラワーになるためには、いくつかの花の条件があるのです。ここからは、ドライフラワーになる花の特徴や条件についてご紹介しましょう。
水分量は?
まず注目したいのは、「花の水分量」です。花に含まれる水分量は、それぞれの花の種類によって異なります。ドライフラワーは花を乾燥させて作られるため、水分量が作りやすさや仕上がりを左右します。花に含まれている水分量が少ないものの方がより早く乾燥させることができるため、ドライフラワーにするのに向いているといわれています。
逆に水分量が多い花をドライフラワーにすると、どうしても乾燥までに時間がかかります。乾燥に時間がかかると花の色が悪くなりやすく、形も崩れてシワシワな仕上がりになってしまいます。
花びらの厚みは?
もう一つ注目しておきたい点は、「花びらの厚み」です。花びらが厚くしっかりとしているものは、乾燥させても花びらが落ちにくく形も崩れにくいため、綺麗なドライフラワーに仕上がりやすいといわれています。逆に、花びらが薄いものは乾燥させている段階で花びらがボロボロと落ちやすく、残念ながらうまくドライフラワーに仕上がらないことが多いのです。
- 花の水分量が少ない
- 花びらの厚みがある
ドライフラワーになる花とは?
上記で説明したドライフラワーになる花の特徴を踏まえて、ドライフラワーになる花の種類をいくつかご紹介しましょう。特に、自分でドライフラワーを手作りしてみたいという方は、ドライフラワーになる花・向いている花の種類をいくつか覚えておくと、花選びの際にも役立ちますよ。ぜひ、参考にしてくださいね。
バラ
バラは、綺麗にドライフラワーにすることができる定番の花のため、初心者の方にもおすすめです。品種も豊富なので、様々なイメージのドライフラワーを作り出すことができます。バラでドライフラワーを作る場合におすすめの方法は、ハンギング法やシリカゲル法です。スワッグなどに使用する場合はハンギング法、ポプリに使用する場合にはシリカゲル法を用いるのがいいでしょう。
ハンギング法の場合には、花を束ねすぎたり湿気の多い場所に吊るしたりすると、花の色が黒ずんでしまことがあるので注意しましょう。
5〜7日ほど吊るしておけば完成します。
紫陽花
ふっくらとしたフォルムで手毬のような形をした紫陽花も、ドライフラワーなる花としておすすめです。ドライフラワーにしてもボリューム感を損なわず、アンティークな雰囲気が加わり、一輪で飾っても空間のアクセントになる花ですよ。
色を綺麗に残したいのであれば、シリカゲル法を用いるのがおすすめです。茶色くアンティークな雰囲気を楽しみたいのであれば、ハンギング法を用いるといいでしょう。好みのテイストや飾りたい空間に合わせて、ドライフラワーの作り方を選択しましょう。
すでに花の色が茶色くなっているものは、使うのを避けるか変色した部分を摘んでおきましょう。また、余分な葉っぱも取り除いておくことで、より美しいドライフラフラワーに仕上がります。
ミモザ
黄色くてほわほわとした小さな丸い花が特徴のミモザ。可愛らしい印象を与えることができるので、部屋に飾る花としても人気が高いです。「友情」や「優雅」、「感謝」などのポジティブな花言葉が多いミモザは、贈り物の花としてもおすすめ。ドライフラワーのミモザで作られたアイテムを贈り物にすれば、より長い期間楽しんでもらうことができますね。
ミモザは水分量が少ないため、ドライフラワーにするのに適した花といえます。花屋さんなどで購入したら、なるべく新鮮なうちに乾燥させると色も悪くなりにくく、鮮やかなイエローのドライフラワーに仕上げることができますよ。
花瓶に入れた状態でドライフラワーにするドライインウォーター法は、茎が細く花の多いミモザには不向き。
重みで茎が曲がってしまう可能性があるため、避けた方が無難です。
スターチス
花屋さんでも通年よく見かけるスターチスは、ドライフラワーになる花としてもおすすめです。水分量が少ないため、初心者でも簡単にドライフラワーにすることができます。また、色のバリエーションも豊富で、ドライフラワーにしても色落ちが少ないというメリットも。生花のような鮮やかな色を、ドライフラワーでも楽しむことができます。スターチスだけでも、様々な表情のドライフラワーを作り出すことができそうですね。
赤やピンク、ブルー、イエローなどカラーバリエーション豊富な花のため、リースやハーバリウムなどのアレンジがおすすめです。
色鮮やかで可愛らしいインテリア雑貨になり長く飾ることもできるので、新築祝いなどのプレゼントにしてもぴったりです。
かすみ草
小さな白い花をたくさんつけるかすみ草は、見た目が可愛らしく人気の高い花の一つです。かすみ草の花は一つひとつが小さいため、乾燥しやすくドライフラワーになる花としてもおすすめ。ドライフラワー作りも失敗しにくい花とされているので、初心者の方は、まずはかすみ草からチャレンジしてみてはいかがでしょう。
かすみ草のドライフラワーの特徴は、生花とほぼ変わらない花姿を保つことができるという点です。白色の花のかすみ草は、色褪せや変色もほぼないので、生花のような可愛らしい見た目をドライフラワーで長く楽しむことができますよ。また、かすみ草はどんな花とも相性がよいため、さまざまな花を上手に引き立ててくれる存在でもあります。そのため、ほかの花と組み合わせて楽しむのもおすすめです。
- スワッグ
- ハーバリウム
- リース
- アクセサリー資材
ドライフラワーにならない花・不向きな花とは?
