井上 佳子(いのうえ よしこ) 「フラワーウォーク ポポ」オーナー
お花を贈る人の気持ちも届けられる花屋さんになりたい
生け花の習い事を通して、花の持つ魅力に触れていた井上佳子さん。出産を機に起業を考えた時、フランチャイズシステムの造花レンタルに出会いました。
そこからブライダル・生花と活躍の場を広げ、2005年富山県射水市に「フラワーウォーク ポポ」を開店しました。
フラワーウォーク ポポのオーナーを務める井上佳子さんに、花の魅力や付き合い方をお伺いしました。
フラワーウォークポポの名前の由来
直訳すると、「お花が歩く 一歩一歩」。
贈る人の気持ちも、一歩一歩お届けできる花屋になりたいですし、一歩一歩常に成長していく花屋を目指しています。
お花を買ってくださる方は、可愛いだけではなくカッコイイものが好きな方もいらっしゃいます。その人に合ったものを贈りたいんです。そのために、常にピッタリなものを、そしてチョイスしやすい「誰にでも合うお花が見つかる」花屋を目指しています。
人生の中で一番輝く日のお手伝いができる「ウエディング」の魅力のとりこに
造花をショールームにレンタルする仕事をきっかけに、花を仕事として扱うようになりました。 そして、造花を納品していた貸衣装屋さんから、ウエディングの仕事を紹介していただいて、ウェディングにも携わることに。当時は、レストランウェディングが始まった頃でした。人前式のバージンロードやアーチは、造花の方がコストが安いのでニーズが多かったんです。
ウエディングの仕事がとても楽しかったので、ウエディングプランナーを取得して、お花とウエディングのプランニングをするようになりました。そのなかで生花なども取り扱うようになり、無店舗でスタートしたのですが、2005年には店舗を構えました。
ウエディングは、自分で自分のために使うお花を選ぶことができますよね。人生の中で一番輝く日のお手伝いができるのは、本当に嬉しいですし、やりがいがあります。
私自身、1輪だけで可憐に咲くお花も素敵ですが、色合わせをしてお花同士を組み合わせて会場を彩っているお花により魅力を感じます。
専門知識を持つスタッフが多いのも魅力のひとつ
フラワーウォークポポには社員が4名おり、パートさんが3名、常時7名体制でお客様をお迎えしています。お店とブライダルをやっているので、スタッフの数は8〜10人くらいと割と多めです。
スタッフは花に詳しいだけではなく、観葉植物に詳しかったり、ウエディングプランナーの経験者もいたりと専門知識を持ったスタッフが多いです。カラーコーディネートの資格所有者も在籍しています。
お悩みやお困りごとがある方も、安心してご相談ください。
初対面の方にも心を開いていただきたい
花を贈った方が、喜んでくださるのが本当に嬉しいですね。良い提案をするのは大変ですがやりがいがあります。店舗のある富山では、「お仏壇には自宅で採れたお花を供える習慣」があります。そして、共働きのご家庭が多いエリアでもあり、働き者の女性が多いですね。
毎日忙しく働いている方が、お花で癒されるように…。お客様のお話を汲み取って、良い提案ができるように心がけています。
また、当店ではネット通販でお花を買ってくださる方も多いです。注文の際にご希望や用途、サイズ感などをお伺いできると、よりイメージに合ったものを作ることができます。イメージ画像があるとイメージを共有しやすくなるので嬉しいです。
特にウエディングブーケは、ウエディングドレスに好みが出るので、ドレスの写真を送っていただけるとイメージを合わせやすいですね。
私たちはお客様とのコミュニケーションを大切にしています。初対面の方にも、心を開いていただけるように。スタッフがみんな明るくて、入りやすいお店を目指しています。アットホームさを売りにして、「お花屋さんは敷居が高い」というイメージをお持ちの方のハードルをさげていきたいですね。
花のある暮らしを楽しむために
コロナの影響で、お家時間が増えている方が多いですよね。自宅に飾るお花のニーズが増えているのを感じます。とはいえ、毎日お水を変える必要がある生花はハードルが高いと感じる方も多いかもしれません。 お花というと生花のイメージが強いですが、「絶対に生花を飾らないといけない」という訳ではないですよね。ここには生花を1輪、ここにはあまり水をあげなくても良い観葉植物、水を変えにくい所には造花やドライフラワーと、使い分けをするとストレスがないと思います。
「可愛い」だけではなく、ライフスタイルに合わせて選ぶのも大切なポイントです。
最近は石鹸で作ったソープフラワーが注目されています。 お花として飾って、そのあとに石鹸や入浴剤のように使えるお花です。お店では、自宅用にドライフラワー、プレゼント用にはプリザーブドフラワーのニーズが高いですね。
ウエディングのお花というと、生花のフレッシュなイメージをお持ちの方も多いかもしれません。けれども、落ち着いた色をお求めになる方も多くいらっしゃいます。ドライフラワーの持ち味であるくすんだ色味も、ウエディングでご要望が多いんですよ。
お花に関する相談って、最初はちょっとハードルが高いかもしれません。けれども、どんな生活をしているか、日が当たる場所が室内にあるのか、西日が当たるのか。好みだけではなく、お花を飾る環境をお伺いすることで、的確なアドバイスができます。些細なことでも構わないので、分からないことやご相談があれば、ぜひ聞かせてください。
癒しの空間を目指した取り組み「ココハハナヤ」
最近はコロナの影響で暗い気持ちになるニュースも多いので、「女性が元気になる」というコンセプトで花屋の隣のブースを改装しました。
私たちは、ただ花を購入して頂くだけではなく、花を飾ることによって、幸せを感じたり癒されたりする。そんな気持ちもお届けする仕事をしています。
「花屋写真館」は、花に囲まれた赤ちゃんやお子さんのお写真を撮る空間です。さらに、「植物療法」にも力を入れています。植物療法士の資格を所有しているスタッフがいるので、ハーブティーを提供したり、アロマを活用したり。アロマセラピーも植物療法の1種なんですよ。また「キレイ計画」として、マッサージを行ったりもしています。
ゆったりとして時間を過ごしてもらうことで、スタッフもお客さんも元気になると良いなと思っています。
富山から「楽しい」情報を発信中
Instagramでは、様々な楽しい情報を発信しています。お花だけではなく、スタッフの生活を垣間見られるアカウントも。元気になりたい方は是非のぞいてみてくださいね。
井上 佳子(いのうえ よしこ)
「フラワーウォーク ポポ」オーナー
1997年に10年間勤めていた信用金庫を退職。
その後、造花を扱うフランチャイズシステムに参加し、造花をレンタルする仕事をスタート。 NPO法人全日本ブライダル協会認定ウェディングプランナー、日本ラッピング協会認定ラッピン グコーディネーターなど多数の資格を所有している。