バナナの正しい保存方法とは?長持ちさせるコツをご紹介!
記事の監修
福光 佳奈子
漬け込み酒マイスター・ECサイト「イエノミライフ」運営
札幌市生まれ。
大学卒業後、広告会社やメーカーに勤務。会社員時代より漬け込み酒作りをはじめ、これまでに1,000種類を超える漬け込み酒レシピを開発。
現在は、食や健康に関する執筆や監修、セミナー講師などをしている。
麦焼酎「いいちこ」を使ったレシピ開発も多数手がける。
著書「体にうれしい果実酒・野菜酒・薬用酒200」(秀和システム)は、台湾やシンガポールなど世界5か国で翻訳版も出版。女性セブン、AERA、FLASH、Yahoo!ニュース、日本経済新聞など取材実績が多数ある。
保有資格は、野菜ソムリエプロ、薬膳インストラクター、睡眠コンサルタントほか。
バナナは栄養価が高く、手軽に食べられる人気の果物です。しかし、適切な保存方法を知らずにいると、熟れすぎてしまったり早く腐ってしまったりすることがあります。バナナを長く新鮮な状態で楽しむためには、正しい保存方法を知ることが大切になります。
そこで今回は、バナナの正しい保存方法についてお伝えします。バナナを保存するのに適切な温度や環境条件、取り扱いのポイントなどをご紹介しているので、ぜひ参考にして美味しいバナナを楽しんでくださいね。
- バナナの正しい保存方法を知りたい方
- バナナをより長持ちさせたい方
- 普段からよくバナナを食べる方
目次
栄養満点のバナナ
手軽に食べることのできるバナナは栄養バランス抜群な果物で、ビタミンやミネラル、食物繊維がバランスよく含まれており、美肌効果や貧血予防、その他にも熱中症予防や便秘予防などさまざまな効果が期待できます。また、素早くエネルギー補給することができ、さらにエネルギーも長く持続するため、スポーツや運動前の栄養補給食材としてもおすすめです。
バナナはさまざまな健康効果が期待できるため、バランスの取れた食事の一部として積極的に摂取するとよいでしょう。
バナナにはどんな効果がある?
上記でもお伝えしたように、栄養バランスに優れているバナナは、摂取することでさまざまな効果が期待できます。
代表的なものでは、肌のキメを整えたり、シミやしわの改善にも効果的な美容ビタミンと呼ばれるビタミンB類が豊富に含まれています。さらに、食物繊維が豊富に含まれているため、美肌の大敵である便秘の解消にも役立ちます。
また、バナナはブドウ糖や果糖、ショ糖などいろいろな種類の糖質を含んでおり、それぞれ体内に吸収される速度が違う為、血糖値の上昇が緩やかになり、脂肪の溜め込みを防ぐことができます。
その他にも、カリウムは心臓の健康をサポートしてくれます。また、ビタミンCの含有量が高いため免疫力を向上させ、トリプトファンという成分がセロトニンの生成を促進し、安眠効果やイライラの解消効果も期待できると言われています。
- シミやしわの改善
- 便秘解消
- スタミナアップ
- 安眠効果
- イライラの解消
バナナは朝食にもおすすめ!
栄養価の高いバナナは手軽に食べることができますし、消化に良いので朝食にもおすすめですよ。
健康づくりには規則正しい生活習慣が大切です。中でも朝食は1日の活動を支えるエネルギー源を補給する重要な食事で、朝食をとることで体温が上昇し、脳や身体のエネルギーが満たされて元気に活動することができます。
朝は何かと忙しく、朝食の時間をしっかりと取ることができないという方も、バナナであれば短時間で食べることができますよね。朝食をついつい抜いてしまうという方は、朝に手軽に食べることのできるバナナを摂取してみてはいかがですか?
- 手軽に食べられる
- 消化に良い
- 栄養価に優れている
- 腸内環境を整えてくれる
バナナを長持ちさせるには「温度」が重要!