これまで、ドライフラワーになる花の特徴やおすすめの種類をご紹介してきました。ここからは、逆にドライフラワーにするのに不向きな花について見ていきましょう。ドライフラワーにするのが難しい花の特徴は、「花の水分量が多く、花びらが薄いもの」です。具体的には、桜やゆり、チューリップなどがこの特徴に当てはまり、ドライフラワーにするには不向きな花とされています。
「生花で綺麗な花を咲かせるので、ぜひ、ドライフラワーにしてより長い期間楽しみたい!」と思っていても、これらの花はドライフラワーにするのが難しいのです。水分量が多い花は乾燥に時間がかかり劣化しやすく、花びらが薄い花は乾燥させるとシワシワになり原型もわからなくなってしまう…という残念な状態に。これらの花は無理に加工するよりも、水替えなどのお手入れを心がけ、生花のうちにできるだけ長く楽しむようにしましょう。
- 桜
- ゆり
- チューリップ
- 菊
- スイセン
覚えておこう!ドライフラワーを綺麗な状態で長持ちさせるためのポイント
ドライフラワーを綺麗な状態で長持ちさせるためのポイントも覚えておきましょう。手作りしたドライフラワーや、ドライフラワーを使ったおしゃれなアイテムも、飾る条件次第では長持ちさせることができず、すぐに劣化してしまうことがあります。ドライフラワーは長く飾ることができるものとされていますが、実は繊細なものなのです。
色褪せや花びらのひび割れなどの劣化を防ぐためには、風通しがよく直射日光の当たらない場所を選んで飾ることが大切。また、ドライフラワーは水替えの必要がないため飾りっぱなしにしてしまいがちですが、時々お手入れをすることも忘れないようにしましょう。お手入れを心がけることは、ほこりやカビによる劣化を防ぐことにもつながります。
特にカビには要注意。湿気のこもった場所にドライフラワーを飾ると、カビが発生しやすくなります。カビが一度生えてしまうと、廃棄以外の対処法がありません。ドライフラワーをより長い期間楽しむためにも、定期的なお手入れは忘れないようにしてくださいね。
- 風通しがよく直射日光の当たらない場所に飾る
- 湿度の高い環境を避ける
- ほこり除去などのお手入れを心がける
まとめ
今回はドライフラワーになる花の特徴や種類を中心に、ドライフラワーの作り方や、長持ちさせるためのポイントなども併せてご紹介しました。ドライフラワーはどんな花でも作ることができるというわけではありません。綺麗に仕上げるには、ドライフラワーに適した花を選ぶという最初の段階が大切なのです。また、それぞれの花の特徴やドライフラワーの用途に合わせて、ドライフラワーの加工方法を選び分けることも重要です。
ドライフラワーは、初心者の方でも比較的簡単に手作りすることができます。用途や花選びをしっかりと行い、自分好みのドライフラワーを作ってインテリアに取り入れてみてくださいね。
- ドライフラワーになる花・ドライフラワーに適している花は、「水分量が少なく、花びらに厚みがあるもの」。乾燥しても花の形が崩れにくいものを選ぶことがポイント
- ドライフラワーを作る方法には、「ハンギング法」「シリカゲル法」「ドライインウォーター法」などがある。花の種類や用途に合わせた作り方を選択することが大切
- ドライフラワーは生花に比べて長い期間飾ることが可能。ただし、劣悪な環境(直射日光が当たる、湿気が多いなど)に飾り続けお手入れを怠ると、劣化が早まり寿命が短くなるため注意が必要
記事の監修
「オトナ女子の癒し・ナチュラルな暮らし」をコンセプトに、見ていてほっこり、優しい気持ちになれるを作品を作っております。
ドライフラワーレッスンを中心に、花材の販売もしております。また、ドライフラワー以外でも用途にあったお花を提案させていただいており、生花やアーティフィシャルフラワーなどのオーダーも承っております。
フラワーセラピストとして、色彩心理を利用したご提案もできます。
五反田の自宅サロンをはじめ、港区乃木坂にあるワインバー内や築地のカフェなどでもドライフラワー販売やレッスンを行っており、オンラインストアでは、ドライフラワーリースやスワッグなどを販売しております。
また、子どもの情操教育「花育」にも力をいれております。