ここからは、バナナの保存方法について詳しくお伝えしていきましょう。
バナナを長持ちさせるためには、温度が重要になります。バナナは熱帯果物のため、寒い場所は苦手とされています。13℃以下の環境では追熟が遅くなってしまうため注意しましょう。最もバナナの保存に適している温度は15℃〜20℃だと言われています。この温度内で保存すると美味しさを長持ちさせることができるでしょう。
また、バナナは急激な温度や湿度の変化に敏感な果物です。急激な温度変化により、バナナの皮の水分が奪われてしまい、皮が縮んで裂けやすくなってしまいます。皮が裂けてしまっても果肉自体は食べても問題ありませんが、裂けた部分から乾燥が始まっていくので、なるべく早く食べるように注意しましょう。
バナナの保存期間は?
バナナの保存期間は、温度や湿度などの保存する環境によって異なります。時間が経過するほど追熟されるため、好みの熟度になったら、早めに食べるようにしましょう。
おおよその目安は、常温保存で約3〜4日ほど、冷蔵保存で約1週間〜10日ほど、冷凍保存で約1ヶ月ほどの保存が可能となります。
たくさんのバナナがある場合には、常温で保存すると保存期間も短く食べきれない可能性があるため、より長持ちさせることができる冷蔵保存がおすすめですよ。適した場所で正しく保存することが大切となります。
置き方に注意
バナナは置き方によっても保存状態が変化します。バナナを谷型に置いて保存していると、接触面が多くなり房の重みでバナナが傷みやすくなる原因となります。なるべく、山型に置いて保存をするようにしましょう。
また、「バナナスタンド」を利用するのもおすすめですよ。バナナスタンドを利用する際には、房の根元を引っ掛けて吊るし、風通しの良い場所に常温で保存しましょう。バナナが傷みにくくなりますよ。
一本ずつ分けるのがポイント
吊るして保存するのが難しい場合には、バナナを一本ずつに分けてサランラップで包んだり、保存袋に入れたりして保存しておくのがよいでしょう。
一本ずつ分けて保存をしておくことで、ほかの野菜や果物から出るエチレンガスからバナナを守ることができ、長持ちにも繋がります。
バナナの保存方法とは?
バナナの保存方法は大きく分けて「常温保存」、「冷蔵保存」、「冷凍保存」の3つあります。季節や温度などに合わせて適切な保存方法を選ぶようにしましょう。
ここからは、それぞれの保存方法について詳しくお伝えしていきます。ぜひ参考にしてくださいね。
常温保存
バナナの皮にシュガースポットが出ていない場合は、直射日光が当たらない風通しのよい場所で常温保存することができます。保存する際には、上記でもお話したようにバナナスタンドに吊るすのがおすすめです。バナナスタンドがない場合には、谷型ではなくカーブしている部分を上にして山型に置くと傷みにくくなります。
また、あえて早く成熟させたい場合は、リビングやキッチンなどの人の出入りが多く暖かい場所に置いて保存すると追熟が進みます。常温での保存期間は、約3日〜4日ほどとなります。
この茶色の斑点(シュガースポット)がでてくると、糖度が増して甘くて美味しいバナナだとされています。
常温保存の手順
- バナナ
- バナナスタンド
-
STEP. 1
バナナを包装袋から取り出す
-
STEP. 2
シュガースポットが出ていないか確認
-
STEP. 3
風通しがよく直射日光の当たらない場所にバナナスタンドに吊るして保存
-
STEP. 4
完了
冷蔵保存
バナナにシュガースポットが出てきて食べ頃の状態になっているのであれば、冷蔵保存がおすすめです。
ただし、バナナは低温の環境に弱く、低温になると追熟が遅くなります。早い段階で冷蔵庫に入れてバナナを保存すると、甘くならなくなってしまうので注意しましょう。
追熟が遅くなるという性質を上手に利用してバナナを保存すると、ちょうどよい甘さをキープすることができますよ。シュガースポットがバナナの皮に出てきたら、冷蔵庫の野菜室に入れて保存し、わざと追熟を遅らせて食べ頃の状態を保つことができます。大量のバナナがある場合などは、冷蔵保存をうまく活用してみるとよいでしょう。
冷蔵でのバナナの保存期間は、約1週間〜10日程となります。
冷蔵保存の手順
- バナナ
- 新聞紙
- 保存袋もしくはポリ袋
-
STEP. 1
成熟するまでは常温で保存する
(甘味が少ないうちから冷蔵保存すると甘くならないので注意) -
STEP. 2
バナナを一本ずつ分けて新聞紙に包む
-
STEP. 3
新聞紙に包んだバナナをさらに保存袋やポリ袋に入れて口をしっかりと閉じる
-
STEP. 4
冷蔵庫の野菜室に入れて保存する
-
STEP. 5
完了
冷凍保存
バナナは冷凍保存しておくと、スムージーやバナナセーキにそのまま使えて便利ですよ。また、保存期間も約1ヶ月ほどと長く、完熟された美味しい状態をキープして保存することができるのもメリットです。あまり馴染みのなさそうなバナナの冷凍保存ですが、実は冷凍保存をしておけば活用方法の幅も広がりますよ。
バナナの皮をむいて丸ごとラップに包んで冷凍保存をすることも可能ですが、より使いやすくするためには、一口大の輪切りやみじん切りにしたり、ペースト状にするなど使う用途に合わせて保存するのがおすすめです。
また、冷凍することで、栄養もよりアップされるのだとか。強い抗酸化力のあるポリフェノールが、バナナを冷凍保存することで増えるという研究もされています。
皮ごと冷凍保存することは可能?
バナナは皮がついたままの状態で冷凍保存することも可能です。皮ごと冷凍保存したほうが保存期間も多少延びるとされています。
しかし、皮ごと冷凍保存した場合、皮がカチカチに凍ってしまうため皮を剥くのが大変というデメリットも生じます。冷凍保存したバナナの皮を剥く際には、自然解凍や電子レンジにてバナナを解凍させ、皮を剥くのがよいでしょう。それでも皮がうまく剥けない場合には、スプーンなどでかき出すのがおすすめです。
凍った皮を剥くという手間を考えると、バナナを冷凍で保存する際には、皮を剥いてから保存したほうが良いかもしれませんね。
カットして冷凍保存する
バナナは輪切りにするなど好みの形状にカットした状態で冷凍保存しておくと、皮を剥く手間もなく、さらにすぐに使うことができて便利ですよ。解凍せずにそのままヨーグルトやアイスのトッピングに使用したり、小分けして保存しておけば使いたい時に少量ずつ使うこともできます。
カットして冷凍保存する手順
- バナナ
- レモン汁
- ラップ
- 冷凍用の保存袋
- 金属トレー
- 包丁
-
STEP. 1
バナナを使いやすい大きさにカットする
(輪切りがおすすめ) -
STEP. 2
カットしたバナナの表面にレモン汁を振りかける
-
STEP. 3
バナナの水気を切る
-
STEP. 4
バナナを小分けにし、それぞれラップで包む
-
STEP. 5
ラップに包んだものを、さらに冷凍用の保冷袋に平になるように入れ、空気を抜いてチャックをしめる
-
STEP. 6
金属トレーの上に載せて、冷凍庫で保存する
-
STEP. 7
完了
潰して冷凍保存する
バナナは潰してから冷凍保存するのも便利です。お菓子作りや離乳食、バナナジュースを作る場合には、潰して冷凍保存したバナナが大活躍しますよ。
より滑らかなペースト状にしたい場合は、皮を剥いたバナナをボウルなどに入れて、フォークでしっかりと潰したり、手で粗めに潰すなど、ペーストの状態も自分で調整することができます。
潰して冷凍保存する手順(袋に入れて潰す場合)
- バナナ
- レモン汁
- 冷凍用の保存袋
- 金属トレイ
-
STEP. 1
バナナの皮をむき、1本〜2本程度、冷凍用の保存袋に入れる
-
STEP. 2
バナナを入れた冷凍用の保存袋にレモン汁を加える
-
STEP. 3
冷凍用の保存袋の中の空気を抜き、チャックをしめる
-
STEP. 4
冷凍用の保存袋にバナナが入った状態で、バナナを手で握りつぶしていく
-
STEP. 5
バナナが好みの粗さに潰れたら、平な状態にする
-
STEP. 6
金属トレイの上に載せて、冷凍庫で保存する
-
STEP. 7
完了
これはポリフェノールと酸素が反応することにより起こるものだと考えられています。
変色が気になる場合は、レモン汁をバナナにかけて冷凍保存するとよいでしょう。
保存する際の注意点
果物や野菜から発生する「エチレンガス」はバナナを追熟させますが、同時にバナナが傷む原因にもなります。
エチレンガスからできるだけバナナを守りながら保存することが大切になります。
例えば、バナナを房のまま保存してしまうと、お互いのエチレンガスによって熟成が進み、傷みが早まってしまいます。バナナ同士や他の果物からのエチレンガスの影響を避けるためにもバナナを一本ずつ分けてラップで包んだ状態で保存するなどの工夫をするとよいでしょう。
自らの熟成を促す働きがあります。
季節ごとのバナナの保存方法
バナナは温度によって適している保存方法が変わってくるため、季節ごとのおすすめの保存方法を知っておくとよいでしょう。
夏は気温が高く、シュガースポットが発生しやすくなります。気温が高くなる春〜夏場にかけては、一本ずつに分けた状態で冷蔵保存をするとよいでしょう。
逆に、気温の低い秋〜冬場にかけては、バナナスタンドを使用したり、バナナを一本ずつに分けた状態で新聞紙に包み、さらに保存用袋に入れてなるべく暖かい場所で常温保存するのがよいでしょう。
- 春・夏・・・冷蔵保存
- 秋冬・・・常温保存
黒くなったバナナは食べてもOK?
バナナは寒い気候が苦手なため、13℃以下の環境で保存すると、「低温障害」によって皮が黒ずんでしまうことがあります。低温障害が起きたバナナは、真っ黒になり見た目が悪くなってしまいます。しかし、皮が黒く変色しているだけなので、基本的には食べても問題はありません。ただし、皮を剥いてみて中の果肉まで変色している場合は、腐っている恐れもあるので、食べるのを控えるようにしましょう。
どうしても気になるという場合には、バナナジュースやパウンドケーキなどのお菓子にアレンジして活用するのもおすすめですよ。
バナナを使ったおすすめ料理
バナナは常温保存や冷蔵保存だけでなく、冷凍保存も活用する事で、アレンジの幅も広がってきますよ。ぜひ様々な料理に活用してみましょう。ペースト状にしたものは赤ちゃんへの離乳食にもぴったり。離乳食は一回で食べる量も少量なので、冷凍保存を上手に活用して時短にも繋げましょう。
また、甘みのあるバナナは様々なお菓子に利用することができます。ぜひ、色々なバナナ料理にチャレンジしてみてくださいね。
- バナナジュース
- バナナスムージー
- パウンドケーキ・シフォンケーキ
- バナナソテー
- バナナアイス
- 離乳食
まとめ
今回は、バナナの保存方法について詳しくお伝えしました。バナナは、栄養価も高く手軽に食べられる果物です。朝食にバナナを食べると、美容や健康にもよいと言われています。そんなバナナをより長い期間美味しい状態をキープして保存するためには、温度管理が大切になります。春や夏など気温が高い時期には、冷蔵庫で保存し、秋や冬などの気温が下がる時期には常温保存にするなど気温をみながら最適な環境で保存するようにしましょう。
また、冷凍保存は様々な活用方法があるので便利ですよ。カットや潰した状態で保存しておけば、活用の幅もより広がります。
それぞれの保存方法の手順も詳しくご紹介しているので、色々なバナナの保存方法を試してみて下さいね。
- バナナを保存する際には、「温度」が重要。15℃〜20℃がバナナにとって最適な温度環境とされ、13℃以下だと追熟が遅くなります
- バナナは室温での常温保存が一般的ですが、熟れたバナナは冷蔵庫に移して保存したり、冷凍保存することも可能
- バナナの冷凍保存は丸ごと保存するのも良いが、輪切りにカットしたり、ペースト状にしたりして保存しておくと、様々な活用法があり便利
記事の監修
福光 佳奈子
漬け込み酒マイスター・ECサイト「イエノミライフ」運営
札幌市生まれ。
大学卒業後、広告会社やメーカーに勤務。会社員時代より漬け込み酒作りをはじめ、これまでに1,000種類を超える漬け込み酒レシピを開発。
現在は、食や健康に関する執筆や監修、セミナー講師などをしている。
麦焼酎「いいちこ」を使ったレシピ開発も多数手がける。
著書「体にうれしい果実酒・野菜酒・薬用酒200」(秀和システム)は、台湾やシンガポールなど世界5か国で翻訳版も出版。女性セブン、AERA、FLASH、Yahoo!ニュース、日本経済新聞など取材実績が多数ある。
保有資格は、野菜ソムリエプロ、薬膳インストラクター、睡眠コンサルタントほか。